まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

函館の建築めぐり 元町配水場

2017-11-07 23:55:59 | 建物・まちなみ
函館の続き。

函館山の山麓、まちのいちばん上手にある元町配水場、今日は門が開いていたので入ってみよう。
前に柵越しに覗いていたレンガ造の小さな事務所も間近で見れる。

1889(明治22)年に完成した、日本人による設計としては初の近代水道施設である。今も現役。

小さい建物だが装飾はなかなか凝っている。「水」の文字など部分的に白いレンガをポイント的に使って。


広々した公園のような場内は、晴れていたら気持ちいい散策ができるだろうが、この雨風ではなぁ・・・
これは地下の貯水槽へ下りる階段かな。


ここにも、ドアの上のらんま部分に流水文様と「水」の文字のマーク入りの面格子。日本人らしいデザイン。
あっ、「水」と思ったら「函」だ。


配水場の前の道端の石垣もいいな。赤みを帯びざくざくした質感の石が谷積みにされ、その上に自然な
感じで草花が生えている。北海道では雑草もなんだか可憐に見える(笑)


函館ハリストス正教会も今日は開いている。夏休み中の連休とあってこの雨にもかかわらず観光客が
次々やってくる。しかも外国人ばかり。中国系、アジア系もいれば欧米人も。さすが観光都市だな!

入口がごった返してるので、先に外観写真を撮ろう。・・・しかし斜めのアングルで引きが取れない。
植込みに半ば体を突っ込みながら、傘をさしながら人が途切れるのを待つが、、、入る人、出る人が
入れ替わり立ち代わりで全く途切れない(汗)。しばらくしてちょっと動きが落ち着いたと思ったら、
ドアの横でひとりの女性が突っ立って動かない。連れを待っているのか・・・多分中国系の外人さんだ。
ちょっと~、空気を読んでよ(苦)。私がカメラを構えているのは見えているはず。
10分以上粘り強く待って、ようやく人が途切れたのでささっと撮り、内部へ。はぁーっ 

ロシア風ビザンチン様式の聖堂は、1916(大正5)年に完成した2代目。
この場所は日本正教会の発祥の地である。
聖堂の内部はあまり広くなく、正面には屏風のような巨大なイコノスタシスが立ちはだかっている。
内部は撮影禁止で残念だが、救世主イイスス・ハリストス(イエス・キリストのこと)の復活を描いた
イコンはゾクッとするような存在感だ。
イコノスタシスの中央にはドアがあり、それより奥は限られた人しか入れないとのことだった。

こちらは遺愛幼稚園。


ピンク色のかわいい建物は、明治40年の大火で初代園舎が焼けたあと米国の篤志家の寄付により
1913(大正2)年に建造されたもの。


全体的にはシンプルだが、玄関周りはかわいらしい雰囲気。

相変わらずザーザー降りの雨。気が滅入るなぁ・・・

前回見れなかった相馬邸も今日は開いている。外観と玄関周りの写真を撮ったあと、入ろうと思ったら
2人連れの観光客がやって来た。・・・げげっ、さっきの空気読めないやつだ。
一緒になってしまったらまたストレスが溜まりそう・・・ちょっと時間をずらすことに(苦笑)

近くにあったこちらの建物は「天使寮」と書かれていた。教会関係者の寮だろうか?
薄めの茶色の壁に白にペイントされた柱や窓縁がくっきりして素敵だな。


窓まわりは新しい感じだが壁に取り付けられた照明器具や看板は古そうだ。
1階と2階で外壁の板の張り方が変わっていて、挟まれた帯の部分には丸太の外側の端材が使われている。




大阪にひとつあったらぐぐっと目を引くような洋風意匠の住宅がいくつも並び、ごく自然なまちなみを作っている。


こちらは洋室付住宅。


1階は和風、2階は洋風のミックス住宅。
鮮やかなパステルカラーもなぜかなじんでしまうから不思議。


続く
コメント
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