その後アラカルト

あちこちで　梅がほころびかけてきた

仕事場の駐車場のそばの梅も　六部咲き

菜の花も咲いた・・・春間近なり

 

　　　　

　　　　

 

さて　その後の亭主は　日を追うごとに　見せかけの反省も終わり

いつもの家族ごっこを　仕掛けてくる

しかし　哀しいことに　娘もワタシも　今までの習いがあるので　スルーする

 

まったく　今年に入ってから　なんちゅう展開か

正月明けに長男一家と長女とワタシとで　何度か行ったことのある神社に

お祓いをしに行った　

息子は厄除け（厄年）と家内安全　うちは娘の就活祈願（派遣だが）と商売繁盛　

そんな理由漬けだったが　要は　気分一新のためだった

引いたおみくじも　ワタシのは『大吉』で　お正月だからみんな『大吉』かと思ったら

息子も娘も『中吉』『小吉』だった

 

しかし　そのあと　娘はインフルエンザで一週間の隔離生活を余儀なく過ごし

そして　この亭主の所業だから　おみくじもアテにならない

でも　インフルも高熱にならず　ワタシにもうつらずに治まった

いい薬が処方されたし　徹底消毒の賜物かも

一番　祈願した就活も　即決した・・ヤレヤレである

それに亭主の後始末も　被害が最小限に抑えられたから　これもご利益かも

 

相変わらず　自宅での禁酒は続行され・・ってか　刑期延長だわさ

文句も言わず　メシを喰らう亭主の姿が　反省のあらわれ (?) と見なすのか

『一を見て（聞いて）十を知れ』って言いたいのか　さっぱり知らんがな

 

なんにもなかったんだから　反省もこのくらいって寸法らしいが

こちとら　そんな寛容さは　持ち合わせてないんで悪しからず

 

先だっても　休日に　買い物してる間に　自室の部屋の掃除を　娘に頼んだ

ついでに亭主の部屋もと頼んだら　きっぱり　イヤだと言う

まぁ　気持ちもわかるし　謹慎中の亭主は無線で遊んでたので　

『自分でするように』と伝言させたら

相手が娘なもんで　亭主は鼻にもかけない　それどころか

『汚いままでいい』とほざいたそうな

買い物から帰って　車から下りたら　亭主の部屋のベランダに布団が干してある

 

ワタシと娘はベッドだが　亭主はガンと　ベッドを嫌っているので　布団敷きである

たぶん　酔いどれても布団じゃ　床に落ちる心配がないのが　唯一の理由だろう

不倫発覚以来　自分のことは　なるべく自分でしてもらっている

もちろん　掃除や布団干しもそれに入る・・・同居人だから　それぐらい当然である

 

干してある布団を見てたら亭主が　出てきた

さも　よく頑張ってるゾと言いたげである　

だから横を通り過ぎながら　横目でジロっと見て　ひと言

 

「掃除しないで布団干しただけじゃ　暖かくなったら　ダニ発生は確実やな」

 

二年前に　亭主の部屋だけにダニが発生し　駆除に追われたことがあった

亭主は飼ってるネコのせいにしてたが　ネコは亭主の部屋には入らない

過去に何度も　亭主の部屋の窓から脱走してたので（いくら注意しても網戸のカギをしない）

常時　亭主の部屋のドアは閉めてある

山歩きの　靴やら荷物やらに　くっついてきたとしか思えない

なんせ汚ギャルならぬ汚ジィなので　山の後始末でさえ　きちんとできない故に

ダニがつけ込んだと思われる

 

以来　毎年　亭主の部屋だけ　燻蒸して予防している

ワタシに指摘された亭主は　無言で立ち尽くしていた

 

思い出したかね　ダニの件を？

そもそも一対一で　勝ったつもりでいたなら　大間違いでっせ

 

夕方遅くになって　亭主の部屋から　掃除機の音が響いてきたのには　

娘とふたりして　笑いがこみ上げてきた

 

なんでも　人間　素直が一番でっせ

今からでも　遅くないから　しっかり学びましょう

後で　はなまる　たぁ～んとあげまっさかいになぁ

しっかり　お気張りやすぅ～～～～

 

　

 

 

 

ケリをつける

久しぶりの休日

お天気も回復して　鳥の声も聞こえ　外はまことに春の気配

 

なのに　うちは　不協和音の輩がいるので　いまいち不穏な空気が

漂っている

 

不倫に移行しつつある女性客を　ケガのないうちに遠ざけんとするものの

やっぱり　亭主は阻止せんと　やたら歯向かうのだ

 

相手に　山の誘いは断ったというが　それも勝手なウソだとわかる

だから　予約を解消させようとするが　それもしない

うなづいたのが　了解したといい方に思ったのだが　亭主は聞き流したらしい

 

いつもの時間に仕事場に行ったら　珍しく客が多い

ふむふむ　しっかりお稼ぎよ・・・と予約簿を見るが　かの女性客の名前がない

元々　ヘソクってたから　素直に書き込むワケはないが

先だっての　お約束がある

 

