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好きなことを書くブログ

by けいぷ
映画、旅行、舞台、いろいろ好きです。
でも、たまに酷評。(笑)
ネタバレ注意!!!

GONIN

2009-02-25 23:14:38 | DVD・オンエア
オスカーを受賞した『おくりびと』、地元の映画館では再上映になります。
原作「納棺夫日記」も問い合わせが殺到しているらしいですね。
昨日は、夕方のニュースで監督のコメント映像が出ていて、もっくんの演技を絶賛していました。

海外でも続々と上映が決まっているようで、世界の本木雅弘になってほしいですね。

以前から役者として好きですが、映画は『シコふんじゃった』以外の大ヒットはなかったような気がします。
ところがですね・・万人受けする映画じゃないんですが、『GONIN』という作品。
これ、はっきり言って凄いです。



あらすじ:
暴力団の金庫から現金強奪を企てた5人の男たちの顛末を描いたバイオレンス・アクション。バブル崩壊により暴力団・大越組に多額の借金を抱えてしまったディスコのオーナー万代(佐藤浩市)。彼はさまざまな出会いにより知り合った4人の男たちと共に、大越組事務所からの現金強奪を実行する。しかし、それも些細なミスから大越組に知れ、彼らは命を狙われることになる……。(allcinema ONLINE)

かなりハードなノワール作品です。
1995年なので、14年前になるんですよね。
佐藤浩市、根津甚八、本木雅弘、竹中直人、椎名桔平、ビートたけし、木村一八・・・
今だったら、このメンバー集めるのは、ほとんど不可能かも。

椎名桔平のイカれた元ボクサーといい、ビートたけし&木村一八の殺し屋ペアといい、とにかく必見の作品です。
ただし、バイオレンスがダメな人にはお勧めできません。

ちなみにもっくんは、金持ちオヤジから金を巻き上げるコールボーイ。
もの凄いかっこいいです。最初はイカれていますが、佐藤浩市と出会うことで、男として、人間として成長する一番いい役だと思いました。
終盤、佐藤浩市との絡みの中で、ある行為があるんですが・・・セクシーで印象的でしたね。
佐藤浩市も役者だな~と思いました。

「ある行為」って何だよってハナシですが、これから観る人にとっては驚きが半減するので、言えません。



WOWOW・表裏源内蛙合戦

2009-01-13 00:52:23 | DVD・オンエア


WOWOWでオンエアされました。
舞台も観に行ったので、ぜひ、もう一度観たいと思っていました。

4時間・・・
やっぱり、長いです。ニナガワ様。

オンエア前にちょっとしたインタビューがあって、ニナガワさんの意図が紹介されてました。
ほほー、なるほど。

最近の戯曲は冷めたものが多い。
めくるめくモノが創りたい。それができるのは、オレ様です。(←とは言ってませんけど)
逸脱につぐ逸脱、ストイックな主題がごちゃごちゃの中に埋もれているような、過剰な演劇と格闘してやるんだ。
(井上さんの)戯曲は、真面目な内容から、急に下ネタになったりして、その猥雑さが教育的な要素を消していく。

・・・だそうです。

舞台を観てから、井上さんの原作も読んでみました。
うわー、セリフ多いなとか、歌が長すぎるとか感じましたが、それって、原作にわりと忠実なんで、ちょっと驚きでした。
そういえば、ニナガワさんって、原作をあまりいじらない人かもしれません。

『表裏源内蛙合戦』は、面白いとかつまらないとか、自分の中でも決着がつかない作品でした。
その両方の要素があるんですな。

例えば、前半の歌がいちいち長くて、ちょっとうんざり。しかも、音楽が冴えないというか・・・好みじゃなかったです。
「長崎は~~今日も~~」のフレーズも何て言うか・・粋な感じがしなかったし。
2幕の相撲のシーンも、長すぎるし、むしろそっくり無くてもいいとさえ思いました。

この前、かなり絶賛した『女教師は~』は、音楽が素晴らしい効果を出していました。
洒落てて、長すぎず、歌唱力なんて問題じゃ無いっていえるほど歌詞がよくてサウンドもイケてました。

まあ、マイナス面をいろいろ書いてしまいましたが、主役二人(表・上川さん/裏・勝村さん)が素晴らしく、特に勝村さんは圧巻でしたね。
2幕の口上、ラストにかけての盛り上がり、上川さんとの相性もぴったり息があっていました。
このキャスティングは、これ以上無いって言えるほど完璧だったと思います。

