まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

駆け込みで、函館の建築めぐり 

2017-11-17 23:35:44 | 建物・まちなみ
函館の続き。 

駒場車庫から函館駅前へ戻り、ニチロビルのカフェMARUSENでランチを。


このビルは1934(昭和9)年築。日魯漁業函館支店として建てられた。
平面的なファサードだが、1階に半円アーチが並び、2階から上は同形の縦長窓が2つ、3つ、4つと
リズミカルな吹き寄せになっている。

※これは前日の夕方に撮った写真。

カフェは元事務所で天井が高く広くておしゃれな空間だ。
駅前の朝市と賑やかなベイエリアの中間の少し殺風景な場所にある分、落ち着いた大人向けのお店となっており、
ジャズライブなども定期的に開かれているようだ。


ハンバーグのランチを頼んで、出てくるまで店内をちょっとうろうろ。
入口部分の床がかわいいタイル貼り!六角形タイルと思ったら丸タイルだな。


その内側がクリンカータイルになっている。普通は外に近い部分にクリンカータイルが使われることが多いが。
トイレは上の階と言うのでいったん共用部に出たが、カフェ以外はごく普通のオフィスビルだ。
1階を誰でも入れるお店にしてくれるのはうれしいことだなぁ。


野菜たっぷりのヘルシーなランチ、とってもおいしかった~


建物を見ながらうろうろ歩いて十字街の方へ。
この辺りは前回違う道を通ったからかあまり見覚えがないな。。。


変わっているのが、この筋のいずれの建物も道路に面して平行に並ばず少し斜めに振って建っているので、
玄関先に三角形のスペースができている。アプローチを取るための工夫なのだろうか??


大通り沿いにもこういう古い商店ビルがたくさん残っているのは、奇跡だな!




十字街から裏道を歩いて宝来町の方へ。
函館には近代建築を利用したレトロカフェがたくさんあり、函館最後のお茶をどこでするか??
レトロ建築カフェマップを見ながら迷っていたのだが、やっぱり前回入れなかったひし伊へ行くことにした。


右側に母屋があり、2つの蔵がつながっている。もと入村質店の蔵であった。
ひし伊のサイトによると、1905(明治38)年築の蔵と、質草が入りきらなくなり1921(大正10)年に
増築された蔵があるように書かれており、おそらく母屋に近い方が明治、左側の大きい蔵が大正のものだろうと推測。


蔵と蔵の間に入口があり、和洋の素敵な小物で飾られている。左がカフェ、右がアンティークショップ。


蔵の中はこぎれいに改装され、レトロカフェというよりも上質なアンティーク喫茶。
次々と来店するのは旅行者でも熟年の夫婦が多い。私もちょっと有閑マダムの気分!?(笑)


さてそろそろタイムリミット。いったん宿へ戻って空港へ向かわねば。
宝来町から市電に乗って函館駅前まで戻る途中、おっ!あっ?あんな建物見たっけ???
建物に目を引かれてばかり・・・
宿で荷物を引き取って、函館駅前のバス乗り場から空港行きのバスに乗る、その前に・・・・
ダッシュでさっきのビルを見に行こう!!

このアシンメトリーのレンガタイル貼りの建物は何だろう。銀行っぽいがどうも空き家のようだな。。

そしてこちらは?色あせた看板の文字は「塩頼」?いやいや、「塩瀬」だな。検索してみると
お菓子屋のビルだったようだが、ここももう営業していなさそう。。。


2階と3階の窓の付け柱が面白いな!竹の節?背骨?これはテラコッタだろうか、それともモルタル造形?
ちょっとよくわからなかった。


そしてこちら、坂内タイル工業と書かれている。タイル屋だけに、ファサードに使われているタイルは
あっと目を引く素敵な質感だなぁ!!


よく見るとそのタイルは、まるで一枚一枚が彫刻作品のよう。または何かの化石のようにも見える。
全部が違った柄になっているので手作りのタイルなんだろうか。さすがタイル屋!!

・・・とゆっくり見てるように書いているけど、実は宿の最寄の電停で市電を待つ時間も惜しんで、ゴロゴロと
荷物を引きながら2駅間を小走りして見に行ったのだ。そして引き返す時間を考えるともう全く余裕がない!
ということで荷物を道端に置いて自分だけダッシュで建物の前まで50mぐらい走り、1分そこそこで引き返し、
またバッグを引きながら小走りで2駅、ギリギリ空港行きのバスに乗ったのだった。ゼイゼイ(汗)
あぁ、いつも最後は慌しい。。。

終わり。
コメント (2)
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