元高校教師のブログ[since2007/06/27]

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日本酒「獺祭(だっさい)」の磨き23%

2014-01-09 17:28:52 | エッセイ

 その風潮に乗って、最近では日本酒の海外進出が多いとのこと。記事中に、ニューヨークのレストランでセレブが味わっている純米大吟醸酒「獺祭」があった。「非常に澄み切った味だ。すしをきっかけに日本酒を飲み始めたが、ワインより体に良い気がする」と彼は言う。

 アメリカ人が純米大吟醸酒・獺祭を味わい、しかも、その良さが分かる。この記事を読んで、俄然、ブログに書きたくなった。

 昨年の秋、紅葉を求めて、軽井沢を歩いた。夕方、帰郷するバスを待つ間、軽井沢駅近くの食事処に入った。店の壁にメニューが沢山貼ってあったが、その中に地元の銘酒の名がずらりと並んでいて、それぞれに精米歩合が書いてあるので、私はそれを眺めては女性たちに「磨き」を説明していた。
 すると、数名の男性客が入ってきて、私の後ろのテーブルに座った。中の一人が、いきなり酒を注文した。私は背中を向けているので、どういう人達なのか、姿は分からない。
 私の話が聞こえているようだ、客はゆっくりと磨きの数字の小さいほうへと注文していくではないか。ややっ、分かるのかと嬉しくなった。
 そのうち、話をしに私のほうへ来るのかな、と思った。吉田類「酒場放浪記」の世界になるのかな、と一瞬思った。だが、彼らは酒を静かに味わっているようで、やがて静かに店から出て行った。残念ながら、この店には獺祭銘柄は置いてなかった。 

 酒米(さかまい)山田錦を使った獺祭、特に「磨き23」を知っている人は少ない。「磨き23」とは、中心部の残りの核・心白のことだ。普通の米は、とても耐えられず、砕けてしまう。だが、山田錦は耐えられるのだ。

 最初この「磨き23%」を知ったとき、米粒を23%削ると思った。ところが、違うのだと息子が言う。外側から玄米を77%削ってしまうのだと。「嘘だ--い。そんな馬鹿な。だって、元の米を四分の三以上削ずっちゃうんだぞ。」「本当なんだよ--お父さん、今度、獺祭を持って行くから--」というのが、この酒との出会い。

 「獺祭磨き23%」とは、どういう酒か---外国人用に、蔵元の説明文を英文にしてみた。文法よりも「内容が彼らに伝わるか?」を重視した。これでいいのか不安だ。

  Using Yamada-nishiki polished 23% to the utmost limit, we challenged to make the unsurpassable Jyunmai-Daiginjyo~.  The gorgeous rising fragrance, pretty sweetness like honey when held in the mouth, and notwithstanding aftertaste in the mouth giving a good ajikire, it has lingering finish. 

 ところで、この世界では、削ることを「磨き」という。「削る」と「磨く」は違うのだ。
磨き精米歩合とは - はてなキーワード - はてなダイアリー

 米粒の上層部には雑味の原因となる蛋白質や脂肪灰分が多く、それを除けば除くほど
美味しい酒ができるとのことだ。しかし、その磨きには限度というものがある。そこに職人たちは挑戦するのだ。

酒米山田錦高精米が可能であり、砕米が少ないのが特徴である。また、米粒が大きく通常のと比較するとタンパク質アミノ酸が少なく心白が大きいが、稲が倒れやすく病気害虫・風に弱いので作りにくい酒米である(ウイキペディアより

心白→お酒を造るための米を特に「酒米」といいますが、酒米と普通の米との大きな違いは、米粒をよく見るとわかります。米の中央にある円形の白色不透明の部分を「心白」と呼び、この心白のある米を「心白米」と呼んでいます。心白部はデンプンが少なく柔らかい部分で、麹菌(こうじきん)の菌糸が中に伸びやすく、強い酵素力のある麹ができて、酒母、醪(もろみ)での糖化も良いのです。酒米の特徴はこの心白が大きいことで、心白が一番大きい酒米に有名な山田錦という米がありますが、---(JA長野県の文より抜粋

獺祭(だっさい) 旭酒造

 獺(かわうそ)に祭と書き「獺祭(だっさい)」と読むお酒があります。一風変わった名前を持つこの日本酒は、山口県の岩国市周東町という小さな町から日本全国に発送されている、日本酒ファンの間でかなり話題になっている地酒なのです。
 カワウソは捕らえた魚を岸に並べる習性があり、その姿はお祭りをしているように見えるとか・・。詩や文をつくる際、多くの参考資料等を広げちらす様子と共通することから、「獺祭」とは書物や資料などを散らかしている様子を意味します。
 学者、正岡子規は自らを獺祭書屋主人と号しており、日本文学に革命をもたらした正岡子規のように、変革と革新の中からより優れた酒を創り出そうという志。そして地元の地名「獺越」にも「獺(カワウソ)」の文字があることから「獺祭」という酒名が付けられました。
 蔵元のすぐ隣には川が流れていますがその川に「かわうそ」が棲んでいたかもしれませんね。・・・[旭酒造のHPよりコピー] 


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