未来時計工房ブログ

未来は 今創られる

逆回転時計への改造方法

2010年12月22日 | 日記

アナログクオーツの逆回転時計は、ローターの静止位置を変えてやる事で可能になります。
ステップメロディー等の逆回転用パルス(一瞬吸引してから反発)を使うという手もありますが、回路は作れないのであきらめました。

一番初めに思いついてやったことは、ステーターの一部を削り、ローターの吸引する位置を変えるという方法でした。
(目覚まし時計や掛け時計など。腕時計は特殊なので除く。)
結果としては見事成功し、逆回転時計が出来上がったのですが、予想以上に運針トルクが下がってしまいNGです。

そこで、その他の方法を考えているうちに、メーカーは違えどステーターの形状がほぼ線対称形であることに気付き、裏返して組むという実にシンプルな現在の方法に行き着いたのでした。

ちょうど1年程前から作り始めましたが、約20個(掛け時計、目覚まし時計の1秒運針タイプ)程を作りましたが、全て逆回転に成功し、しかも1年前のものでも順調に動いています。

多分、世界で私が最初にやったものだと思いますが、(以前に知っていた方がいたらご免なさい。教えてください)、楽しい事なので公開して広めてみようと思ったのです


美郷FC

2010年12月16日 | 掛け時計

サッカーや野球など、スポーツにおける相手との駆け引きは、最高に楽しい見所ではないでしょうか。
「相手のウラをかく」のは、勝つためには必要ですし、「相手の立場になって考えてみる」とすれば、スポーツを越えて実生活でも必要とされる視点だと思うのです。

発想を変えて、視点を変えて物事を見てもらえたら、さらに世界が広がって見えてくるでしょう。
と、いう事で「美郷FC」の卒業生へのプレゼントとして、試作品を作ってみました。

Fc

逆回転の掛け時計のように、人があっと驚くようなプレーをしてもらえたら嬉しいです。


保証期間

2010年12月14日 | 日記

私の作っている時計は、市販されているものに手を加えております。
しかも、中にはローターのカナを削ったり(連続秒針)、ステーターを変形(腕時計)させたりと、自分自身「邪道」と思われるものもあり、手にされた方は不安であろうと推測されます。

そこで品質保証期間を明確にしたいと思いました。

「私が生きている限りにおいて無料保証」とします。

と言っても「お前いつまで生きられるんだよ」と思いますよね。
ある意味「極めて不安な保証期間」になってしまいました。

要は「シャレで買ってください」という事で勘弁して下さい。

なお、明らかに構造上の欠陥(変色したなども含む)に限定しますが、落っことしたとか、針の色を変えたいとかでも、できるだけ無料で対応したいと思いますので、なにかありましたらメールでご連絡下さい。


ガトーショコラ

2010年12月14日 | 日記

「おやつCafe グリーンロッジ」さんのボックスショップに時計を展示して数ヶ月、、、。
展示品をリニューアルしようとしたら、、、。

Remit_box_2

なんと、なんと、な~んと。
一個、売れまていました~!

お求め頂いた方、本当にありがとうございました。
なんか、すっごく嬉しいです。

そこで、「売れたらケーキを食う」と決めていましたので、早速ご馳走になります。

Photo_15

チョコが濃くってウメ~!
ごっつぉさんでした!


タイムマシン?

2010年12月10日 | 目覚まし時計

長年の研究の結果、市販されている部材を使い、タイムマシンを作る事に成功しました。
但し、まだ過去に戻るところまでで、現在に戻る事ができません。

と言うのはウソです。
作ったのは、コレ。

Photo_14

セリアで見つけた105円の目覚まし時計が、なんとなく「ドラえもん」に見えたので、「ドラえもん風、逆回転時計」にしてみました。

夢の中でなら、タイムトラベルが自由にできます。
将来、あなたがタイムマシンを作っているのかもしれませんね。


REMITの由来

2010年12月10日 | 日記

ブログタイトルの「REMIT」。
レミットと呼んでいますが、これの由来がわかる人?

