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ザ・ウォーク

2016-07-07 23:27:04 | サ行の映画

ポスター アクリルフォトスタンド入り A4 ザ・ウォーク 光沢プリント

『ザ・ウォーク』
"THE WALK" (2015・アメリカ・2h03)
製作・監督・脚本 : ロバート・ゼメキス
出演 : ジョセフ・ゴードン=レヴィット、シャルロット・ルボン、ベン・キングズレー、クレマン・シボニー、セザール・ドンボイ、ジェームズ・バッジ・デール、スティーヴ・ヴァレンタイン








1974年、ニューヨーク。竣工目前のワールド・トレード・センター。高さ411メートル距離40メートル超のツインタワーの間を綱渡りで渡ろうとするフランス人の男がいた。



許可を得ずに綱渡りを行うため(許可下りないだろうし)その過程は隠密行動となり、また準備には様々な難関が待っていてその様がスリリングに描かれる。
クライマックスである綱渡りは単調になりそうな所をこれでもかといった感じでスリリング要素を盛り込んでくる。個人的には盛り込み過ぎたような気がしてちょっと気持ちが萎えた。
実際45分間で8往復したらしいけど。という事はあれでも抑えたという事なのか。

久し振りに3Dで。高さを生かした映像が体感できるのではと結構楽しみにしていたけど、思い返してみれば特に何がどうという事もなく。

綱渡り後警察に身柄を確保されるが罪状は何なんだろう?と思ったら、ビルへの不法侵入と治安素乱行為との事。そこら辺の事はドキュメンタリー映画『マン・オン・ワイヤー』(未見)の方がより詳しく描かれているのかもしれない。


シンドバッド 魔法のランプと動く島

2016-05-24 01:11:17 | サ行の映画


『シンドバッド 魔法のランプと動く島』
(2016・日本・0h50)
監督 : 宮下新平
声の出演 : 村中知、田辺桃子、永澤菜教、鹿賀丈史、宮澤正、青山穣、石田彰



少年シンドバッドの船乗りとしての航海は続いていた。飲み水と食料調達のため島に立ち寄ると魔法族のランプの気配が感じられる。ランプの横取りを狙う者たちも現れてランプを巡る騒動が起きる中、島に隠された秘密が明らかになる。



日本アニメーション40周年記念作品。3部作の2作目。謎が徐々に明らかにされ、そして更なる大きな謎を呼ぶ。というのが面白い3部作の2作目だろうと思う。本作はどうだっただろうか。少年シンドバッドと魔法族の少女サナの心の交流を描くのをメインとしていたかもしれない。それはそれで有りなのかもしれない。

船乗り仲間の少年がやけに「それは有りだな」「そんなの有りかよ」といった感じの「有り」フレーズを推していたのは何故なんだろうと思ったら少年の名前がアリだった。



落合福嗣氏が前作に引き続き出演。今回は一つ目の巨人役だったようで言葉は発せずうめき声だけ。


杉原千畝 スギハラチウネ

2016-05-13 22:45:26 | サ行の映画

杉原千畝: スギハラチウネ (小学館ジュニア文庫)

『杉原千畝 スギハラチウネ』
(2015・日本・2h19)
監督 : チェリン・グラック
出演 : 唐沢寿明、小雪、アグニェシカ・グロホフスカ、ボリス・シッツ、ゥェザリ・ウカシェヴィチ、ミハウ・ジュラフスキ、小日向文世、板尾創路








1930年代、昭和の時代。日本はソビエトとの関係を重視していた。外交官の杉原はベールに包まれるソビエトの実態を掴むために活動していたが第二次大戦が勃発しヨーロッパの動向を見極めるための活動に移る。日本の同盟国であるドイツに不信感を抱く杉原は上司に進言するが効果は無く日本は泥沼の戦争へと突き進んでゆく。



リトアニアの多くのユダヤ難民にビザを発給しその命を助けた事により日本のシンドラーとも称される人物の話。
そのエピソードだけに集中した博愛の人の感動ストーリーではなく、一触即発の世界情勢の中でシビアにその流れを読み日本がどうあるべきかを真摯に考え続けた人物の半生記となっていた。
それは外国人監督だからだろうか。日本人監督だったらやっぱり感動重視の映画になってしまっていたのだろうか。



