何気なく下町から発信するブログ

台東区のスポットや寺社散歩の感想を交えてきままに書いています。

兜跋毘沙門天立像(東寺)

2012年11月25日 | 神社・仏閣について私的な意見
【とばつびしゃもんてんりゅうぞう】

東寺ネタが続きますが、こちらも国宝の仏像。毘沙門天さんです。

東寺にはありますが、有名な東寺講堂の立体曼陀羅にはおられません。宝物館にいらっしゃいます。

超巨大な千手観音さんの隣にいますから一見目立ちませんが、よく見てください。端正な顔立ちに細っい腰、そして足はスラリと長くスタイルが抜群です。スタイルが現代モデルのようで違和感があるのですが、実はこれ中国モノなんですよね。中国の仏像はスラリとしているものです。

メイドインチャイナと言っても現代の粗悪品とは全く違っていて、当時の先進国唐王朝の彫刻です。唐代の仏像というのは中国にもほとんど残っていないのではないでしょうか。日本は保存大国と言われますが、正にそれを象徴する国宝です。

当初は平安京の羅城門に安置されていたと言いますから、由来もものすごいです。西のローマと並ぶ唐の芸術品が平成の世に見れるとは、ありがたい限りですね。

その顔は恐ろしくも深みを持ったインテリジェンスさも感じられます。菩薩や如来像とは異なり、天部の仏像は表情が豊かですから、現代の観点から見るととても興味深い仏像が多いです。

帝釈天半跏像(東寺)

2012年11月25日 | 神社・仏閣について私的な意見
【たいしゃくてんはんかぞう】

東寺にある国宝の仏像です。ごらんください、非常によいツラをしていますでしょう。大好きな仏像の一つですが、ようやく先日訪れることができました。

個人的に「顔」が好きな仏像は3つありまして、興福寺の阿修羅像、広隆寺の弥勒菩薩、そしてこの東寺の帝釈天がそうなのです。

それぞれ表情が抜群にすごいと思います。

阿修羅は悲しさ、弥勒菩薩からは慈悲のオーラが伝わってきますが、この帝釈天はオーラはあまりありません。ただ見ているだけで涼やかな男前。魅入ってしまいます。

これだけ写真技術が発達しても、不思議なことに仏像だけは生で見ないと凄さを感じることができません。ですからこれから機会がある限りは何度も訪れたいと思っています。関西に転勤になったとしても全然良いかなと思ってしまう大きな理由がこれです。