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諸々の嗜好に対する思考と試行

市路上喫煙防止指導員

2008年12月17日 | 創作・架空
昨日の事である。
御堂筋にある会社へ打ち合わせに出かけた帰り、3時間半の会議中一本も煙草が吸えなくてうーうー唸りながら歩いていると、エントランスの端に喫煙コーナーがあるビルを発見。
御堂筋のこの周辺が禁煙エリアになってから、こういうビルは珍しくなった。
嗚呼、素晴らしきビルよ、このビルのオーナーはおそらく喫煙者に違いないと思いながら、地獄で仏とはこのことよ、とフラフラ吸い寄せられるように灰皿に近づき煙草に火を点けた。
しばらくすると、あっちのほうから市路上喫煙防止指導員とかいう輩がひとりヌラヌラと近づいてくる。
市路上喫煙防止指導員というものを初めて見る者でも、見た瞬間に市路上喫煙防止指導員であると判るいかにも市路上喫煙防止指導員らしい雰囲気を漂わせている男だった。
こっちはビルの私有地内にある喫煙エリアにいるわけだし何も困ることはないのだが、どうもその馬鹿は私に向かってきているような気がしてならない。
と、案の定元警察OBと思われるその間抜けは私に近づいてきて、言葉は丁寧だが威圧的な雰囲気を漂わせつつ「ここは禁煙エリアですので、煙草を消していただけますか」と言うではないか。
さらには「条例に基づいて1000円の過料をいただきます」と言いながら、ショルダーバッグから何か禍々しい感じのする機械を取り出している。
えーと、この人誰に言ってるのかな、と周りを見回してもそこには私しかいない。
阿呆の相手は疲れるのだが、仕様がないので「あのーここビルの中でしかも喫煙エリアなんですけど」と言うと、その基地外は私の足元を指差しながら「歩道に足が出てます」と言う。
歩道とビルの間に10センチほどの段差があって、少しビルの敷地が高くなっているのだが、確かに私の足は数センチ歩道側に出ている。
「で、これが何か?」とあえて言ってみると、この泥亀は「だから禁煙エリアに出ているので罰金を払ってください」。
なにが「だから」だ、この糞転がし。過料なのか罰金なのかはっきりしやがれ。
私としてはこの絶望的なトカゲ頭に言ってやるしかなかった。
「おっしゃるとおり足は出てますが、路上からは浮いています。さらに体の大部分は喫煙エリアに入っていて、どうもあなたの言うことは通りそうにありません」。
通常公道と接していない、つまり公道の上空に浮いている物体については、公道上にはないと判断される。
例えば飛行機が公道の遥か上空を飛んでいても、それを道路交通法違反だといって検挙する馬鹿はいない。
ようやく片輪脳の市路上喫煙防止指導員も分が悪いと思ったらしく、ブツブツと意味不明なことを呟いた後「気をつけてください」と言って去っていった。

という作り話。

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2 コメント

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Unknown (ジョナさん)
2008-12-21 11:06:29
昨日、スクーターでの帰り道に、私の前を咥えタバコで走っていたスクーターの髭オヤジが灰を後ろに飛ばしたため、咄嗟に右車線に回避しようとした私は、ダンプカーに轢か(以下略)

という本当の話。

しかし、禁煙ファシズムは目前まで迫っているのですね。あな恐ろしや。
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Unknown (鯖雄)
2008-12-21 15:37:29
>ジョナさん
そのオヤジ殺せ。許す。
そういう馬鹿がいるから真面目な喫煙者が馬鹿を見る。
バイクでたばこを吸うヤツには火を投げろ!油を掛けろ!

あ、ダンプカーに轢かれた割には元気ですね。
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