やっぱり生の舞台を観に行けてよかったです。
あの迫力とスピード感は格別でした。



女教師は二度抱かれた

2009-01-10 23:52:39 | DVD・オンエア
WOWOWでオンエアされて、もう3回観てしまいました。
今年8月の上演だったのですが・・・正直、全くチケット取る気なかったんです。
8月は、「宝塚BOYS」、「りゅーとぴあ・冬物語」、「納涼歌舞伎・野田版愛蛇姫」、と3本も観てしまっし、
大人計画って私の中でイマイチ、ついていけないというか。
そんな感じでした。
市川染五郎、大竹しのぶ、阿部サダヲという超豪華な顔ぶれ、ちょっと心が動いたんですけど。
先日のオンエアを観て、かなり後悔してしまいました。

舞台観たかったな。生バンドで曲も歌もよかったので、余計残念でした。



ストーリーを一言でいうと、「昔のツケを払う」ということです。

新進気鋭の演出家・天久六郎(市川染五郎)は、歌舞伎界の異端児である滝川栗乃介(阿部サダヲ)からオファーを受ける。
(もうこの時点で串田さんと勘三郎さんのコクーン歌舞伎のパロディみたいで惹きつけられます)

天久六郎には、高校時代の演劇部の顧問・山岸涼子先生(大竹しのぶ)との教師と生徒を越えた関係があった。
涼子は、教え子との情事が知られて婚約者に婚約解消された上、教師も辞めることになってしまった。
「先生を女優として使う」という天久の言葉を信じて待つが、天久から連絡はなく、涼子は心を病んで精神病院に入ることに。
婚約者・鉱物圭一(浅野和之)は婚約解消を後悔し、ずっと涼子の面倒をみてきた。
そして、30年ぶりに天久六郎のところに涼子がやってくる。天久は昔のツケを払うことに。

これは、テネシー・ウィリアムズの戯曲『欲望という名の電車』をヒントにしていますね。
名家出身のブランチがニューオリンズの妹のところに身を寄せますが、粗野で暴力的な妹の夫に過去を暴かれ、辱められたあげく、心を引き裂かれ施設に入れられるという話です。
ブランチは元教師ですが、職を失ったきっかけは、教え子と関係を持ってしまったこと。

まさに大竹しのぶ演じる山岸涼子はブランチなのです。


役者について
市川染五郎の使い方が・・・あまりにも贅沢。
完全にオーラを消して、人がいいけどダメ男、演技力ゼロの演出家役に徹しています。
私は、この役で染五郎さんがかえって好きになりましたね。
ちょっぴりポーニョなお腹も好感が持てました。

阿部サダヲ
完全に嵌り役です。
歌舞伎界の異端児、天才女形・滝川栗乃介。タキクリですよ。
しかも、オカマちゃんです。
メークがすてき。
あーあ、この阿部ちゃんを観て・・・アタシの仁(いったい、いつから??)もこのくらい思い切ってはじけてくれたらな~と。

大竹しのぶ
ほほーー、うまいです。
声の使い分けとかも、メリハリついて、さすが。
なんてったって、この役をここまで魅力的にできるのは、本物の女優力ですね。

浅野和之
この方もうまいです。
劇中、シカが銃で撃たれて倒れる芸を披露するのですが・・・阿部ちゃんなんて、素で笑っちゃってましたね。
あまりのうまさと可笑しさで繰り返し、観てしまいました。

松尾スズキ
いろんなちょい役で出てくるのですが・・・おもしろ過ぎ。
ご本人、きっと誰よりも楽しんだと思います。ファンにとっても大サービスですね。
ダンスがステキ過ぎて、たまりませんでした。

劇団ビリーバーズのマネージャー役の女優さんは、ちょっと力不足・・・
↑重要な役で、残念だったのであえて付け加えます。(何様かよっ


『女教師は二度抱かれた』
これは、可笑しくて切ない、泣けて笑える物語。
これからは、大人計画も要チェックですね。


先日、こんなチラシもらいました。



これ、チケット取りたいなぁ。

青年座・フユヒコ

2008-12-18 00:49:59 | DVD・オンエア


マキノノゾミ氏は、劇団M.O.P.の主宰者。
『エンジェル・アイズ』とか好きだったのですが、2010年に解散が決まっていて、カウントダウン公演となっています。

今回は、NHKミッドナイトステージ館でマキノノゾミ作・演出、青年座による『フユヒコ』がオンエアでした。
実は、番組表を見逃していたのですが、毎週録画するという機能が設定されていて、たまたま録画できたのです。
とても味わい深い作品でした。