「売上からパクらないでよ」

 

予約してるハズの名前がないとしたら　それは　やはり反故されたと思える

そこで　客がいるので　それとなく　亭主に尋ねた

 

「もう電話したの？」

「イヤ　してないよ」

「なんで？」

「しない」

 

しかし　客がいることで　味方を背後につけたかのように

呆けた笑みを浮かべる亭主

 

やっぱり　アンタはアンポンタンだったね

自分でクビを絞めてるのが　なぜワカラン？？

 

「ハイハイ　じゃ　ワタシが代わりに連絡しておきます」

「余計なことせんでいい！」

 

バカ！　客が聞いてるのがワカラナイのか？

静かに睨む亭主を見ながら　客の連絡先の用紙を　取り上げて裏へ・・

 

たぶん　てっきり電話するとでも思ったらしいが　ノンノン

そんな失態を　ワタシが見せるワケがないわさ

 

ワタシのパソメールで　「予約取り消しについて」で

事務的な内容で　今後の予約についても受けかねますのでと　送信した

そう　サイは振られたのだ

ことは　亭主の手から離れてワタシ主導で動き始めたのだ

 

しばらくして　相手から返信がきた

「今日はお休みでしょうか？　お返事ください」ですと

まぁだ別のパソから　亭主が送ったと思ってるようだ

どうもアチラも　５０過ぎてるのに　ちと天然かも知れない

あれで　察しがつかないようなんで　もう　ぶっちゃけるしか

ないかなと・・

 

それでも　オトナなんで　要点のみにした

・家内（ワタシ・・表向き）からのメールだということ

・客とのメールのやりとりや山歩きの誘いは　公私混同の亭主の軽率な言動

・過去にも似たことを　多々してるので互いに（客とワタシ）迷惑したこと

・迷惑をかけて申し訳ないが　真意を汲み取ってほしい

それだけを　今度は名前を書いて送った

 

しばらくして　返信がきた

「こちらこそご迷惑をおかけしたようで、申し訳ありませんでした。

　非常に残念ですが、了解致しました。お世話になりました。」

おぉ　目が覚めたらしい　話のワカルお方で　一気完結と相成った

 

しかし　完結してないのが亭主だ

裏で　静かなやりとりをしてるとも気づかず　横柄な態度で睨んで通る

その背中に　投げてやった

「メールしときました」　事務的にね

 

亭主は　またも固まって　なにやら横顔が赤い・・憤怒ゆえか？

なに　かまわぬよ　自分でキレイに片付けられないから

代わりにしたまででっせ

またもチャンスを逃して　気の毒やったね

 

しかし　最後のあがきなのか　客がいなくなってから　

帰り支度をすませて帰ろうとするワタシに　横着なひと言を返してきた

 

「まだ　なんにもしてないのに（ナゼ大騒ぎするのか）」

おまけに　頭までかしげて　オマエは頭がおかしいのだと言わんばかり

 

イヤイヤ　アンさん　またまた語るに落ちてまっせ

 

「へぇ～～？　まだって～？　そりゃぁ　これからだったからじゃないの？

　相手をむやみに傷つけなくて　よかったわねぇ～～」

 

そのまま退去したが　こんな爽快なことはない　

久々に　スッキリしたなぁ

 

夜　家に帰ってきた亭主は　またまたフキゲンで　かなり遺恨が

深くなったらしい

どうしたって　責任転嫁のキングゆえ　すべては　ワタシが悪いことになる

いつものパターンだから　これも想定内である

あそこで　止めないと　度が過ぎていくのは必至であるから

 

帰ってきても　針のむしろだろうが　虚勢を張って

娘の小言も　馬耳東風　　馬の耳に念仏　

挙句に　反省なんぞしてないと豪語する

そのくせ　湯呑をワタシに突き出して　お代わりを要求する

 

ハイ？　そんな態度で　まだ家族ごっこしたいのか

百年早いんじゃ　自分で注がんかい

 

山も　ロクなことに使おうとしたんだから　しばらく禁止に

したがいいと通告したら　ヘンと笑いながら

「山はやめませんよぉ～～」　とほざく

もう　火に油状態だから　なにを言っても通じないのだ

 

まったく　６５にもなろうとするジジィの悪態放題は

情けないのを通り越して　嫌悪感しかない

 

こういうのを　モラハラ　パワハラ　セクハラ　すべてぶっ込みなんかね？

 

まぁ　いずれにしても　ひと晩経って　今日は　すごく静かで

あんなに勝手に山に行くんじゃと喚いたのに　引きこもり状態で

朝も食べずにいる

でも　亭主の部屋には　お菓子があっちこっちに置いてあるから

籠城したって　死なんわな

たぶん　うちらが　出かけるのを待っているに違いないが

残念ながら　出る予定はないんやな

 

ええがな　これが　ホンマの謹慎っちゅうことやな

なんでも　悪いことしたら　ペナルティってあるんやし

どう潔白を叫んでも　すべては過去の裏返しってね

 

しっかり　罪をつぐなうんだよぉ～～～