・
毎年、金土日と三日間鈴鹿に通っていましたが、今年は予定が入ってしまっており金曜日のみ出かけました。
金曜日は「フリー走行」のみで予選も行われませんが、土曜日の予選や日曜日の決勝を目指してF1マシーンを短期間で完璧にセットアップする必要があるため各チームも真剣です。なぜならこのフリー走行でうまくセットアップ出来たチームのみが予選や決勝レースで好成績を挙げることが出来るからです。各チームがセット(エアロ、タイヤ、サスペンション、そしてエンジン)を絞りこんでいって、走るごとにタイムアップして行くのを見るのは興味深いものです。もちろんチームの中にはセットを詰めていってもタイムの伸び悩むところもあり、各マシーンの潜在的なポテンシャルやドライバーの腕の差も顕著に表れてしまいます。
今回は金曜日一日のみの観戦なので、毎年お願いしている駐車場は借りないで近鉄電車にて出かけました。近鉄名古屋から特急電車で白子まで行き、白子からは鈴鹿サーキット行きの臨時バスに乗り換えます。臨時バスは多数運行されており、白子駅でもそんなに待たされることなくスムーズに乗車できました。また鈴鹿サーキット周辺の交通渋滞もたいしたことなく、想定していたより随分早く鈴鹿サーキットに到着してしまったので、車で参加される人たちを結構長い時間待つことになりました。車で来た人たちは東名阪の渋滞が酷かったとの感想ですが、それが昨年に比べて酷くなったのか?それとも昨年に比べればたいしたことが無かったのか?残念ながら今年は電車で参加した当方は知るよしもありません。
今年の観戦場所はS字から逆バンク、そしてダンロップ辺りまでと広範囲です。なぜなら今年の金曜日は完全な指定席ではなく、ほとんどの席(グランドスタンド席などを除く)が自由席となり、どんどん移動して行くことが可能だったからです。昨年までは例え空席が一杯あっても自分の指定席から移動することが出来ませんでしたから、それを思えば観客の側に立ったより良い改善点だと思われます。またサーキット側にしても指定券をチェックする係員を何百人単位で削減することが出来ますし・・・一挙両得と言うところでしょうか?
サーキット内の歩行者の混雑もほとんど見られずスムーズそのものでした。これはグランドスタンド前広場の各自動車メーカーのPRブースが激減(壊滅状態?)したことも影響していると思います。長年、この広場の賑わいを見て来たものとしては本当に寂しい限りです。日本のメーカーではトヨタ、ホンダがF1から撤退し、ヨーロッパでもBMWが撤退するなど、勢力地図は大きく変わっています。
F1後発組のトヨタはともかく、二輪と四輪の両方を生産し、また古くから二輪・四輪両方のレース活動に力を注いで来たホンダとBMWのF1からの撤退は誠に残念でなりません。この両社がいつの日かF1に復帰してくれることを待ち望んでおります。
開催が危ぶまれた韓国GPは直前まで突貫工事を続け、完成検査も特例扱いで直前にOKが出て、なんとか開催にこぎ着けました。日本からの観戦ツアーを企画していた各旅行社も「レース中止」を前提とした取り組みで熱心に集客することもなかった様です。韓国GPのサーキットは朝鮮半島の南西の端に位置するので、ホテルなどのインフラも整っていなくて大混乱だった様です。各F1チームのスタッフでもホテルには苦労した様なので、日本からフェリーに乗って自分のクルマで気楽に出かけることが出来る様になるのは、まだまだ先のことになりそうです。