旅をするrommy

山も旅も私が私でいられるためのもの。
そんな嬉しい気持ちがいっぱい詰まったrommyのブログです。

日常に溢れてるシアワセ☆

2013年01月30日 | 病気とともに

今の気持ちを

これから先、どんなことがあっても忘れたくないな、

と思い、書き留める。

 

 

「今日、90過ぎのじいさんに『前向きに生きろ』と言われた。」

そんな風に会話が始まった。

週に2日、デイケアに通っているクマ五郎さんは、

その日の夜はいつもよりちょこっとだけ饒舌になる。

 

「そのじいさんにオレの病気のこと、聞かれてな。

何か癪に障ったんだろう。

『もっと前向きに生きろ!』って叱られたんだ。」

 

と言って泣くクマ五郎さん。

 

「そんなこと、ないよ。クマ五郎さんはいつだって明るくて前向きだよ。」

 

クマ五郎さんが泣くと、いつだって私の目からも涙がこぼれる。

 

「悲しかったの?悔しかったの?」

 

「違うんだ・・。オレのために一生懸命怒ってくれてな。」

 

その言葉を私がツナグ。

「それで、嬉しかったんだ。」

「そう、それでデイケアで泣いてしまった。」

と、ここでも泣きながら言うクマ五郎さん。

 

「そっか、泣いちゃったんだね。でも、嬉しいね。」

で、結局二人で鼻水垂らしながら泣いてしまうのだ。

 

 

お正月に実家に帰ったとき、

我が家は全くバリアフリーじゃなくて、

玄関に上がるのも大変。

トイレに行くのも大変。

そんな時、私の父と母がさりげなくクマ五郎さんを支えてくれ、助けてくれた。

気を使ってくれているのがすごくわかった。

 

そして二晩泊まり、帰るときも来たときと同じように支えてくれ、

寒いのに外に出て、

私の運転する車が見えなくなるまで手を振っていたのをわたしたちは知っていた。

 

「おまえのお父さん、お母さんが優しくてな。

こんなオレにすごく優しくしてくれてな・・・嬉しくって。」

 

その帰りの車の中でいつものように二人して号泣。

 

最初、両親には結婚を反対されていて、

それでも私の持ち前の(?)頑固さで説得して結婚したから、

クマ五郎さんが病気になって、

孫の顔も見せてあげられなくて、

そのことがすごくすごく親不孝のような気がしていて

いつもいつも申し訳なく思っていた。

 

二人だけで勝手に決めて式を挙げたから、

花嫁衣裳も見せてあげられなくて悪かったね。

 

ごめんね、お父さん、お母さん。

と、いつもいつも思っていた。

 

それはクマ五郎さんも同じ気持ちで、

私とクマ五郎さん、わたしたちはいつも私の両親に対して同じ罪を背負っているような

共犯者みたいな負い目を持っている。

 

だけど、

「おまえのお父さん、お母さんはすごく優しい。感謝しかない。」

ってクマ五郎さんが泣きながら言ってくれると、

「うん、そうだね。そうだね。」

って、私もすごく嬉しくなる。

お父さん、お母さんの子どもで良かったな、って。

 

わたしたちが幸せに暮らすことが両親にとっての恩返しだから、

笑顔で過ごしたいなって思う。

 

あるとき、

私にはクマ五郎さんもいる。両親もいる。スキーもマラソンも仕事もできる。

それらをしている時は幸せを感じる。

じゃあ、クマ五郎さんは?

両親も亡くなっている。大好きだったスキーもマラソンも仕事もできない。

どんな時に幸せを感じるんだろう?

と思って、聞いてみた。

 

「クマ五郎さんはどんな時、何をしてる時が幸せなの?」

って聞くと、

「おまえの笑っている顔を見ているときが幸せ。おれにはおまえがいるから。」

って照れもなく言うもんだから、

もう嬉しくって、うえ~んと泣いてしてしまうのだ。

 

こんなわけで我が家では1日に1回は泣いている始末。

でも悲しい涙じゃないからいいんだもんね。

 

わがままで、とてもできた嫁じゃないけど、

そんな風に言ってくれるクマ五郎さんがいて本当に幸せだ。

 

なんてことのない日常だけど、

この平凡な日常がいつまでも続いてくれることを

いつもいつも祈っている。

 

 

 

 

 