小雪さんの貫禄が凄かった。美人女優よりも貫禄女優と言った方が相応しいような。


ストレイト・アウタ・コンプトン

2016-04-29 07:35:22 | サ行の映画

Ost: Straight Outta Compton

『ストレイト・アウタ・コンプトン』
"STRAIGHT OUTTA COMPTON" (2015・アメリカ・2h27)
製作・監督 : F・ゲイリー・グレイ
出演 : ジェイソン・ミッチェル、コーリー・ホーキンズ、オシェア・ジャクソン・Jr、ポール・ジアマッティ







全米ミュージックシーンを席巻したN.W.A.。短命ながら濃密で過激なグループの歴史を辿る。



N.W.A.についてあまりにも無知なまま観た。
過激な歌詞の内容で黒人への差別問題が根強く残るアメリカ社会に一石を投じた。音楽、それもまだ歴史の浅いラップミュージックによって社会に変革をもたらそうとした。という所が音楽史だけではなくアメリカ近代史においても名を残すグループだったのだろう。
けど、当の本人たちはスターダムにのし上がるごとに金と女のトラブルまみれになってゆく。その様を明け透けに描く。トラブルのスケールのでかさはさすがアメリカ。
世間の常識をぶっ壊す、そして自分たちのグループもぶっ壊れてゆく。破滅の美学的なところがN.W.A.の魅力でもあるのかもしれない。



2016年のアカデミー賞は黒人ノミネートの少なさが問題になった。
本作もノミネートされるべき作品だった。という事だけど。
今後は黒人枠的なものが出来るとか何とか。主義主張は強く訴え、権利は奪い取るもの。というのはN.W.A.と一緒か。


スター・ウォーズ/フォースの覚醒

2016-04-18 19:28:26 | サ行の映画

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『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』
"STAR WARS: FORCE AWAKENS" (2015・アメリカ・2h16)
製作・監督・脚本 : J・J・エイブラムス
出演 : デイジー・リドリー、ジョン・ボイエガ、ハリソン・フォード、キャリー・フィッシャー、アダム・ドライバー、オスカー・アイザック、マーク・ハミル







帝国はいまだ強大な力を持っていた。ただ一人のジェダイの騎士ルーク・スカイウォーカーの存在が今後の宇宙の命運を握っていると考えられ、帝国軍と反乱軍の両軍がその行方を追っていた。



まったく別のスターウォーズが始まるのかと思っていたらエピソード6の続き。エピソード6からは何十年か経っていてそれでもまだ帝国は滅んでいなくて。6の大団円はなんだったんだ?と思わないでもなかった。
作品はどこかエピソード4の焼き直しのような。懐かしのメンバーが顔を揃える同窓会の様でもあり。あっと驚くサプライズもありで。J・J・エイブラムス監督はあえて波風を立たせずそつなく大役をこなした感じ。



女の子が残骸からスクラップを採取しているシーンを予告で見て、これはナウシカになるんでは?と早合点してしまったが実際はスターウォーズだった。
でもディズニーにはライオン・キングの前歴があるし、この先ナウシカにならないとは言い切れない。と悪あがきをしてみる。
ルーク・スカイウォーカーがユパ様で、チューバッカがミトじい、黒人青年がアスベル。次のエピソード8で帝国側にクシャナ殿下とクロトワが出てくるかも。で、王蟲と巨神兵が出てきて。清濁併せ持って生きねば。みたいな感じのフィナーレ。
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サクラメント 死の楽園

2016-04-13 21:19:31 | サ行の映画

SACRAMENT

『サクラメント 死の楽園』
"THE SACRAMENT" (2013・アメリカ・1h43)
製作総指揮・監督・脚本・編集 : タイ・ウェスト
出演 : AJ・ボーウェン、ジョー・スワンバーグ、ケンタッカー・オードリー、エイミー・サイメッツ、ジーン・ジョーンズ









海外に移住しその地に怪しげなコミュニティを作った団体を取材しにアメリカのニュース製作会社スタッフが訪れる。団体は他者の受け入れに寛容な対応をする一方で厳戒な警備体制もとられていた。



