天と地の間

クライミングに関する記録です。

Beyond of The edge

2014年09月01日 | 映画

10日ほど前に腰を痛めた。こういうときはじっとしておくに限る。

週末は、当然オフ。といっても何もしないのももったいないので映画を見に行くことにした。題名は「Beyond of The edge」。

内容はエベレスト初登頂の模様をドキュメンタリー風に描写したもの。

当時のアーカイブした映像と、かかわった人のインタビュー、写真などを織り交ぜた構成になっていた。

ヒラリー、テンジン扮する配役も登場する。その映像はアーカイブした映像に近く、時代がかっている。その効果でよりドキュ

メンタリーに近い印象として見れる。この辺はストーリー性を期待してみた人にとっては評価が低くなるかもしれないが、私に

はアタック隊が選ばれる過程、葛藤などうかがい知れて楽しめた。
                                               

この先は割愛しよう。

国の威信を賭けた遠征だけに大量の物資、サポートがあったにせよ、よく登頂できたものだ。60年も前のことである。

今の装備と比べると、その差が著しくあるのがアイゼンだろう。当時は出っ歯のないアイゼン。傾斜のある箇所は一歩一歩、

ブレードでカッティングしながら登るしかない。そのようなスタイルでヒラリーはサウスコルから第9キャンプまで28k担いで

いたという。いくら酸素を吸っていたとはいえ驚きだ。とりわけ、ヒラリーステップからは良くそんな装備で登ったものだと感

心する。そのシーンでは見ていて緊張した。

彼らの成功が伝わったのはエリザベス女王の戴冠式の日である。やはり、持っている人という人はいるものだ。これ以上の国威

発揚があろうか。

遠い昔のこと。エベレスト遠征に手を挙げたことがある。結果的には遠征は頓挫し、行くことは叶わなかったが、今にして思え

ば、行っていればどうなっていたか。                                                               

個々人に等しくアタックの機会が与えられるという条件だったが、それでも中央の海千山千の人たちにチャンスを独占されたで

あろうことが容易に想像できる。無論、当時の私も分かっていたがそれでも手を挙げた。田舎にいればチャンスは少ない。その

チャンスをものにしたかった。ほろ苦い思い出がよみがえった。



10月11日から17日まで、シネマ5bizにて「アンナプルナ南壁」が上映される。これまた、遠い昔に目の前に見た山。またほろ

苦い思い出が湧き上がるだろうか。

コメント
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