プラネタリウムのパイオニア★東日天文館

東日本初のプラネタリウムが設置された有楽町の東日天文館(毎日天文館)、閉館60年にS13年から6年半の活動を追う

天文讀本 3rd

2006年06月17日 | Weblog
<天文讀本>の3つめの版を確認、入手できました。
③昭和18年 1月20日発行 7000部
表紙はこれまでと同じ「東日」天文館編となってますが
本の奥付では「毎日」天文館発行になってます。
(昭和18年元旦、東京日日新聞社は毎日新聞社に社名変更する)
前版との内容に関するちがいは、わずかしかありません。

過去の2つは
①昭和14年12月 9日   部数不明
②昭和17年 6月20日  10000部

この時局に、1万部発行した7ヶ月後に7千部発行するって
そんな冊数、刷られてたことに驚きました。兵用天文の参考書に使われたんでしょうか。
(そのわりには、②と③今はあまりみかけません)
以前、詳細な記録の残る大阪市立電気科学館という戦前からのプラネタリウム入館数が
昭和12年から15年までが20万人/年、前後なのに対し軍需用もあり開戦後
昭和16年から18年までは30万人/年強に増えるという記述引用させてもらいました。
この冊子刷数をみても、やはり傾向は天文館も同じだったんじゃないかと思います。

追記Ⅰ
毎日天文館天象儀室跡のホールは昭和26年12月に開業したラジオ東京(現TBS)の
スタジオとして、戦前とは別の性格で全国的に活躍していたこと知りました。
トラ死して皮を残す。と申しますが、毎日天文館は天象儀を失っても、民放の放送業界
黎明期スタジオとしてスターを演出し世を照らす事実、ユニークな運命だと思います。
追記Ⅱ
NHK朝ドラ「純情きらり」、いま天文館の開業する昭和13~14年が舞台なので
(天文館はでてきませんけれども)よく見てます。