POV(主観映像)形式のドキュメンタリータッチホラー。



サクラメントはアメリカの地名だと思っていた。実際カリフォルニアにあるらしいが、本作での意味はキリスト教における儀式との事。



ネタバレ有。



1978年に実際に起きたカルト宗教団体による集団自殺事件をベースにしている。
そのためか半強制的な集団自殺に至る事は必然であって、何故そうなってしまったのか理由はよく分からない。
POV形式、ドキュメンタリータッチである事にもその原因が有るのだろうと思う。現れて数時間しか経っていない取材カメラの前でその理由が詳細に明かされるっていうのも都合良過ぎるだろうし。
あくまでその惨劇に居合わせてしまった恐怖を疑似体験させる事が目的のPOV形式という事。



取材者Aと被取材者Bが会話するシーン、AとBを切り返すショットでカットを割っていた。POVでカットを割るってのもなかなか無いなあと思ったが、1台のカメラで切り返しをどうやって撮影したのか?と考えるとちょっと変。



時代はPOV(POINT OF VIEW)からFPS(FIRST PERSON SHOOTER ファーストパーソン・シューティングゲーム)方式を取り入れたFPV(FIRST PERSON VIEW 一人称視点)へと。

アメリカ・ロシアの合作映画”HARDCORE HENRY”が全米で4月8日に公開。
ゾンビFPV映画"PANDEMIC"が全米で4月1日に公開。
”HARDCORE HENRY”の方は全編一人称視点らしいが"PANDEMIC"の方はどうなんだろう?





2000年公開のラース・フォン・トリアー監督、ビョーク主演『ダンサー・イン・ザ・ダーク』で乗り物酔いする人が続出した事からするとFPV映画ではどんな事態になってしまうのか。
FPV+4DXなんていう無茶な企画も有ったりするかも。お客さんにエチケット袋が渡されて。映画が終わった後劇場内に酸いい匂いが充満したりして。


屍者の帝国

2016-03-04 20:31:37 | サ行の映画


『屍者の帝国』
(2015・日本・2h00)
監督 : 牧原亮太郎
声の出演 : 細谷佳正、村瀬歩、楠大典、花澤香菜、山下大輝、三木眞一郎、大塚明夫、菅生隆之



ヴィクター・フランケンシュタイン博士が死者の蘇生を成功させた事によって死者の労働力が欠かせなくなった世界。
しかし死者が意思を持つ完全な蘇生は最初の一体"ザ・ワン"のみだった。
"ザ・ワン"以来の完全な蘇生を目指す医学生が博士が残した手記を探し求める冒険の旅に出る。



フランケンシュタインの怪物やゾンビや偉人、著名人が次々と出てくる奇想天外SFアドベンチャー。あの発明王があんな発明を!
『地獄の黙示録』っぽい始まり(原作の『闇の奥』なのか)とか、オチのアレとか著名な作品が物語に取り込まれている様で、その出典に詳しいとより面白いのだろうと思う。

日本人キャラの眉毛が凄かった。太いの限界点を突破して厚い。


白い沈黙

2016-02-26 20:23:23 | サ行の映画

CAPTIVE

『白い沈黙』
"THE CAPTIVE" (2014・カナダ・1h52)
製作・監督・原案・脚本 : アトム・エゴヤン
出演 : ライアン・レイノルズ、ミレイユ・イーノス、アレクシア・ファスト、ロザリオ・ドーソン、スコット・スピードマン、ケヴィン・デュランド、ブルース・グリーンウッド









一人娘が失踪し父親は誘拐を主張するが警察は誘拐以外の可能性も視野に入れていた。



ネタバレ有。



アトム・エゴヤン監督が描く地方都市の闇。きっとその闇をはっきりとしないモヤモヤとしたものとして描かれるんだろうと覚悟して観たが、アトム・エゴヤン監督にしてはこの事件に関して驚くほどはっきりとした結末を迎える。
この事件は奇跡的な一例に過ぎず、全体を覆う闇はとてつもなく大きく何一つとして解決していない。次の事件は何事も無かったように普通に起きる。という事も言われてはいる。
でも、その悲観的な面を強調するより、こういった事件が今回の様に解決して更には根絶されれば余計な悲しみを背負わせられる人たちがいなくなる。という事を言った方が良いように思った。
アトム・エゴヤン監督のこれまでの作風からするとそれは異質で、大衆への迎合と見られる向きも有る様だけどバリバリの大衆なので全然問題無かった。

