未来時計工房ブログ

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クォーツ時計が動く仕組み

2012年07月12日 | 日記

今回は、クォーツ時計が動く仕組みについて説明したいと思います。

ごくシンプルな電磁石で動いていますので、コイル、電磁石、方位磁針をイメージできる方は、理解できるかと思います。

これがわかれば、ステーターをひっくり返すだけで、なぜ逆回転時計に改造できるのかが納得できるでしょう。

ここにモーターの構造を簡単に表した図があります。

本来はこれにコイルが付きますが、図では省略しています。

1_6

グレーがステーターと呼ばれる板状の金属部品。

(パーマロイ材といって、磁場内では磁石になりやすく、磁場から離れると磁力が残りません)

青色がローターと呼ばれる磁石です。

(上部に歯車が付いており、回転して動力を伝えます)

青色のローターは方位磁針の様に、くるくると回ります。

さて、この状態でN極、S極はどこになると思いますか?

答えは、この様な状態です。

2

なぜでしょう?

それは赤い矢印の部分が最も近く、磁石が吸引して安定するからです。

方位磁針に金属を近づけると、正しい方角を指さないのと同じですね。

実は、このちょっと傾いた状態が回転方向を決定するのです。

次に、コイルに電気を流し、ステーターを強力な電磁石にします。

3on
すると、同極同士が反発して、反時計方向にローターが回ります。

4on
ステーター全体が強力な電磁石になりますので、隙間の大小にはあまり影響を受けません。

この後、コイルの電流をOFFにします。

パーマロイ材の特徴により、ステーターの磁気は消えます。

5off
すると、ステーターとの隙間の少ない所に吸引し、安定します。

62
どこかで見た図に似ています。

そうです。

最初の図で、N極とS極が入れ替わった状態です。

ローターは1秒間に半回転し、あとはコイルに流す電流の向きを変えてやることで、同じ方向に歯車を回転させているんです。

ステーターをひっくり返すことで、ローターの静止位置が右に傾き、回転方向が逆になるんですね。

以上です。


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