符号付き順位和検定

( ゜д゜) JMP(統計ソフト)の購入申請をしたぞよ

前回の投稿で符号検定の話をしたので,それに関連した話。

雪本的には,順序尺度版対応あり二水準差異検定法を「符号検定」と位置づけています。しかし,統計の教科書にはこの符号検定の他にも,より検定力が高い検定法が紹介されています。それは「符号付き順位和検定」あるいは「T検定」と呼ばれているものです。

しかし,雪本は,検定力が高いにもかかわらず「T検定」を採用せずに,検定力が低い「符号検定」を採用しています。なぜでしょうか?

それは「符号検定」の拡張版として「フリードマン検定」がありますが,「T検定」の拡張版が開発(あるいは普及)されていないからです。
すなわち,純粋に二水準データの分析をしたいのであれば「T検定」が望ましいのですが,「分散分析→多重比較」のように下位検定として使うことを考慮すれば,「符号検定」が望ましいのです。

( ゜д゜) フリードマン検定→(有意水準調整型の)T検定による多重比較はだめ?

…と思われる人もいるかもしれませんが,雪本的にはこれはまずいと考えます。

よく「分散分析では有意であったけど,多重比較法では(どのペアでも)有意ではなかった」と言われるように,分散分析は多重比較法とは結果に食い違いが生じます。この前提になるのは,「分散分析の結果と,多重比較の結果は,なるべく同じになるように,整合性があることが望ましい」という命題でしょう。

しかし,「フリードマン検定」は検定力はほどほど,「T検定」はそれなりに検定力あり,というのでは,整合性のある結果など望むことはできないでしょう?

上記の命題を成立させるという意味から,「フリードマン検定→T検定による多重比較法」は望ましくないと考えるわけです。

(´-`).。oO(ただし,とにかく有意差重視ならば,そのような流れも許容されるかな?
       僕自身は,そのような使い方をしていたら,反論をしますが…)
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