時系列をバラバラにするのはあんまり意味が無いようにも思えた。ただ観ている側が戸惑うだけの様な。戸惑わせる事が狙いなのだろうか。



ライアン・レイノルズのスタイルがめちゃめちゃ良い事に遅ればせながら気付いた。足が長い。本作では脱いではいないが脱いだら凄い体してるし。
映画俳優としては、主演作が大体コケる。のジンクスが有る残念な人だったけど、最新主演作品マーベルコミックヒーロー映画『デッドプール』が記録的な大ヒットでジンクスがめでたく破られた。


裁かれるは善人のみ

2016-02-26 20:10:31 | サ行の映画


『裁かれるは善人のみ』
"LEVIAFAN" (2014・ロシア・2h20)
監督・脚本 : アンドレイ・ズビャギンツェフ
出演 : アレクセイ・セレブリャコフ、エレナ・リャドワ、ヴラディミール・ヴドヴィチェンコフ、セルゲイ・ポホダーエフ、ロマン・マディアノフ、アンナ・ウコロワ、アレクセイ・ロズィン



開発計画により生まれ育った土地からの立ち退きを迫られている男。軍隊時代に部下だった弁護士の協力で開発を推し進める市長の悪事の証拠を握り、自分たちに優位に事は進むはずだった。



悪事を企む者とそれを取り巻く者たちは結託し権力を悪用して民衆を苦しめる。苦しめられる民衆はそれに対して立ち上がるものは少なく、立ち上がった数少ない人たちも決して一枚岩では無く非常に脆い。
それが現在のロシアの状況で、そのしわ寄せは子供たちの世代に重くのしかかるであろう。という事なのだろう。


草原の実験

2016-02-12 20:26:55 | サ行の映画


『草原の実験』
"ISPYTANIE" (2014・ロシア・1h37)
監督・脚本 : アレクサンドル・コット
出演 : エレーナ・アン、ダニーラ・ラッソマーヒン、カリーム・パカチャコフ



草原に暮らす父と娘。父は毎朝どこかに出かけ、時折来訪者がやってくる。遠く離れた隣家には幼馴染の家族が住んでいた。単調でいつまでも変わらないと思われていた生活の中、娘は一人の青年と出会う。



台詞は一切無し、状況の説明も一切無し。
どこの国のいつの時代なのかはっきりとはしていない。お父さんはモンゴル系ロシア人という事なのか。朝青龍関にちょっと雰囲気が似てる。
父娘は軍の管理下で隔離されているような。
父と娘というのも予告などでそう示されているからそう思えるのであって、本当の所は中年夫と幼な妻なのかも。とか妄想してしまう。

広大な草原に暮らす少女が青年と出会い淡い恋が始まるが、ある日突然何もかも全てを終わらせてしまう実験が行われる。
最小限の人間を犠牲にした実験ではなく、どこかの大都市を狙った本格的運用もある日突然行われる可能性も無い事は無く。もしそうなったとしたらもっと大勢の人たちの何もかも全てが一瞬で終わってしまいますよ。少女に起きた悲劇は決して他人事ではないのですよ。という事なのだろうか。

分からない事が多い映画だけど、そんなに印象が悪くないのは何よりもエレーナ・アンが美少女。
抑揚の少ない淡々とした演出でもその美少女ぶりで映画に引き付けてしまう。その吸引力、美少女恐るべし。




サバイバー

2016-02-08 19:16:16 | サ行の映画

ポスター アクリルフォトスタンド入り A4 パターンB サバイバー (原題) 光沢プリント

『サバイバー』
"SURVIVOR" (2015・アメリカ=イギリス・1h37)
監督 : ジェームズ・マクティーグ
出演 : ミラ・ジョヴォヴィッチ、ピアース・ブロスナン、ディラン・マクダーモット、フランシス・デ・ラ・トゥーア、ロバート・フォスター、アンジェラ・バセット、ジェームズ・ダーシー








