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土壌のpH

2007年01月22日 | 土壌環境
pHは土の酸度を示しています。
7.0が中性で、これより低いほど酸性が強く、
高くなるほどアルカリ性が強くなりますね。
作物の多くは5.5~6.5あたりの弱酸性から微酸性の範囲が適しています。
トマトでは微酸性(6.0~6.5)が栽培に適しています。

なぜpHが重要なのでしょうか?
pHというと石灰が多いとか少ないという話になりますね。
実際、pHを上げるには石灰(炭カルや消石灰など)を使うので、
石灰とpH の関係は密接です。
pHが7.0以上と高い場合は一般的には石灰の過剰がほとんどです。

けれども重要なことは、実は土壌中の様々な養分が、
pH5.5~6.5あたりで最もまんべんなく溶け出しやすいということです。
反対に言うと、
pHが低すぎたり高すぎたりすると、
養分が溶け出しにくくなったり、
ある特定の養分ばかりが溶けたりして、バランスが悪くなって、
生育に影響が出ることもあります。

ですから、pHを見ることは大変重要なのですね。

酸性が強すぎると、アルミニウムやマンガンの過剰症、
リン酸やモリブデンの欠乏症が出やすいですし、
アルカリ性が強くなると、微量要素が吸われにくくなってしまいます。

作物が養分を吸いやすいように、土壌の環境を整えるのが、
pHを見るときのポイントです。

pHの調整には、
pHを高くしたい場合は石灰資材(炭カルや消石灰など)を使います。
施用量はアレニウス氏表というものを使って算出することが多いです。

土壌が酸性化するのは、
石灰が作物に吸収するためと、
雨などで流れてしまうためであると考えられます。
ですから、雨の影響を受けない施設栽培では、
土地が新しい場合を除くと、ほとんど石灰は十分にたまっている状態で、
pHは高めだと思います。

ところが、施設園芸で長く栽培していると、
石灰は十分あるけれどもpHが低いという話を聞くこともありますね。
そのときはECや他の分析項目などを見ながら、
他の要因を考えて、pHの調整をするかどうかを考えます。

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