ちっちが患っている病気の病名は『ワクチン性線維肉腫』
間葉系由来(多細胞動物の個体発生の各期にみられる中胚葉から生じる組織)の
悪性腫瘍病変。
わたしが最初に発見したとき、腫瘍は直径2センチのほぼ円形の塊。
背中の肩甲骨の若干右よりに、皮膚をもりあげるような形で、その腫瘍はあった。
最初の手術のあと、腫瘍から摘出した細胞での病理組織検査の結果
『腫瘍境界は底部で不規則・不明瞭で局所再発が考えられます。検索した範囲内では脈管侵襲は見出されません(一部抜粋)』
つまり、摘出した腫瘍組織からタコ足上に組織が伸びていて、その根が手術で削り取った皮膚層のもっと下まで伸びているため、局所再発の恐れがあるということ。ただし、今のところ、リンパ管や血管にそのタコ足が伸びているということは発見されていない。
この結果を受けて、2度目の手術がおこなわれた。
それは、そのタコ足状に伸びた、目には見えない細胞単位の腫瘍の根を、
さらに深くえぐり取る、という手術だった。
その深さは筋肉層にまで達し、
手術前には、骨の一部も取ることになるかもしれないので、後遺症の可能性も
示唆されるものだったけれど、結果、骨には触らず、失われた筋肉層の影響もなく、ちっちは飛んだり駆けたりすることができている。
『ワクチン性線維肉腫』
ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があり、不活化ワクチンを精製するときに使われるアジュバントという物質が、数年の潜伏期間を経て、悪性腫瘍を誘発させることがある、という報告がある。
その確率は1万頭に一頭。(ただしその報告を疑問視する声も多い。つまり、もっと高い確率で、発症しているのではないか、という意味で)
厳密には、出現した腫瘍から、その原因を決定することはできない。
けれど、ちっちにできた腫瘍が『ワクチン性』であるとするには、
2つの根拠がある。
①ちっちは2005年にある動物病院で不活化ワクチンを接種している。
②発症部位が、ワクチンの注射を打った場所であること
ワクチン性線維肉腫は、局所再発を繰り返すだけでなく、普通の線維肉腫では起きにくいとされている遠隔転移も充分に視野に入れなくてはならない、悪性度の高い腫瘍であるとされている。
通常の線維肉腫の場合、手術等によって、腫瘍を除去し、その後1年再発・転移がなければ『寛解』であるとされるのに対し、ワクチン性線維肉腫は、『寛解』と認められるには3年の経過が必要とされている。
間葉系由来(多細胞動物の個体発生の各期にみられる中胚葉から生じる組織)の
悪性腫瘍病変。
わたしが最初に発見したとき、腫瘍は直径2センチのほぼ円形の塊。
背中の肩甲骨の若干右よりに、皮膚をもりあげるような形で、その腫瘍はあった。
最初の手術のあと、腫瘍から摘出した細胞での病理組織検査の結果
『腫瘍境界は底部で不規則・不明瞭で局所再発が考えられます。検索した範囲内では脈管侵襲は見出されません(一部抜粋)』
つまり、摘出した腫瘍組織からタコ足上に組織が伸びていて、その根が手術で削り取った皮膚層のもっと下まで伸びているため、局所再発の恐れがあるということ。ただし、今のところ、リンパ管や血管にそのタコ足が伸びているということは発見されていない。
この結果を受けて、2度目の手術がおこなわれた。
それは、そのタコ足状に伸びた、目には見えない細胞単位の腫瘍の根を、
さらに深くえぐり取る、という手術だった。
その深さは筋肉層にまで達し、
手術前には、骨の一部も取ることになるかもしれないので、後遺症の可能性も
示唆されるものだったけれど、結果、骨には触らず、失われた筋肉層の影響もなく、ちっちは飛んだり駆けたりすることができている。
『ワクチン性線維肉腫』
ワクチンには生ワクチンと不活化ワクチンの2種類があり、不活化ワクチンを精製するときに使われるアジュバントという物質が、数年の潜伏期間を経て、悪性腫瘍を誘発させることがある、という報告がある。
その確率は1万頭に一頭。(ただしその報告を疑問視する声も多い。つまり、もっと高い確率で、発症しているのではないか、という意味で)
厳密には、出現した腫瘍から、その原因を決定することはできない。
けれど、ちっちにできた腫瘍が『ワクチン性』であるとするには、
2つの根拠がある。
①ちっちは2005年にある動物病院で不活化ワクチンを接種している。
②発症部位が、ワクチンの注射を打った場所であること
ワクチン性線維肉腫は、局所再発を繰り返すだけでなく、普通の線維肉腫では起きにくいとされている遠隔転移も充分に視野に入れなくてはならない、悪性度の高い腫瘍であるとされている。
通常の線維肉腫の場合、手術等によって、腫瘍を除去し、その後1年再発・転移がなければ『寛解』であるとされるのに対し、ワクチン性線維肉腫は、『寛解』と認められるには3年の経過が必要とされている。