イギリスのアメリカ大使館に勤める女性の職務はテロ防止のためのアメリカ入国者の素性を調べる事に有った。ある化学者を不審に思い審査の必要を訴えた時女性がテロリストの標的となってしまう。



スター俳優共演のA級とも言えずB級とも言えず、どっちかと言うとB級寄りなアクションスリラー。なのだろうという憶測で観た。
レストランでの爆破シーンが思いの外迫力のあるもので、もしかしてA級?と一瞬思ったけど、以降は特に酷い所は無いが特に良い所も無い、残念ながら憶測が当たってしまったスター俳優共演のB級寄りのアクションスリラーだった。

『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』でケンタウロスを演じきるスター
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全力スマッシュ

2016-02-08 19:06:46 | サ行の映画


『全力スマッシュ』
"全力扣殺" (2015・香港・1h48)
監督 : デレク・クォック/ヘンリー・ウォン
出演 : ジョシー・ホー、イーキン・チェン、ウィルフレッド・ラウ、エドモンド・リョン、スーザン・ショウ、アンドリュー・ラム、ロナルド・チェン



女王として君臨するも素行不良によりバドミントン界から追放された女性と、強盗から足を洗いバドミントンで社会復帰を果たそうとする男たちが出会ってテレビ局主催のバドミントン大会に出場する事になった。



ネタバレ有。



バドミントン版『少林サッカー』との触れ込み。『少林サッカー』ほどではないが一癖あるキャラクターたちは近いものがある。
しかし、ドタバタギャグスポ根映画として観る者が望むような結末は用意されてはいなかった。敗者目線による敗者を温かく描く映画というか。
元々が社会からは敗者として見放された人物たちで、それが勝者となってめでたしめでたし。では、敗者であった頃を否定する事にもなりかねない。
敗者であった事はそれは事実で、そこから這い上がろうと努力をした事に意味があると。その努力の結果勝者になれればそれに越した事は無いんだろうけど、敗者となったからといってそれまでの努力が全くの無意味になるのではなくて。
負ける事の大切さというか、世の中負ける事の方が圧倒的に多いわけだし。負けた時にそこで諦めるのではなくてまた立ち上がる事が大切。と、そのような事なんだろうと思う。
コテコテのギャグでふざけているかと思うと人生の真理みたいなものを直球でドーンとぶつけてくる。その様な映画だった。


ジョン・ウィック

2016-02-01 19:30:51 | サ行の映画

ポスター A4 パターンB ジョン・ウィック 光沢プリント

『ジョン・ウィック』
"JOHN WICK" (2014・アメリカ=カナダ=中国・1h41)
監督 : チャド・スタエルスキ  製作・共同監督 : デヴィッド・リーチ
出演 : キアヌ・リーヴス、ミカエル・ニクヴィスト、ウィレム・デフォー、アルフィー・アレン、エイドリアンヌ・パリッキ、イアン・マクシェーン、ディーン・ウィンタース、ジョン・レグイザモ







伝説の殺し屋ジョン・ウィック。現在は一般人としての生活を送っていたが様々な不幸が重なり裏社会へのカムバックを決意する。



思ったよりコミック調。もっとシリアスでハードな復讐劇を想像していたが、裏社会の構造や在り方がどこかコミック的。
途中でそういう作品だと分かったので特に問題なく楽しめたけど。

ラストバトルの相手となるギャングのボスがあんまり強そうに見えないのが残念と言えば残念。『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』でイーサン・ハントとのタイマン勝負で互角に戦ったミカエル・ニクヴィスト。
ウィキペディアのプロフィールを見ると若い頃にバレエ学校に在籍していた事が有るんだとか。バレエダンサーは喧嘩がメチャクチャ強いという説が有るようなので、ミカエル・ニクヴィストもメチャクチャ強いのかもしれない。



