間抜けな人

シウはそんなに慎重な方ではないので
結果的に、しょっちゅうドジは踏んでいる。

間抜けなことは、ありすぎて思い出せない位。

きっとここであれもこれもと思いだせるようだったら
そんなに間抜けたことを量産しないんだろうけど
学習能力が無いから
何度でもドジ踏みや“顔から火が出る”思いをすることが多いんだよね。

客観視せずに反省しろ。

以前、松尾スズキの本の中で
世界一間抜けなこと、として
「鼻血」が取り上げられていた。

どんなにシリアスな芝居を
何人もで演じていても
誰か一人の鼻から一筋の赤い線が出ているだけで
すべてをぶっ潰し、
そこは“間抜けの修羅場”になる。

そんな内容だった。

シウもそんな部分に激しく共感を覚えたものだ。

しかし、
今日、シウはもっと間抜け（顔）があることを
辛くも知ってしまったのだ。

名付けて「マスカラのご来光」。


マスカラを塗りたくるのが大好きなシウ。
今日は今年最後の遊びのお出かけだったから
いつもより張り切ってマスカラを塗っていた。
（と思う）
ビューラーでまつ毛もいつになく持ちあげていた。
（と思う）

そんなシウの女心が全部裏目に。

何人かの親しい人に会って
お別れしてから
デパ地下（しつこいようだけど、シウがいつも憤慨しているデパートもどきのデパ地下もどきの場所）に寄った。

そこでトイレに入ったところ
鏡に映る自分を見て
悶絶！！！

今まで見たことのない間抜け顔ったらない間抜け顔だったのだ。

片方の目蓋に、まるでご来光のようなまつ毛が転写されていた。

目の下にクマみたいにアイライナーやマスカラが移っちゃってるのも
かなりの間抜けだけど
それはちょっと油断した女子として
時々みかける光景だ。
誰でも経験あるから
共感も得られやすいドジであると言えよう。

でも、
目蓋に放射状にそんなものが描かれているなんて
幼稚園児の書いた“素敵なお姉さん”みたいじゃないか。
（表現が自分にたいして甘すぎるけど
　今、激しく凹んでいるからゆるして）

共感を得られるドジではなく
完全にお笑いメークじゃん。

最後に鏡を見てから
いったい何人の人に会っただろう・・・と考える。

もう、イヤ・・・。

おそらくその人たちに会うのは
今年、これが最後だろう。

かなり強烈なインパクトとして
今年見た変なものランキングの１位を飾ってしまうかも。

もう、イヤ・・・・。

そんな間抜けづらでシウは
友人がある人に憤った話などを聞き、
「あんた、バカじゃないの？」
と言ってやりたいよね。

などと、偉そうに述べていた。

まさに
お前がバカだ。の図。

恥ずかしい・・・・・。

今年も残すところあと１０日間。

これを持って、恥のかきおさめにしたい・・・。