「ヴァーミリオン」とは、朱色のこと。
副題は「画家 森田元子の生涯」。
森田元子(1903~1969年)は、
女性が洋画を学ぶことが困難な時代に画家を志し、
昭和期に活躍した数少ない女性画家の一人です。
元子が1922年(大正11年)に編入した女子美術学校(現・女子美術大学)は、
女性が美術を専門的に学ぶ学校として、
1900年(明治33年)に、横井玉子により開校。
同年、津田梅子らの女子英学塾(現・津田塾大学)や、
吉岡弥生らの東京女医学校(現・東京女子医科大学)が開校しています。
女子に教育は必要ないという風潮がまだまだ濃い時代にあって、
学びたいという女性の、心の叫びが聞こえるようです。
大正時代のモダンガール、元子。
1924年(大正13年)、
元子は西欧絵画を学ぶためフランスへ旅立ちます。
同じ船に乗っていた詩人・西条八十とのパリでの恋や、
帰国後の、森田俊彦との結婚。
女として、妻として、母として、
そして、女性画家として活躍した生涯が、詳しく描かれています。
元子の作品の一部。
この絵は、内閣総理大臣官邸に飾られているそうです。
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