著者の小川一水さんについては、私より若い世代の作家というくらいの知識しかなかった。
小松左京、星新一、眉村卓、筒井康隆という日本SFの開拓者たち(註)の作品を渡り歩いた年代の私の世代としては、90年代の新SF界というのはどうも「軽い」のではないかという不安感があった。
しかし「老ヴォールの惑星」を読んで少し認識が変わった気がする。
もちろん、もう少し短く書いても良いのではないかとか、会話がありきたり(自動的)だとか、手放しに全面的に良いというわけではないのだが、それでも面白い。
恐らくこの人は筒井さん系の、ビジュアルを文章化することに優れている作家なのではなかろうか。
ハードSFとまではいかないが、十分に「センス オブ ワンダー」の世界を楽しめた一冊であった。
(註)
筒井さんは「開拓者」ではないという説がある。
開拓された日本SF界の道をスポーツカーで突っ走って行っただけどいう説である。
小松左京、星新一、眉村卓、筒井康隆という日本SFの開拓者たち(註)の作品を渡り歩いた年代の私の世代としては、90年代の新SF界というのはどうも「軽い」のではないかという不安感があった。
しかし「老ヴォールの惑星」を読んで少し認識が変わった気がする。
もちろん、もう少し短く書いても良いのではないかとか、会話がありきたり(自動的)だとか、手放しに全面的に良いというわけではないのだが、それでも面白い。
恐らくこの人は筒井さん系の、ビジュアルを文章化することに優れている作家なのではなかろうか。
ハードSFとまではいかないが、十分に「センス オブ ワンダー」の世界を楽しめた一冊であった。
(註)
筒井さんは「開拓者」ではないという説がある。
開拓された日本SF界の道をスポーツカーで突っ走って行っただけどいう説である。
老ヴォールの惑星 (次世代型作家のリアル・フィクション ハヤカワ文庫 JA (809))小川 一水早川書房このアイテムの詳細を見る |