池袋シネマ・ロサにて。


ザ・ヴァンパイア ~残酷な牙を持つ少女~

2016-01-25 19:21:52 | サ行の映画

GIRL WALKS HOME ALONE AT NIGHT

『ザ・ヴァンパイア ~残酷な牙を持つ少女~』
"A GIRL WALKS HOME ALONE AT NIGHT" (2014・アメリカ・1h41)
監督・脚本 : アナ・リリー・アミールポアー
出演 : シェイラ・ヴァンド、アラシュ・マランディ、マーシャル・マネシュ、モジャン・マーノ、ドミニク・レインズ、ロメ・シャダンルー







若者が恋した女の子はヴァンパイアだった。



イランを舞台にした初のヴァンパイア映画であり、そのヴァンパイアは少女で、監督はイラン系の女性監督。という所が作品に社会的な事も含め色々な意味を持たせるのかもしれない。が、どんな意味なのかはよく分からない。
ヴァンパイア映画特有のまったりした雰囲気は良く出ていて、モノクロ映像という事も有り現代のクラシックなヴァンパイア映画といった感じ。


千年女優とパプリカ

2016-01-19 22:40:38 | サ行の映画

千年女優 [Blu-ray]

『千年女優』
(2001・日本・1h27)
監督・原案・脚本 : 今 敏
声の出演 : 折笠富美子、小山茉実、荘司美代子、飯塚昭三、小野坂昌也、鈴置洋孝、津田匠子、山寺宏一、津嘉山正種




一時代を築いた映画撮影スタジオの取り壊しに伴い引退した伝説の女優へのインタビューが行われるが、女優の記憶は次第に出演作の中へと入りこみ現実とフィクションの境界が曖昧になってゆくのだった。

Paprika: Music From the Motion Picture - O.S.T.

『パプリカ』
(2006・日本・1h30)
監督・脚本・声の出演 : 今 敏
声の出演 : 林原めぐみ、古谷徹、堀勝之祐、大塚明夫、江守徹、山寺宏一、こおろぎさとみ、筒井康隆




夢を共有できる装置が何者かによって奪われ悪用された結果、現実と夢の境界が壊れ現実が夢に侵食され始める。



2015年9月、ドリパスによる今 敏監督特集。ドリパスのメッカお台場シネマメディアージュにて。
『東京ゴッドファーザーズ』も上映リクエストに入っていたのだけど残念ながら一定数に達せずに未成立。
『東京ゴッドファーザーズ』面白いと思うけど。なんだったら今監督の作品で一番好きかも。



今監督作品の特徴は変わった題材をトリッキーに描き観客を幻惑させるといった所ではないかと思う。幻惑といっても難解、意味不明といった感じで幻惑のまま終わらせるのではなくて、幻惑の先にはちゃんと物語が完結している。
『東京ゴッドファーザーズ』はその点においては例外でオーソドックスに物語が展開される。作風がトリッキーオンリーでは無くオーソドックスにやっても面白い作品が作れてしまうという事を証明した作品だろうと思う。それより以前の『ジョジョ』の演出回も面白かった。

唯一のテレビシリーズ作品『妄想代理人』は最後まで幻惑されてしまったような感じで。シリーズ通してはまだ1回しか観ていないのでいずれかまた観てみたい。



今監督作品の良さは色々有ると思うけど、なんといってもアニメーションとしてのクオリティの高さだと思う。技術的な詳しい事は良く分からないが、感覚的に観ていて気持ちいい。単純すぎるがそれこそがクオリティの高さの証明だろうと思う。
今監督が作品を作るたびにその実写を思わせる画面作りにインタビューなどで「何故アニメなのか?実写でやればいいじゃん。」といった旨の質問を受けていたみたいだけど、全くゼロの状態から紙だったりディスプレイ上だったりにコツコツと描き上げられた絵で様々な表現がなされる面白さはアニメーションならではで、実写を思わせるアニメ作品というのもそれもアニメーションならではの面白さであるのだろうと思う。

今監督に実写作品の監督の話も有ったみたいで。どんな作品になったのかそれはそれで観てみたかった。



今監督が亡くなって5年以上が過ぎ、アニメだけではなく日本映画の現状からするとその存在を失ったのは相当大きな損失だと思わざるを得ない。

『夢みる機械』は完全に製作中止なのだろうか。それならそれで未完成のままでいいから観てみたい。未完成のものを見せるのは今監督にとっては不本意かもしれないが。