まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

愛知県庁舎の石とタイル

2017-11-29 22:05:04 | ディテール
名古屋の続き。

名古屋市役所で2時間あまりとってしまったが、、、隣にはまだ愛知県庁舎がある。
ここはまた言わずと知れた帝冠様式の壮麗な建物で、内部の様子は全く知らなかったが、当然市役所に負けずとも
劣らない豪華なものであるはず。しかし・・・この2件だけで今日1日終わってしまうかもしれないな(汗)


イベント用に建物前にステージが組まれているので全景を撮るには難しいが、外観はいつでも見れるしいいや。
さぁ中へ入ろう。


入口を入ったホールは市役所よりも狭く、右手奥に階段が1ヶ所、左手にエレベーターが配されている。
特別公開日の今日は絶好のPRの機会として、県の関係者や各種団体の人々が、入って来た客を逃すまいと
待ち構えていて、ホールはごった返している。リーフレットやらティッシュやらを次々に手渡され閉口。。。


人混みをすり抜けて階段で2階へ行くと、2階のホールにも出店形式のPRコーナーが(汗)。
逃げるようにエレベーターに乗り込み一気に6階まで上がり(苦笑)、さらに階段で屋上へ。


青銅の巨大瓦も目の前で見えた。デカイな!!


臨時の展望台が設えられていて、そこからは隣の市役所の時計台がよく見える!四方にらみのシャチも。


上から見下ろすと、棟がロの字形に中庭を囲んだ形になっており、その中央の議場棟へ渡り廊下がつながる。


外壁のレンガ色のタイルは、縦溝はないものの市庁舎の外壁タイルと似ているな。


議場と渡り廊下の陸屋根の上にもタイルが貼られている。クリンカータイルのようだが、屋上のものとは違って
何か変わった模様だ。こないだどこかで読んだ、武田五一デザインのパターンタイルのように見えるな。
よく見えるところがないかと思いながら階段を下りてくると、ちょうど間近で見れる3階のホールが
一番県の各課PRが激しく、テーブルやらパーテションやら箱やら人やら、、、ごっちゃり置いてあって
窓に近づくことができなかった(苦)。


4階の窓から撮った写真を帰ってから拡大して見ると、やはりそれのようだ。
一種類のデザインで組み合わせ方によっていろんなパターンを生み出せるというタイルで、武田五一が
考案して伊奈製陶が製作したと、ついこないだ見た記憶があるのだが、何の本だったか思い出せない。。。



'17.12.4追記
載っていたのは「日本のタイル工業史」の本だった。それによると、このタイルは「萬華タイル」という名で
発売されたものといい、大阪市立美術館でも使用されているらしい。今度探しに行こう。

6階の中央は正庁である。高い格天井には菊の御紋が入っていたが、昔の写真を見ると模様が違っていた。
内部はほとんどきれいに改修されているようだ。奉安庫も展示されていたが、それよりここでは足元に注目!!


一段高くなっている演台の足元には大理石が使われているのだ。しかも、この色、この柄!
美濃赤坂産の更紗大理石だな!




これはイタリア産だろうが、私の好きな黒に金のヒビ模様入りの大理石。


部屋の周囲の幅木部分はぐるっとすべて更紗大理石である。白に鮮やかなピンク、えんじ色、そして黄色や
緑色も少し混じったダイナミックな模様。なんて美しいんだろう!!しかも、分厚い。


端から見ていくと、模様は自由奔放で変化に富み表情豊か。本当に鮮やかで艶やかだ。


窓辺の空調グリルも更紗大理石に埋め込まれていた。


さすが赤坂大理石の産地(赤坂は岐阜県だが大きく見れば同じ地域だろう)だけあって、贅沢な使い方だなぁ!



いや~~貴重な更紗大理石をふんだんに使っていてすごいな!これはリーフレットに見どころとして書いておく
べきじゃないの!?

続く
コメント (2)
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