森へ行こう。
ここフィンランドは森と湖の国。行かない手はない。
ネットつき帽にウィンドブレーカーそしてジーンズと、
蚊対策万全のいでたちで出発した。
家のまえの道をわたり数百メートルも歩けば森になる。
足もとには、
地を這うように広がる野生のブルーベリーの樹がみえる。
栽培種と異なり樹高は15センチ程度と低めだ。
シーズンにはまだ早いけれど、赤くなっている実もあった。
すこし摘んで口にほうりこむと、甘酸っぱい味が広がる。
みあげれば、背の高い白樺の葉ごしに青い空。
親指の爪ほどの小さな白い花や
輝くような黄色の花を路傍にみながら
森の道をずんずん進む。
なんと高さ50センチ以上の大きな蟻塚を道の脇にいくつか発見。
路上には、かわいい毒キノコもはえていた。
道をはずれて
森のなかを歩きまわるのが、森の醍醐味らしい。
もちろん、何度も道を外れてさまよってみた。
そこは、あたり一面、上の写真のような苔で厚く覆われている。
まるでスポンジの上を歩いているような不思議な感じだ。
ふとみると、木々の枝先に変わったものが。
これはヒゲ苔だとシッポのないムーミンがおしえてくれた。
日本名はサルオガセ。空気のきれいな場所にしか生えないという。
フィンランドでは一時期へっていたけれど最近また増えてきているのだとか。
森が深まるにつれ道は草でおおわれ、水たまりが増える。
足もとが悪いだけでなく蚊も増えてゆく。
その数が耐えがたい程になったところで、ひきかえした。
ここから先は、未踏の森。
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