眺める空に描くもの

高齢者女子のおひとりさま暮らしノート

クルクマサマー(仏花抗争のわたし史)

2024-09-28 18:42:42 | わたし記
「クルクマ」をご存じでしょうか。タイトル写真に使っているお花。

仲間にはウコンがいて、食用、薬用に使われています。
いろんな色があって、トーチみたいな見た目で、なかなかきれい。
実は花のような見た目は「苞」らしく、その中に小さく花が咲きます。
なんだか、楚々としていて、好感が持てます。

こちらの花に出会ってから、ほーーーーんとに助けられているというお話。

わが地元では、生花の消費量が半端ない。日本一と聞いたことがありますが、
今、調べ直したら、切り花では直近で全国3位だったみたい。

ま、どちらにしても、その花の消費のほとんどが「仏花」です。
お墓やお仏壇に飾る花の量がすごいんですよー。
もうね。そこまでしなくてもいいんじゃない?というくらい、ものすごい。

ただ、これは今、私が住んでいる県庁所在地である市内ではそこまではないようで、
お墓もほどほどのお花量なのですが、父の実家があった田舎の方のお墓と仏壇のお花の
すごいことといったら。(今は父も母もこのお墓で眠っています)

県外で仕事をしているときに、その話をしたら「うそだー」と、話を盛っていると
思われたので、実際のお墓の写真を持って行ったら、ひどく驚かれました。

想像以上だったようです。

まるで、人気歌手にあげる花束のような花が飾られているんですから!(←このせいで
大変だったので、表現が恨みがましい私)

これには技術が必要で、大量のお花をいかにきれいに飾り付けるかが大変。
生け花の免許も持っている母でさえ、ものすごく時間をかけていたくらいです。
しかも、お水があっという間になくなるので管理も大変。

さらに、お盆の時などのお花は、すぐに1万円近くになってしまうので(お盆時期の
仏花はおそろしく値上がりします)、この仏花にかけるお金が、私の代になって
負担で仕方なかったのです(泣)。

ざっと計算して、すでに100万円以上使っていることに気づいた私。
いや、これは無理と判断して、量を減らすことを決意。

そのうち、両親の看病と介護に追われ、お墓の方に毎週のように行くことはできなくなって
しまいました(車で片道2時間弱かかるほど離れています)。

ただ、田舎の方も高齢化して、以前のようにお生花を必ず飾るといった風習がおさまってくれ、
造花を飾っても、以前のように周囲から怒られなくなったタイミングで、お墓は完全に
造花のみにすることを決意。

ただ、家にあるお仏壇だけはさすがに生花を飾らないと、私自身が落ち着かないので、
生花を飾っていたのですが、以前のような量は飾らず、少なくすることに。

これで、随分と、呪わしい習慣からは解放されたのですが、真夏の生花の管理だけは、
どうしても面倒なことが。

とにかくお花が持たないのです。ひとり暮らしなので、仕事に行くときは、締め切って
出かけて、日中は高温になってしまう我が家。家に帰ると、暑いのでエアコンをつける。
この落差がお花にとても悪いらしく、ひどいときには1日でだめになる。

しかも、呪わしいのは、仏花には欠かせない菊。花もしおれるけれど、葉と茎がどろどろに
なってしまうのです。溶けて異臭もして来る。毎日、お水は替えるけど、1日でも痛み方の
ひどさに、さすがに造花にするかなと思ってしまっていました。

ただ、どうしても「生花でなければだめ」と言われ続けた何十年もの「呪いの言葉」から
解放されない私は、うーん。うーんと悩んでいました。

そんなとき、農産物直売所でお花を買おうとしたとき、見慣れない花が・・・。

それが、「クルクマ」だったのです。見た目で、「このお花は暑さに強いのではないか」と
思って買ってみたら、まさに、想像通り。熱帯育ちのために、暑さにパリ強さんだったのです。
しかも、水が汚れない。菊のように水が汚れて異臭がなんてことがない。
すごいよ、クルクマさまーっ♪

私には天啓のように思えたクルクマさまとの出会い。うれしくて、同じようにお仏壇のお世話を
している会社の同僚女性に教えてあげたら、早速、購入して、「(私)さんの言う通りでした。
たすかったー。おしえてくれてありがとうー」と、彼女も夏の仏花の日持ちの悪さに辟易して
いたらしく、とっても喜んでもらえました。

クルクマさまを育ててくださった近隣農家さま。本当に感謝の気持ちでいっばいでございます。
(土下座してお礼を申し上げます)

何を大げさなと思われると思いますが、これね。本当に毎日のことなので、ちょっとしたことですが、
年間にしてみれば、公共料金並みに生活を脅かすんですよ。もう。

なので、長い夏の仏花抗争はクルクマさまのおかげで、悩みが解決。
というわけで、夏が近づいて来ると、「クルクマさまが出て来るかな」とわくわくして、
直売所に足を運んでおります。

というわけで、「クルクマサマー」と名付けたシーズンでございます。

さて。お墓のお花はどんな感じかと言うと、こんな感じ。1か月に一度は季節のお花を意識した
ものに取り換えていましたが、病気になってから、行けていないのが気がかり。

兄に頼むのもなあと。おそらく、そんなこと生まれてこの方、お墓もお仏壇もお世話なんてした
ことがないからできないだろうなあ。法事もお墓もお仏壇もすべて私がやってるので、
おそらく、お寺さんにどんなものを届けるかということも知らないよね~。
お供物とか、いろいろ指定があるのです。


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