『勤務地シンガポール』

残りの人生どう生きるか迷い続けてこのまま終わってしまいそうです

風水のくに3 - 移動したマーライオン

2008年09月17日 | シンガポールで暮らす

 風水系の話題が止まりません(笑)。

 1ドルコインの話をしたのだから「マーライオン」の話もとリクエストを頂きましたので一筆。

 上半身がライオンで下半身が魚の「マーライオン」はシンガポールの守り神です。現在淡水化事業が行なわれているマリーナ・ベイ(湾)に大きな口から大量の水を吐き出しながら東向きに立っています。この「東向き」に立つというのも、私は何かの意味を感じます(笑)。

 このマーライオンの後ろに、丁度橋をかけるように道路が通っているのですが、実はマーライオン、以前はこの道路の後ろ側にいました。

 写真は二階建てバスの二階から撮ったものですが、これがその当時新しく作った道路と「橋」です。(シンガポールリバーの河口にあたるので)それまでは車はみな写真向かって右側を迂回する形で向こう側に行っていました。

 そしてマーライオンは、写真でいうと、もともと右側に居たのですが、現在は左側に移っています。

 当時何があったのでしょう?

 工事が終わって少し経ったタイミングだったと記憶しておりますが、1997年の「アジア通貨危機」がアジア各国を襲いました。シンガポールもこの後不況に入ります。(当時は家賃が安くなって良かったです:笑)。

 一歩政策を間違えると大変なことになるといったところまで行ったそうです。

 そんな折、ここからは「諸説」があるのですが(笑)、私が聞いた話を書きますと、大変だ大変だと右往左往する政府高官のところにある日一人の風水師がやってきてこう言ったそうです。「マーライオンの目の前に道路なんか通すからこんなことになったんだ。マーライオンは“水”、道路を走る車は“火”、今は国が“燃えている状態”だ。いくらマーライオンの水をもってしても、外側にも“火”があるため国の火(災い)を消すことができないのだ。」と(笑)。ど、どうすればいいのですか?と問う政府高官に風水師が一言。「マーライオンを海側(橋の外側)に移す。外側から水をかければ内側の火は消える。」

 いやー、はっきり言ってどこまで本当の話かどうかは分かりませんが(笑)、その後シンガポールは危機を脱して、マーライオンは現在の「マーライオン公園」で元気良く東に向かって水を吐き出しております(笑)。

 以前友人がシンガポールに遊びに来てくれたとき、「なあ佐藤。マーライオンって、世界三大がっかりのひとつって言われているけど、俺はそーは思わねぇーよ。結構いい面構えしてるじゃねーか。」と言って、マーライオンの置物をお土産に買って行きました(笑)。私は通勤時に毎日マーライオンを見ておりますが、勢い良く水を吐き出す姿は見ていて気持ちが良いものです(笑)。

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