老中の市井日記

理想を失うことなく老いの中を楽しみながら、日々発見、日々刺激、日々出会いを大切にしていきたいと思っています

護国の剣 御算用日記 六道慧著

2010-08-18 05:01:04 | 読書
先日の心臓の運動負荷検査のな長ーい検査待ちで過ごした神戸空港で久しぶりに
時代人情推理小説の護国の剣 御算用日記 六道慧著を読みました。ついにシリーズも
10冊目です。

前回の「星星の火」から2ヶ月以上も空きました。忙しいのもありますが、シリーズの
最新刊の11冊目が4月に出たところで読書ペースを緩めました。

第9弾 星星の火 御算用日記 六道慧著

尚武の気風を誇る肥後国人見藩では、急逝した前藩主の近習二人が、御法度の殉死を
犯したとの疑惑が持たれていました。友の早乙女一角とともに潜入した幕府御算用者
の生田数之進は、御家乗っ取りを狙う老中首座・松平信明と「交ざり者」の企てを
阻止できるのか楽しみです。姿を見せぬ前藩主の弟。そして、人見藩の至宝、幻の花
とは何か、謎解きに時間を忘れます。(一部「BOOK」データベース引用)

この時代人情推理小説、御算用日記を読むと江戸の時代背景もありますが、人情が溢れ
ゆっくりと時間が流れ、ほんわかな気分になります。

さまざまな藩の江戸屋敷に潜入して藩の秘密を暴くと同時に、一件を丸く収めるために、
千両知恵を発揮するのが基本スタイルです。剣術が全くダメで、知恵だけで勝負する
のがユニークと言えます。

毎度のことながら、主人公の生田数之進のまじめに仕事や人に接する姿に感服します。
その藩のために命がけで働く姿です。生田数之進の信念が素晴らしいです。

自らを商人侍と思い定めて、「自分よし、相手よし、世間よし」の「三方よし」の
精神で救うべき相手に疑われながらも、危機に陥った藩を助けるのです。
「不器用でもいい、こつこつと地道に努力することこそが大切であること」
を教えてくれます。

しかし、作者はつぎつぎと諸藩の騒動を考え付くものですね。その藩の内情に絡めて、
1件毎に新たな知識を得られるのありがたいです。今回は「朝顔」でした。
毎年、夏になれば見かける朝顔ですが「変化朝顔」は知りませんでした。

朝の散歩で朝顔を見かけたら、ジックリと拝見させていただきます。有難うございます。


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