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今日の記憶を一言半句

けしてハッピーエンドではない映画だが

今日は毎月定例のご近所映画鑑賞会でした。

毎月第3土曜日が開催日と決めているが、先週の土曜日は都内のコンサートと重なり、一週遅れの今日に変更しました。

お世話になっているご近所7軒が集まり、映画の鑑賞と終わった後のコーヒータイムを楽しんでいます。

 

今回が33作目、映画タイトルは「息子」を鑑賞しました。

椎名誠『倉庫作業員』が基になった山田太一30年前の作品。

今も変わらない親子の問題をテーマにした作品です。

 

 

母が亡くなり不便な田舎の雪国に一人暮らしの父と息子達の人間ドラマです。

大学を卒業して大企業に勤める長男、職を転々とし長続きしない次男。

 

父親の悩みは、東京に住む末っ子の次男のこと。

そんな次男は下町の工場で働くうち、可憐なろうあ者の娘に激しい恋をし、愛する人のために働く喜びを見い出す。

 

 

父親が上京し、子供たちの家に世話になるが、家庭を持って頑張っているのを見届け、子供達の負担にならないよう雪深い岩手に帰えります。

誰もいない寒々とした家に戻った父親が、独りで家族の思い出に浸るシーンで終わる。

けしてハッピーエンドの映画ではない。

 

 

核家族化が進み、親と一緒に暮らすという概念が段々と当たり前ではなくなってきた頃だし、高齢の親の問題は、この映画が作られた30年前と今でも変わらない社会的な問題でもあります。

自分のことに置き換えることができる映画でもあるからです。

 

キャスティングがそうそうたる人たちで、ほとんどの方々が他界していますが、その素朴な演技は最高の映画であり、1991年の各種映画賞を総なめにした作品です。

 

田舎の父母と東京に住む子供たち、どこか小津安二郎の『東京物語』を思い出させます。

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