【創作びより】

グッときたこと


午前中、起承転結の承のあたりを大幅に書き直す。ガタガタになりそうで、恐ろしい作業。前のわたしなら多分、やってない。目をつぶってた(笑)。でも、審査員の先生は、目をつぶってくれないことをイヤというほど経験したので、荒れた土地をガタガタ踏みならしていく。
増えた分、ほかのところを削って、何度もプリントアウトしては、推敲を繰り返し、お昼すぎ、ようやく20枚の原稿ができあがる。
これって…。一番はじめに、推理ものなら、こんなものを書きたい!と思ってた理想と、はるかに違う。もっと茶目っ気たっぷりで、ハラハラドキドキ…っていうのを書きたかったのに、しつこいようだけど、地味っ。
他の作品と並んだら毛色が違うから、はずされるやろなぁと、今回はかなり弱気。それでも、自分色の作品が書けたから、やはり旅立たせよう。読み返すと、まだまだアラが見つかった。ギリギリまで、磨いてみよう。

規定にB4用紙使用とあるので、原稿用紙に手書きしようと思っていたら、娘を歯医者に連れていってる間に、夫がパソコンにB4の設定を作ってくれた。ああ、感謝!

夕食を作る前、読売新聞の夕刊を見たら、町田康さんと山田詠美さんが、谷崎潤一郎賞をとられて、芦屋で対談をされていたときの記事が載っていた。くぅぅぅぅ、関西に来られてたなんてぇ!! 山田詠美さんといえば、高校時代にハマって、結婚するまでの間、作品はすべて読んでいた。『トラッシュ』を読んだときの衝撃は忘れられない。そして、町田康さんといえば、かなり落ち込んでいた時期、町田さんのWEBサイトを見て、元気をもらい、自分も日記をつけようと思い立った。そんなお二人の対談、ああ見に行きたかった! 
記事はどの部分も興味深かった。最近ずっと考えてた『現実』について、山田詠美さんは、すべてが創造の産物で、それをいかに現実に引き寄せるかという方法をとられている。それに対して、町田康さんは、現実らしさを二重三重に裏切るようにして書いておられる。ふ、深い…。まだまだ自分には見えて来ない世界。でも、そこからの見晴しは素晴らしいんだろうなぁと、同じモノを書く人間としては、憧れてしまう。

長くなるけど、グッときたことをもう一つ(笑)。夜、TVチャンピオンを見た。この番組は、長女が大好きで、毎週、欠かさず見ている。昨日はマグロの一本釣り対決。ベテラン漁師さん3人が出場。10日間で、最も重いマグロを釣りあげた人がチャンピオンに選ばれる。
ところが、5日たっても、6日たっても、マグロは釣れない。だんだん漁師さんたちがピリピリしてくる。そんな漁師さんにスタッフがたずねた。
「釣れないと、ストレスたまりませんか?」
漁師さんは、あっさり答える。
「そういう人は、プレッシャーに弱いんだよ」
ガンガンガーンだった。プレッシャー、そうか……。何日も考えに考えても、アイデアが出ないとき、文章が進まないときは、ほんとにしんどい。出してはいけない、「つらい」ということばを吐いてしまいそうになる。でも、それで逃げてたんでは、プレッシャーに負けたことになるんだ…。
敵が見えた。自分の敵はプレッシャー。わかればもう、恐くない。
よし。いい作品書くぞ。
で、賞金もらったら、大トロをおなかいっぱい食べよう。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

最近の「Weblog」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事