前振りがきいてるでしょ?今回の
教えてクリムゾン!のコーナーは
ISLANDSです!
このアルバムは一時期、夜中にひたすら聴いていたお気に入りです。今聴いてもその時のことを思い出します。
前回は、3枚目のスタジオアルバムのLizardを発表してからメンバーが離れていってしまうってとこまで行きましたので今回はその続きを。
『Lizard』を発表後のゴードン・ハスケルの脱退によりライブ活動を行えなくなったクリムゾンは、ヴォーカル探しから始めることになります。
ロバート・フリップ曰く(どこまで本当かはわからないが)、ROXY MUSICの
ブライアン・フェリー(不合格)、The Warriors(1965年頃にYESのジョン・アンダーソンらと組んでいたロックバンド)のイアン・ウォーレス(不合格後、ドラマーであることがわかりアンディ・マッカロックを解雇して採用)も参加したオーディションの結果、
後にポール・ロジャースらと共にBAD COMPANYにベーシストとして参加するボズ・バレル(06年9月21日にスペインの自宅で死去していたことが判明しました。享年60歳。ご冥福をお祈りします。)を採用することになる。(合格後ベースをフリップが教える)
これようやくバンドメンバーが揃います。こんな感じで。
ロバート・フリップ/ギター、メロトロン
ピート・シンフィールド/歌詞、照明、音響
ボズ・バレル/ベース(初心者)、ヴォーカル
メル・コリンズ/サックス、フルート、メロトロンなど
イアン・ウォーレス/ドラムなど
このメンバーで楽曲制作のリハーサルをして、ついに1971年4月12日にフランクフルトで
1年半弱ぶりにライブを行います。
6月2日までツアーを行った後、本作品のリハーサルとレコーディングを開始します。
その後もイギリス内でのツアーと平行してレコーディングは続けられ、12月3日にリリースされました。
上の正式メンバー加えてアルバムには以前から参加している"サブ"メンバーの
キース・ティペット/ピアノ
ロビン・ミラー/オーボエ
マーク・チャリグ/コルネット
にさらにティペット人脈からゲストで
ハリー・ミラー/ストリングベース(1曲目イントロ)
ポリーナ・ルーカス/ソプラノ(1曲目後半)
が参加しています。大所帯です。凄いね!!
このアルバムは実は個人的にはデビューからの4枚のアルバムの中でも1番好きです。色々紐解いていきましょうか。
1曲目はハリー・ミラーの重たいストリングスから恥じまる
Formentera Lady 。
神秘的なパーカッションやピアノが好きです。このまま次曲につながります。
2曲目は
Sailor's Taleジャジーなドラムから始まるこの曲は、インスト曲。
この時期の特徴である、ジャズ的な即興をからめて楽器がスリリングにバトルします!興奮ものです!!オススメ!
3曲目は暗~く始まり暗~く終わる
The Letters(笑)間の間奏はまさにフリージャズ。尺を取らない分意外ときけますよ。フリーの中に感じるアンサンブルが絶妙!
歌詞は「旦那の不倫相手と旦那に手紙を書く奥さん」みたなえげつない内容(笑)
4曲目は
Ladies Of The Load 。このアルバムの中では一番聴きやすいかも。
聴きやすいけど、クリムゾン的ではあまりないかも知れません。でも大好き(笑)
5曲目は
Preludeは完全なる管弦楽。ギターやドラム、ベースの主要メンバーの存在は一切ない曲(笑)クリムゾンと名乗る意味はありませんが次曲へつながるSEと考えると素晴らしい曲です。
6曲目はタイトル曲、
ISLANDS。Sはいらんやろ。
前の曲の管楽器隊、ピアノにメンバーのドラムベースが加わった演奏です。
演奏として楽器がからむことは一切なく、ひたすら曲、歌を盛り上げる役割にてっしています。
これが不思議なくらいに穏やかで曲を表現しています。
僕のクリムゾンの中でもトップクラスに好きな曲です!
っとこのアルバムはイマイチ取り上げられる事は少ないですが、僕は隠れた名盤だと思います。
ライブで曲を作り上げていくクリムゾン流の作曲がうまくいったんだと思います。
そのライブで作り上げた期間も他よりも長いのがよかったのかも。
全体的には暗めで、フリージャズ的即興にクラシック的なの曲構成で神秘的な仕上がりになってます。この神秘的なのはシンフィールドの存在が大きいですね。
しかしこのアルバムを発表後、そのシンフィールドは脱退する事になります。
人間関係で再びクリムゾンに危機が迫ります。
一体、どうなってしまうのか!?(ガチンコ風に!)