お墓参り

お出かけというのだろうか…
昨日は父の10回目の命日だった。
仕事は休みをもらってお墓参りに行ってきた。

あっという間に10年経ってしまった気がする。
つい昨日の事だったような気もする。
はたまた、未だに実家に帰ると父が座っているような気さえもする。

いつまで経ってもダメだね…

なにしろあっという間に逝ってしまったものだから…
心の準備も何もあったものじゃあない。
人にろくに心配もさせずに逝ってしまった…
いかにも父らしい。

親はいつまでも生きているもんだと思い込んでいるもんだから…
生前はろくに実家にも帰らず、親孝行もまったくしなかったから、亡くなってからせめて、せめて…
お墓参りくらいはせっせと行かなくっちゃ。

お花持って、お茶持って、お墓の前でしばらく語って…

少しは賑やかになったでしょ。
10年目の命日だからお花もちょっとだけ奮発。
…っていつもどれだけケチってんだか…
いつも、暑い暑い…って扇子を持ってハンカチで汗を拭いていたからお水もいっぱいかけて、冷たいお茶も持っていきましたよ。

本当はお父さんの大好きだったえびせんも持っていきたかったけど、いろいろ置いておくと怒られちゃうから、これは家の写真の前におきますね。

それにしてもお父さん、随分暑い時期に逝ってくれたもんだ…
毎年、さすがにこれだけは辛い。
昨日はがんがんに晴れていた訳ではなかったのでまだ助かったが、やはり暑かった。
まあ、その暑さの中、フーフー言いながら行くのも親孝行の度合いが増して良いのかも。

親孝行したい時に親はなし…
イヤイヤ、亡くなっても私の親孝行はこうしてずっと続けていくつもりですよ。

お墓に向かって手を振ってまた来るね…って言いながら。
10年前のあの時と同じようにね。

”あ～、また来いよ…”
笑いながら応えた父の顔がよみがえる。