プラネタリウムのパイオニア★東日天文館

東日本初のプラネタリウムが設置された有楽町の東日天文館(毎日天文館)、閉館60年にS13年から6年半の活動を追う

ECHO 2599年1月号

2006年01月03日 | Weblog
三省堂発行の月刊誌
「ECHO」皇紀2599年1月号より
(昭和13年12月7日刊)
「東日天文館見物 石田周三」

石田周三は後の千葉大教授で生物学者。
昭和13年11月、東日天文館開館当月の模様を
客観的にレポートする見物記。

この類は東京日日新聞記事など発信元には無く
初出のはなしが多くて興味深い内容。
ただ文章が講談調で要点絞りにくいので
はしおって箇条書にした。

★入場~天象儀室・プラネタリウムまで★

会館1階で入場整理受けた後、直通EVで
 6階に通される。
6階リーフレット受け取りプラネタリウムに
 案内される。
③吉本興業の漫才団、東京家政女学院、
 府立化学工業の学生団体と一緒に見る。
④プラネタリウム室ドームシルエットの建物
 東-京橋の第一相互銀行(?原文のまま)
  第一相互館のことだろうか。大正10年完成。
  高さ40mの高層建築。昭和46年 解体建替。
  (現存のGHQ接収日比谷 第一生命相互館とは違う)
 西-愛宕山のNHK(現 放送文化研究所)、富士山
 北-ニコライ堂(現存 国重文)
(既出資料では国会議事堂・聖徳記念絵画館・東京駅など)
⑤待ち時間には音楽が鳴り、開演時にやむ。

★プラネタリウム投影内容★
(本文は逐次内容を説明している)

前半-当月の星座説明(S13/11リーフと同じ内容)
後半-日本から南半球までの夜空紹介
        (S13/11/2開館式投影内容と同じ)
投影は1時間。
終了後は、いすの傾斜が浅かっため首が痛くなる。

天文博覧会 展示物★
東日天文館開館の当月のみ施設内で開催された
天文博覧会展示物の紹介。

岩橋善兵衛の竹筒望遠鏡・レンズ
伊能忠敬 方位盤(東日新聞記事では象限儀)
環海異聞
(以下、固有名詞の記載ないもの)
天球儀、惑星の大きさを比較する模型
日食月食の仕組を理解する模型
むかしの星座表、内外の天文書など。

★その他★
50銭の入場料は少し高いように
思うが、5円の専門書を苦労して
読むよりは安いと感じる。