雰囲気からして、けっこう昔の上演かな・・と思ったら、なんとつい最近の舞台だったのでびっくりでした。

時代は昭和初期、実在の物理学者・随筆家の寺田寅彦一家の年の瀬の大騒動を描いたもので、出演者は、父と4人の子供、後妻、父の親友、末娘に恋心を寄せる青年。
さすがに青年座、みんなうまくて自然でした。
昭和初期にタイムスリップして、寺田家の様子をちょこっと、覗き見ているような気になります。

クリスマスの前日、予定より早めに帰省する長男のため、急遽、温泉旅行を取りやめにして帰宅する寺田夫妻。
妻は不機嫌。
彼女は後妻であり、自由奔放、勝手な行動を取りがちで、保守的な長女は、快く思っていない。
次男は、大らかな性格で、世間慣れしていて現実主義、義理母のことにも理解を示し、中々の好男子。
一方、長男は責任感に溢れ、真面目で父親と同じ、物理学者の道を歩んでいる。少々、融通が利かないタイプ。
二女は、脳天気な自由人。まだ女学生なので家族には頭が上がらず、でも調子よく溌剌と生きている。

そんな家族に起こる災難。
二女を巡って、二人の男がいさかいになり、警察沙汰になってしまう。
しかも、三流のゴシップ紙が記事にしてしまい、一家はてんてこ舞い。

結果的には、まあまあ、丸く収まり、家族みんながそれぞれ買ってきた物は、壊してしまった招きねこだった。
この招き猫はいわくつきのもので、夫婦それぞれ、イヤなことがあると招き猫をなで回したり、小銭をチャリーンと鳴らして入れたり、いわば、諍いのシンボルのような存在だった。

古き良き時代、知的上流階級(気取った家族ではありませんが)のちょっとした騒動、家族のあり方とか、関係とか、昔はこんなだったのかな・・・

父親を家長とし、長男や長女はそれぞれ立場をわきまえ、「家」が構成されています。
今は、良くも悪くも自由であり、自己主張の時代、親も子も兄弟も友達感覚。

私は、この舞台のような家族のあり方を見ると、ちょっといいなと思ってしまいます。

登場人物それぞれの性格付けがうまくできてるなと感心。
たまには、こんな落ち着いた舞台をゆっくり観たいと思いました。

あー、いろんな素晴らしい芝居が作られて演じられているんですね。


ぐーたらな1日

2008-11-24 23:49:03 | DVD・オンエア
今日は天気が悪かったので、家でDVDを観てました。
雨の日のぐーたらは、かなり心地いいなぁ。

『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』
原作:本谷有稀子
監督:吉田大八
出演:佐藤江梨子、佐津川愛美、永瀬正敏、永作博美 他

これ、かなり面白かったです。
ブラックですね。
キャスティングもそれぞれ、持ち味十分でよかったと思います。

まー、腑抜け揃いの家族です。
といっても決して笑えるものではありません。
のどかな田舎、自然な風景と「それぞれ違ったタイプの狂気」とのコントラストが面白かったです。

私は、本谷さんの舞台ってまだ観たことないんです。いつも話題になっていますから、近いうち行ってみたいです。


『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』
監督:塚本連平
出演:市原隼人、佐々木蔵之介、麻生久美子、石田卓也 他


あはは、これ笑っちゃいました。男子たちが超かわいい。

田舎の高校生が繰り広げる駐在さんとの戦いです。
ま、戦いといってもイタズラで出し抜こう・・みたいな。
ところが、あの手この手で、イタズラをしかけても、この駐在さんになかなか勝てない。
おまけに、喫茶店で人目惚れした美人ウエイトレス、実は駐在さんの奥さんだったり。しかも、元レディース。
笑いあり、人情あり、大サービスな作品でした。
市原隼人クン、チャーミングです。佐々木蔵之介さんも最近、ブレイクしているようですね。

爽快な作品でした。


『まちがいの狂言』

2008-11-03 23:50:47 | DVD・オンエア
三連休、終わってしましましたね。
何が何だかわからないうちに。みんなそんな感じですよね。

先日、横浜能楽堂普及公演である「横浜狂言堂」で野村万作さん・萬斎さんの公演を観て、いくつかのDVDを買ったのです。
そのひとつ、大絶賛の作品が『まちがいの狂言』です。



