本物に触れることは、本質を
見極めるトレーニングになります。
旅に出ましょう。美術館に出かけ
ましょう。
誰かに会いに行きましょう。
何かを直接見るために、家を出ま
しょう。時間をかけて、足を
運びましょう。
「実際に実物を見る」という意識を
もち続けるのは、たいそう大事な
ことです。
メディアの発達で本物に触れなく
ても情報は手に入るようになりま
したがそれは概略。
インターネットのデーターが正し
いとは限らないし、テレビで映る
ものがすべてとは限らないのです。
だいたいの姿であり、儚いサムネイル
です。
「忙しいから、だいたいわかればいい」
というインスタントな発想は、貧しく
寂しいものです。
僕はインターネットを否定しません。
新しいメディアだと興味を持ってい
るし、必要な道具だとして利用して
います。
本物に触れず、外から学びをインス
タントなものだけに頼っていたら、
そもそも自分の持っていた感覚が、
少しずつダメになっていく気すら
します。
僕の鞄には、いつだってメモと
鉛筆。本物を見たとき、ホンモノの
言葉に出会ったとき、いつでもメモ
を取れる状態にしておきたいのです。
大事なことだから忘れないという
のは嘘で、直観やひらめきは書き
留めなければこぼれ落ちていき
ます。
本物を見て、自分の手で記した
「本物だけのメモ」が増えれば、
どんなサイトよりも心強い、
あなたの情報源となるはずです。
※サムネイル:
多数の画像を一覧表示す
るために、本来のサイズより大幅に縮
小された画像データのIT語のこと。