縁台作成！―仮設住宅での生活環境について―

仮設住宅のつくり自体にもいろいろな不備や欠陥があるようです。私たちがサポートしていく中でも様々な意見を伺いました。そのいくつかを紹介したいと思います。

まず、ほとんどの方から伺うのが、高温多湿の問題です。平らな屋根のため外の熱気が部屋にこもり、夏場は非常に蒸し暑くなります。棟と棟との間隔が狭く、両側を挟んで建っている住宅は風通しが悪いのでなおさら深刻です。しかし、だからといって長時間クーラーを使用すると電気代がかさむので、控えている方が多いようです。安価な扇風機も品薄状態のため、入手は困難です。水分を多く摂取し、冷房の効いた集会所へ涼みに行くなど各自で対策をとられていますが、すでに数人熱中症を起こしたという報道もありました。何らかの手立てがとられなければ、倒れる人が続出してしまう危険性があります。

また、収納が不足しているという声も聞かれます。荷物を整理して片付けるためには衣装ケースや棚など、住宅のスペースに合ったものを新たに購入しなければなりません。費用がかかることに加え、お店まで買いに行ったり、組み立てたりするのは難しい方もおられます。ラックの組み立てに関しては私たちも何度か依頼を受け、お手伝いさせて頂きました。

そして高齢の方からよく伺うのは出入りの問題です。段差が高いため、玄関やベランダ側からの出入りに苦労なさっているようです。玄関の段差に関しては一部改善された地区もあるようですが、ベランダ側は元のままです。そこで先日私たちは、住民の要望にお応えして縁台を作ってみました。このような縁台があれば、ベランダ側で出入りや休息をとることができます。また近隣住民との交流を広げるきっかけにもなります。ホームセンターから材料を調達しての手作りですが、大変喜んでもらえました。

「仮設」とはいえ、日々の生活を営む大事な場所です。生活再建のためにも、ストレスのない快適な環境で生活してもらいたいと思います。私たちPOSSEも行政や他団体と連携し、多方面から支援していきたいと考えています。

（POSSEスタッフ／鈴木克洋）


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