何度観てもおもしろいです。

この作品の元ネタはシェイクスピアの『まちがいの喜劇』です。
双子が海の遭難でバラバラになり、もう一組の双子もまたバラバラになり、遭難した双子のそれぞれの召使いになります。
双子の兄弟と、その2人に仕える双子の召使いが、入れ替わり、元に戻り、誰が誰だかわからなくなるドタバタコメディです。

萬斎さんはイギリス留学のとき、ロイヤルシェイクスピアカンパニーと関わりも深く、狂言とシェイクスピア喜劇との共通性を深く認識したと本にも書いてました。

『まちがいの喜劇』は第二弾の試みですが、この作品はかなりの秀作です。
ロンドン公演でも絶賛され、日本では世田谷パブリックシアター芸術監督就任記念公演だったそうです。
再演にならないかなーー。

さて、内容ですが・・・
今さらネタバレ注意もないですよね。

万作さんが白草の直介役で最初に登場します。
万作さん、ほんとに素晴らしいです。
風格があって、動きにも語りにもスキがありません。それでいて、大らか。
声も魅力的です。

黒草の石の介、白草の石の介、この二役が石田幸雄さんです。
黒草の石の介に仕える太郎冠者、白草の石の介に仕える太郎冠者、この二役が萬斎さんです。

この4人は、まー、可笑しいです。
ほとんど、とっかえひっかえ、出ずっぱりなわけですが、観ている方も混乱してしまい、今、どっちの太郎冠者?みたいになります。

舞台美術もシンプルですが、とても個性的で新鮮でした。
衣装は狂言と同じですが、少々工夫しているものもありました。
ただ、狂言から著しく逸脱している要素はなくて、あくまでも狂言の手法主体、それもよかったと思います。

萬斎さんは、もちろん役者としても超一流ですが、演出家としても素晴らしい才能だと思いました。
この先も、シェイクスピア作品に限らず、いろいろなジャンルで活躍してほしいと思います。

狂言という芸術の力は、狂言だけに留めておくのは惜しいです。
それだけ、狂言にはいろいろな要素が詰め込まれているのです。


SISTERS、ずっしり見応えあり

2008-10-16 23:59:58 | DVD・オンエア
今年7月に上演された、『SISTERS』という舞台、行けなかったのですが、WOWOWでオンエアになりました。

パルコ・プロデュース『SISTERS』
【作・演出】長塚圭史
【キャスト】松たか子、鈴木杏、吉田鋼太郎、田中哲司、中村まこと 他

たまげました・・・






長塚圭史さん、注目の脚本・演出家ですよね。
『SISTERS』の評判は耳にしていたので、WOWOWのオンエア、楽しみにしていました。
だいたい、月2回くらいしかナマの舞台は行けないので、BSやWOWOWのオンエアは欠かさずチェックして録画しているのです。

うわー、想像以上に重いテーマでした。
近親相姦・・こういうのは、苦手な人が多いと思います。
にもかかわらず、非常にクオリティの高い作品でした。
そして、松たか子&鈴木杏が素晴らしかった!

狂気が似合う・ベスト5に入ります。
それは誰だってことですけど・・
白石加世子、大竹しのぶ、秋山菜津子、松たか子、鈴木杏です。

長塚さん、1年間の英国留学前にぶちかましましたね。
今回のモチーフは近親相姦という、ある意味危険な題材でしたが、表現したいのは、人間の弱さとか愚かしさ、哀しさみたいなものだと思います。
本編前に「目を背けないで観て欲しい」とコメントしてました。

舞台の使い方なども非常にうまくて、同じセット(ホテルの部屋)をふたつの部屋として、違和感なく見せていました。
緊張感のある演出、脚本も秀逸だと思います。セリフがとてもよかったし、松さんのしゃべりも圧巻でした。
鈴木杏ちゃんもまったく見劣りすることなく、演技を越えて役になりきってましたね。

12時から見始めて、ほんと、目が覚めてしまいました。
と思ったら、途中で寝てしまって・・
しかも、録画に失敗して最後の15分くらいがないのです。信じられない事態でした。

再放映を待つしかありません。

あーあ、最後、どうなったんだろう??



