30年位前のことです。私の職場に、宇部興産の方が屡々お見えになりました。その時は何時もお土産は、【豆子郎】でした。外郎を食べる度に、豆子郎はどうしたのだろうと思っていました。
外郎は、名古屋の外郎が有名ですし、6月頃には、外郎の水無月が和菓子屋さんで売り出されます。何時もそれは、大好きで買っていたのですが、先日お友達の家を訪れた時に、そのお友達は表千家の茶道を一緒に習っていた方です。私はもうお茶のお稽古はしていないのですが、その方はお稽古を続けられていて、更に和菓子まで作って居られるのです。その方に、「和菓子めぐり」(千和加子著)を見せて頂きました。全国の有名な和菓子が掲載されていました。そこで”豆子郎”を探したのですが、当に懐かしいお菓子の写真が載っていました。『なんだ有るのじゃないか』と百貨店に行きました。最近は何処の百貨店でも全国の銘菓を置いています。豆子郎と言っても、何処にも無かったのです。山口の外郎なのですと言うと、山口の【御堀堂】の外郎というのがありました。早速それを買って帰りました。豆子郎と同じ味で、これからこれを買おうと思っていたのですが、肝心の豆子郎はどうしたのかしらとどうしても気になって、インターネットで調べても、豆子郎を工夫してお作りになった「田原文栄」氏の本が載っているだけで、お菓子は見つかりませんでした。
それでも諦めきれないで、山口県の県庁に電話をしてみました。(株)豆子郎という会社があってそこで販売していますよと言うことで電話番号を教えて頂きました。早速電話をして、豆子郎をお送り頂きました。なんと懐かしい包装も変わらず、味も昔のままに上品なお味でした。
今は暑くお菓子も長く持たないので、秋になれば、もっと(株)豆子郎のお菓子を送って頂き、友人にお裾分けしたいものです。