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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
yamakenさんへ☆ (rommy)
2013-02-22 21:08:25
yamakenさん、こんばんは。
コメントありがとうございます

私はとっても元気ですよ
私の笑顔が大好きだと言ってくれるダンナさまがいて、
好きなことも精一杯できて、幸せだと思います。
ないものやできないことを数えるより、今、できること
大切にしたい人のことを思えば、本当に幸せだな~と感じます。
「しあわせ」なんて言葉にすると、ちょっと薄っぺらく感じてしまうけれど、そうやって口に出すことも大切だろうな~って思います。

拙いブログですが、また訪ずれてくださったら嬉しいです

返信する
自分らしく (yamaken)
2013-02-18 02:57:17
rommyさん。こんばんは、久しぶりにコメントしますね。ブログのほう、たまに拝見しています。元気そうですね。今回のブログを読んで、思わずコメントせずにはいられませんでした。あなたは、いろんなものを背負って、山に登っていたのですね。それなのに、そんな素振りも少しも見せないで、自分の悩みなど小さなものだと思い、はずかしくなりました。言葉が意味を持たないとしても、同じ立場になららいと絶対にわからないこともあると思うし、もし、日常の本当にちょっとしたことでも、幸せを感じていけたら、例えば、すぐそばにいる人の笑顔だったり、当たり前のことに感謝できたり、そうやって生きていけたら素敵なことだと思います。
返信する
activeママさんへ☆ (rommy)
2013-02-14 21:00:35
activeママさん、こんばんは&コメントありがとうございます
人生いろいろ、幸せのかたちも人それぞれ。
人と比べてもしょうがないって思っていても、ついつい、赤ちゃん、いいなぁ、とか夫婦で山登りとかいいなぁ、なんて思ってしまう自分がいます。

だけど、activeママさんのおっしゃるように、毎日笑って過ごせていること、それがなによりのことですよね。
「親不孝は親より先に逝ってしまうこと」
その言葉にホッとしたのと同時に、じゃあ思いっきり親孝行するぞ!とやる気が・・・

ありがとうございます。
activeママさんのブログに励まされています

返信する
笑えるって幸せです (activeママ)
2013-02-13 19:38:15
家もいろいろあって 一日一日と暮らしています。
親不幸って、親より先に逝ってしまうこと。と思う。

人生色々あるけど 笑顔とか 笑えるってことが 自分も苦しんでる本人も 周りの人も 一番欲しいもののような気がします。

前向きに行かないと笑えないのよ。頑張れ!
返信する
敦也さんへ☆ (rommy)
2013-02-05 20:36:40
敦也さん、こんばんは。
コメントありがとうございます
この春にご結婚されるとのこと。本当におめでとうございます!
今になって、牧師さんの言っていた「病めるときも健やかなる時も・・・」の言葉が胸に沁みています。

ブログ、拝見しましたが、とても優しい言葉を書く方だなぁと感じました。
どうぞ末永くお幸せに。
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Shiroさんへ☆ (rommy)
2013-02-05 20:32:04
Shiroさん、こんばんは。
拙いブログにご訪問、コメントをいただきありがとうございます

「幸せはいつも自分の心が決める」
でしたっけ?
そんなあいだみつおの詩があったような・・・

幸せは人それぞれで、自分の幸せは自分の心が決めるもの

そんな風に最近思います。

こちらこそありがとうございます。
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岳さんへ☆ (rommy)
2013-02-05 20:27:31
岳さん、こんばんは。
コメントありがとうございます

この気持ちを大事にこれからもしていきたいと思います

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Unknown (敦也)
2013-02-05 17:51:12
以前に一度コメントさせていただいた者です。ブログは読ませていただいていました。

読ませていただいて、とても温かいもの、人として忘れたくないものを感じました。

私事ですが、春先に結婚するもので、これからの自分の人生と重ねながら、「そうでありたいなあ」と・・・。

ありがとうございました。これからもずっと、ご夫婦仲良くお過ごし下さい。

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ありがとう (Shiro)
2013-02-04 21:58:01
時々読ませていただいていて、ポチッとやっています。
今回、初めてコメントさせていただきます。
幸せな内容に、コメントせずにはいられませんでした。

ありがとうございました。

いつまでも、いつまでも…。
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Unknown ()
2013-01-31 22:34:49
うん、そうだね。
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