『ゆれる』

2008-10-10 00:48:48 | DVD・オンエア
今日、BSでオンエアされてましたね。

『ゆれる』
監督:西川美和
出演:オダギリジョー、香川照之、伊武雅刀、真木よう子、蟹江敬三 他

東京に出て、成功している弟(オダギリジョー)と実家のガソリンスタンドを継いだ兄(香川照之)の絆。
あるきっかけから、幼なじみで好意を抱いている女性が橋から落ちて転落死してしまう。
事故だったのか故意だったのか、橋の上に一緒にいた兄が裁判で問われる。

裁判を通して、やがて兄弟が互いに傷つけ、傷つけられる。
兄弟・・という形の男ふたりの関係の崩壊とそして、再生の含みをもたせたラストが素晴らしかった。


劇場で観るチャンスがあったのですが、どうも、香川照之に苦手意識があって、見逃してしまいました。
ところが、その香川さんが素晴らしかったです。
もちろん、演技がうまいという以上に役と演者が一体となって、自然で力強く、そしてはかなくもあり、心に迫ってきました。

オダギリジョーは、いつもどおりかっこいい。
でも、やっぱりどこか影があり、冷めた部分を持っている役柄。

ところどころ、無音になる演出がとても効果的でした。
音楽もスタイリッシュで、劇場で観ればよかったと後悔。

ところで、これといった理由もなく、「苦手」な人がいるのです。
もちろん、うまいとか下手とかいうのではなく、かといって、嫌いというわけではないんです。
でも、何かのきっかけで、見方が180℃変化するときがあって、ちょっと嬉しい気持ちになります。

身毒丸

2008-09-29 23:21:28 | DVD・オンエア
7月に観た『かもめ』がどうもしっくりこなくて、『身毒丸』のDVDを買ってみました。



私としては・・・

大絶賛 です。

この独特な世界観に幸せすら感じてしまいました。
今年、ナマの舞台を観る機会を逃したのが、とっても残念。


まず、特典映像について。順番へんですが・・

当時、ロンドン公演中に竜也君、腰痛で動けなくなってしまいました。
昼公演をボツにしてしまって、最悪の気持ちで劇場に行ったら、代役で公演は行われていました。
竜也君、控え室で大泣きしたそうですよ。

それを見た蜷川さん・・・
「竜也と心中する覚悟で夜の公演に出す決断をした」そうです。
で、いつでも交代できるよう代役を舞台の袖に待機させて上演。
結果は、皆がたまげるほど、竜也君の演技が素晴らしかったとのことです。

蜷川さんのうれしそうな顔・・
「竜也君にばっかりつきっきりで演出してた」と突っ込まれても平気です。
「だって、他の役者になんか興味ないんだもん。」← 正直過ぎて爆笑・・

15歳のころのオーディションの映像もちらっと映っていて、これぞ特典映像!っていう感じでした。


で、本編についてなんですが、すごく繊細で大胆な舞台美術でした。
この美しい、そして不思議な空間にニナガワさんの演出、白石さんの怪演、竜也君の純粋さ、お面売り&女中の不思議キャラ、その他異彩を放っている脇役達、全体を包み込み、この世界観をひとつに調和させる音楽と照明・・・
私はこの作品が好きですね。

今年、再演になった舞台のDVDも欲しくなってしまいました。
25歳の竜也君、10年の歳月でどんな進化を遂げているのかなぁ。

「身毒丸」は、寺山修司原作です。
ちょっと読んでみたくなりました。


クイズショウ・ラストエピソード

2008-09-29 01:17:13 | DVD・オンエア
とうとう最終回、終わってしまいました・・・

ザ・クイズショウ

先週の展開から、話の筋はこんな感じかなぁと想像できましたが、おもしろかったです。
一話目から、けっこう引き込まれました。
スリリングな展開だし、仁さんもシゲさんも素晴らしい演技で、ぐいぐい引っ張っていくし。

この物語のモチーフは、キリスト教の七つの大罪。
傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲

スマイリー北島のように罪を明らかにされ、糾弾された者、一方、漫画家アシスタント、ホステス、ニート、この三人は過去を暴かれはしたけど真実に気付かされ、将来の道が開けてくる。

7人のゲストのストーリーが展開すると同時に、その全員に絡んでくる田崎、山之辺、美雪の秘められた過去。
そして、とうとう、美雪の自殺の真相も明らかになって・・・

とってもディープな題材だし、一歩間違うと後味の悪い物語になる可能性もある。
でも、そういう印象を持たせなかったのは、「赦し」が結末だったからじゃないかと思いました。

シゲさんの号泣。
MC田崎の最後のセリフ・・
すごーーくよかった。