はい、そこの君。
そう、正解。

英語辞書によると、「送金する」や「権限」などの意味があるようですが、私のREMITはTIMERの反対なんです。

逆回転時計の普及を願う気持ちと、ウィキペディアに「タイマー:広い意味で時計(日本においてのクロック/ウォッチ)全般のことである。」
とも書かれていたので、ぴったりかなと。

現状を打破したい時、窮地に追い込まれた時、新たな発想を必要とする時など、逆転の発想が求められます。
そんな方に逆回転時計をプレゼントしたいのです。


アラームの時刻ズレ

2010年12月08日 | 日記

このブログをご覧になって、「逆回転時計?俺もイッチョ作ってみるかな!」と思われた方もいるかも知れませんが、何点か問題点が見つかっていますので、お伝えしておきます。

1.アラーム仕様の逆回転改造品は、アラーム機能が低下する。

アラームの鳴る数分前に、接点バネのスイッチ動作音(「カチッ」という音)が聞こえますが、実際に導通してアラームが鳴るのは数分後になります。
アラームの鳴る時刻のズレが、正回転に比べて大きくなってしまうようです。

ちなみに「ニトリ」で購入した目覚まし時計を逆回転に改造した場合、構造上の問題により、時針にアラーム針が付き回ってしまい、アラーム機能を取り外さなければならないものもありました。

2.連続秒針の逆回転改造品は、電池交換時に正回転する場合がある。

連続秒針のローターには、逆回転を防止する特殊な歯型形状が採用されています。
それを解除(カナを削る)してやって逆回転を可能にしているため、ローターの静止位置によっては、正回転をしてしまう事があります。

何度か実験してみましたが、およそ7回に1回は正回転してしまうようです。
一度正回転で動き始めると、そのままずっと正回転となり、一旦電池を外してから組み直し、逆回転で動き出すとそのまま逆回転し続けます。

そこまでして、やるか?と思われるかもしれませんが、世の中にある逆回転時計に連続秒針は存在しないはずなんです。
それは、ローターとその次の歯車(正式名称は不明)の2部品、どちらもプラスチック製ですが、これを新規部品として生産しなければならず、販売数量の少ない逆回転時計では、金型の償却ができないと判断されているのでしょう。
逆を言えば、販売数量さえ見込めれば、(1秒運針の逆回転ステーターは有るものとして)、2つの歯車さえ作ればできちゃうんですね。

個人的には、機械式時計で他の時計との差別化を図った高級時計として売り出す方が、可能性は高いのかなあとも思います。
MINASEさんとか、いかがでしょうかね。


若返時計

2010年12月06日 | 掛け時計

ニトリでまた時計を買ってしまいました。
シンプルなデザインで、しかも私の好きな連続秒針。
この連続秒針というものは、心地イイ!と思いませんか?

Photo_13

さあ、コレを逆回転に改造してみましょう。
ちなみに、1秒運針に比べ、連続秒針の逆回転改造は非常に難しくなります。
まずはチャレンジ。

ムーブメントを取り外します。

Photo_11

裏蓋を外します。

Photo_12

ん?やな予感。
今まで見たことの無い構造、、、。
磁心にステータが溶接されてるではありませんか。
ということは、重い秒針を動かすために、トルクを稼いでいるのか?

でも、磁心をひっくり返すためには、剥がさなければなりません。
トルクが不足しそうですが、ここまできたらやってみましょう。

Photo_10

ここでは写真で説明できませんが、連続秒針のムーブメントを逆回転改造するには、ステーター(この場合は磁心?)をひっくり返して組み込むだけでなく、ローターのカナに付いているロック歯型を削らなければなりません。
私はカッターで削り取りました。
顕微鏡があれば、精密作業を得意とする人はできると思います。

さて、駆動してみましょう。
ん~、良さそうだと思ったら、やっぱり9時付近でトルクが不足し、正回転に戻ってしまいました。
やっぱ秒針が重過ぎるのでしょう(バランスも悪いし)。
ということで、バランスが良く、軽い秒針に付け替えました。

Photo_9

今のところ順調に逆回転してくれています。

ちなみに「若返り時計」は、逆回転時計を読み取るためには脳トレ効果がありそうなので、脳が若返るといいなという期待と、あたかも時間が遡っているような感覚なので命名しました。