1日講習・全国出張!職長教育・安全衛生責任者教育ブログ

全国を渡り歩き、職長教育・安全衛生責任者教育を1日講習で行う愛知のRSTトレーナー。

第2章 OSHMSとは何か その2

2018-03-14 13:03:53 | 日記
第2章 

1. 職長の役割

ここでは、職長の立場より見たOSHMS導入についてを考えてみる。


(1)職長の責務とOSHMS導入の意義

品質、環境における標準化による保証対象は、基本的にはユーザーであり、他地域住民に対するものと言える。
一方で安全衛生におけるその対象は、現場の作業者となる。
このことは、職長としての管理・監督者の立場から考えたら、自分の部下に対して安全衛生を保証することである。
要は、自分の職場の安全衛生をより的確かつ確実に確保をする。ということである。


(2)職長の職務範囲とOSHMS

職長は、安全衛生に関しては、上司の指示を受けたり、または、安全管理者(または衛生管理者)と連携を図りながら作業を管理監督することから、
職長は安全管理又は衛生管理を現場で実行する者であることになる。

安全管理者(又は衛生管理者)が行うべき具体的措置(下図)の主要なものは、
現場の職長などの管理・監督者が職場で実行すべきことを専門技術的な立場から協力や支援をするものでもある。

従って職長は、これらの事項を現場で実施をする実務責任者であり、上司の指示を受けたり、
安全管理者(または衛生管理者)と連携を図りながら現場のリーダーとしてその職務を果たしていく事となる。




(3)職長の役割・機能とOSHMS

OSHMS指針は、以前述べた様に、第1条~第18条で構成をしている(下図)。
本システムの現場での具体的展開を考えると、職長の役割・機能は次のようになり整理をすることができる。

1.リスクアセスメントを実施(職場に潜む危険性又は有害性を洗い出して特定し、リスクを見積もり、リスク低減措置を検討)するための役割分担・手順などを明らかにした
  ルールをつくること

2.リスクアセスメント結果などをもとに、事業場の安全衛生計画を具体化した現場の安全衛生実行計画を作成・実施すること

3.1、2を部下が確実に実施できるように、役割分担、手順等を定めること

4.1、2を部下が継続的に維持・展開するために、3で定めた役割分担、手順等を職場内の要領、標準書等の文章により明確にすること


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第2章 OSHMSとは何か その1

2018-03-14 10:07:31 | 日記
第2章 

OSHMSの推進に当たって、職長の基本的な責務、役割等に「どのような変化」が生まれて、
さらに、「どのような具体的課題ないし技術的課題」への対応が要請されるか
、改めて考えてみる。

結論を先に述べてしまえば、次の3点に集約ができ、職長の動きが重要になる。

第1は、OSHMSが効果的な仕組みとして機能するために、職長がリーダーシップを発揮して取組み、
作業者も含めて職場全体をまとめていくことが期待されること。

第2は、職場の問題点(危険性又は有害性)の特定、リスクの見積り、リスク低減措置の検討等を進めるため、
職長はリスクアセスメント手法について理解を深めるとともに、その実施参画する必要があること。

第3は、事業場全体の安全衛生計画の性格が、従来の安全・労働衛生週間等のイベント計画中心から職場の問題点の効率的な解決に重点を置いたものに
変化する事となることから、職長は事業場全体または部門の安全衛生計画について十分に理解を深め、
現場の代表として安全衛生計画の策定に参画するとともに、その実施を推進することが必要となること。
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