喧嘩で、男と女の関係が
わかります。
本音を言えない関係は、
心がふれていません。
たまに本音を言って喧嘩に
なる関係は、どちらかが
耐えています。
心の中に敵意がめばえます。
いつもお互いが感情を出せる
関係は、心がふれています。
しこりも残りません。
昔から、ケンカするほど仲が
よい、といいます。
心のふれあいは、相手を見守る
自分に素直になるところから
生まれます。
あるとき彼はわたしの
手を取り、五本の指のすみ
ずみにまで力を入れて握り
しめ、
わたしの体を引き寄せる
だろう。
わたしはまるで川面に落ちた
木の葉が風に誘われて流れて
いくように、彼の方に向かっ
ていく。
すると彼はわたしの頭を
彼の胸の中に抱え込むよう
にしながら、わたしの体が
彼から決して離れられない
ように、両腕で囲んでしまう。
草わかば色鉛筆の赤き
粉のちがいがいとしく
寝て削るなり
矢のようにすぎていく
油断するとあっという間
こんなに大切なことが
知らないうちにどんどん
流されていくとは知らなかった
まぶしいほどに健全な 正午の
カフェで
かつて愛したひとと会う
ふと合う瞳に 思い出の影
揺れては駄目、と頭(かぶり)を
振って
強く 強く 強くならなきゃ
友達でいると 決めたのだから
彼と会うようになって、私の
心が少しずつ柔らかくなって
いくのがわかった。
常にとくとく心臓の音が
聞こえて、心は体につなが
っているのだと改めて気づか
された。