四級猫       .      .

猫の目観察レポート、地球にて。(社会的地位、犬より下 ゴキブリよりは上)

9921「いき過ぎたりや」

2009年09月21日 | 歴史
いき過ぎたりや(~バロック的なる歌舞伎)

・・・彼らはエネルギーをもてあまし・戦いを求めました。戦いがないと稼ぎにありつけないし、のし上がる機会もないのです。こうした不満が豊臣政権の頃からくすぶり始めています。秀吉の朝鮮出兵もそれが遠因になっています。雑兵たちの不平不満のはけ口を国の外に向ける必要があったのです。そして、徳川政権になってからも・・・そうした背景のなかで由比小雪の乱や島原の乱が起きるのです・・・

こうした江戸初期の若者の心情を代表する科白が「生き過ぎたりや」です。当時のかぶき者の風俗は、「駿府記」によれば「鬢髪(びんぱつ)を切り下げ、狂紋を染め、太刀長柄(たちながえ)を帯び、その容貌尋常ならず」というもので・その長い太刀には戯言が刻んであったと言います。当時のかぶき者が納めたと思われる朱鞘の太刀が名古屋の熱田神宮にも残っています。それには「生過(いきすぎ)タルヤ廿五、都築氏」と記されています。二十五歳を過ぎて「 この俺を求めていたはずの時代が過ぎてしまった・俺はもう少し早く生まれるべきだったのだ・この時代は俺の時代ではない」という思いがこの時代の若者の共通の思いなのです・・・


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