未来時計工房ブログ

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時計が逆回転してしまう原因について

2012年07月13日 | 日記

先日「クォーツ時計が動くしくみ」について説明しました。

その前に「時計が逆回転してしまう」という問題も受けましたので、何が原因なのかを推測ではありますが説明したいと思います。

結論から言いますと、「ステーターが変形しており、ローターと最も隙間の狭い部分が設計の狙いと異なってしまったため」と判断されます。

通常(コイルの電流OFF)では、この状態でローターが安定しているとします。

2
それは矢印の部分が、磁石でできているローターに最も近いために、吸引する力が働くからです。

それが、何らかのストレスを受けて変形して、この図のようになってしまうと、ローターの静止位置がずれてしまいます。

Photo_2
こうなってしまうと、コイルに電流が流れた際、近い方の回転、通常の反対方向に回転してしまうのです。

8on2_4

これが、時計が逆回転してしまう原因の一つと考えられます。

一般的に、部品にはガタがありますので、何かの衝撃で隙間の位置関係がずれて正常の回転に戻ることも考えられるのです。

よって、逆回転してしまう不良品に関しては、ステーターを逆組しても元に戻るとは言い切れません。

ステーターの変形を直し、ローターの静止位置を修正してやる必要があります。


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