山と葉っぱと猫が好き

ヘタレなりに独学で女性単独登山を楽しんでます。
悩んでくじけて、いつも一人で起き上がる。
山がわたしを育ててくれる。

浅間隠山 雪の道(前編)

2007年01月12日 | ◇山 登 り(コースガイド)


[2012年8月再編集]

★2007年初登り
2007年1月のお正月明け、群馬県の浅間隠山(1757m)に登って来ました。
積雪期の山はこれで二回目。プカプカを再び雪山に連れてってくれたのは、前回の赤城山でお世話になりましたT夫妻です!












二度上峠口から登りました。
車で高崎インターから峠に向かい、山道に入ると道の凍結状態はどんどんひどくなって、県道54号線の上の方はスタッドレスでも慎重に走らないと怖いほどのカッチカチのアイスバーンでした。

二度上峠の手前、約1kmの地点に「浅間隠山登山口」の看板があります。そこが登山口(二度上峠口)です。 浅間隠山駐車場(大)
駐車場は二箇所。
登山口に近い所は積雪状態が深く停められないので、少し峠寄りの広い場所に停めました。

他に停まった車はないけど車輪の跡がたくさんあるので、前日の3連休に多くの人が登りに来ていることが浅間隠山コース概念図わかります。
これなら登山道にはトレースもありそうですね。

(ガイドブックによるとこちらの駐車場にトイレがあるそうですが未調査です。ない、と言うより全く感心がなかった為、あったかどうだかすら覚えていなくて申し訳ない)
 
 浅間隠山標高断面図
浅間隠山標高断面図

浅間隠山コースデータ
浅間隠山コースデータ

今日のコースモデルもT夫人、Yさんです

 9:00 浅間隠山 登山口 登山開始
山経験豊富なT夫妻は当然、真冬の雪山にも慣れています。
今日も雪道先頭をYさん、プカプカを挟んで後ろにTさんが着いてくれました。


今日はブログ「米山の麓より」のあきさんからいただいた軽アイゼンを装着してみました。
(あきさん、ありがとうございます)

うわ~ 雪、深いなー 
これはきっと山頂の辺りはもっとすごいでしょうね。
わたしみたいな初心者で大丈夫かな…
ちょっと心配する心もありますが、お仕事柄山登りを教えることに慣れているTさんが大丈夫だと判断してこの山を選んでくれたのです。
だからきっとやってみせまっせ~

早く山頂付近の霧氷が見たいな~。
この間登った積雪期の黒檜山で初めて見てから、大好きになっちゃいました。



始めはカラマツ林を歩きます。
そして20分ほどで浅間隠山が樹林越しに見えます。



落葉樹林の多い登山道は、葉っぱがみんな落葉しているので道が明るく、樹間から景色を眺めることもできます。



しばらくは登りもゆるやかでしたが、次第に傾斜がきつめになってきます。

深い雪道の登りは踏ん張る脚が一歩一歩後ろにズルッと下がるので、その度にふくらはぎに負担がかかります。
くぅ~。
こりゃ時間かかりそう…

吹き溜まりなどは積雪も深く、股まで埋まります。
ラッセルの大変さをTさんとYさんに教わりました。
こんな風にやるんだよ、とトレースのない所をズボッ ズボッ。
た…楽しい…
でも、ラッセルしながら登山するのってかなり大変そうだな…
トレースがついてない時は自分で登山道を読まなければならないんですね。右写真は道がグイッとカーブしてるけど、トレースがなかったら直進して行ってしまいそう。




あっ、霧氷!?
違った…でもこれかわいいなぁ。
離れて見ると大きな白い花が咲いてるみたい。
雪がモコモコと降り積もってます。


雪庇(せっぴ)

です。
はじめて見た。
 ―雪庇―
山の稜線の風下側に庇(ひさし)のように突き出した雪の吹き溜まり。
崩れ落ちて雪崩の原因となる。
[広辞苑より]

こんなのは小さい方で、大きいものはまるでそこにまだ斜面が続いているかのように見えてしまい、とても危険なのだそうです。
でも小さいからって侮ってはいけません。
「絶対にそっちに歩いて行っちゃだめだよ!」
注意を受けて、手を伸ばして撮影しました。

こういうことをしっかり教わりもしないで、単独で雪山に入ってたら…
プカプカは多分こういう雪庇の上にサクサク歩いて行って、雪と一緒に滑落してただろうと思います。


雪庇の表面には雪紋が。
もっときれいな雪紋があちこちでたくさん見れました。

ちょうど雲に隠れてしまったけど、
浅間山や湯の丸山などの方角が見通せる平地に出ました。







ここに分岐がありました。どこを指しているのか書いてなかったけどこの辺が北軽井沢分岐かな?
     


ひらけた笹原の道が続きます。





そこからは常に浅間山が見えます。

道々入れ替わり西側と南側の展望がひらけます。
南には鼻曲山、剣ヶ峰、角落山、妙義山などのゴツイ山並が続きます。
群馬県の山っていうのはどれも形が独特でいびつで、みんなかっこいい。何度か目指している浅間隠山の姿が見える場面もありますが、いつまでたっても大きいままです。
大分登って来たつもりなのに、近づいてる感じが全然しない…
目指す山が常に見えてるコースって、がんばってもがんばっても山頂部が遠く感じて
「ゲゲ、まだあんなにあるのぉ」って途方に暮れそうになるんですよね。

それにしても、12月の赤城山の時とは全然違う今日の積雪量。
ちゃんと雪の積もった山道って、こんなに体力を消耗するんですね。

喉が渇くと雪を食べながら歩きました。サラサラ サラサラ…手の上からこぼれます。
(本当は低山の雪は空気中の汚れが混ざってるからあまり身体にはよくないらしいです)

樹林帯から尾根道に出ると、風当たりのいい場所で生えた木々の枝はたくさんの霧氷で飾られていました。
来たよ来たよー! これを楽しみにしていたんですよー むっひょむひょ



ほんとに霧氷って不思議なものですねぇ

ひとくちパクリとほお張って、うーむ
やっぱり霧氷にはほこりっぽい味がする。


まるで春のような雪景色。


そろそろ山頂に近づいて来た気配がします。
地図にある南峰を通過。ここには看板がありませんでした。

きっとあの向こうに山頂が…
雪に足をとられてコケながら追いかけるように登って行きます。
あとちょっとで素晴らしい展望が待っている!
あぁなんか幸せの予感…




 

    
 12:20 浅間隠山 山頂【休憩95分】

すごいです!想像以上の眺めですよー

これが見たかった 浅間山と黒斑山、高峰山、三方ヶ峰、篭ノ登山、湯ノ丸山の方角です。
右端に見えているのはちょっと雲に包まれてるけど北アルプスですよ。

はぅぅ…素晴らしい…


八ヶ岳です。登ってくる途中にも見える場所がありました。
この右手奥には中央アルプスがよく見えてます。


奥秩父山塊の向うに富士山がちょこっと頭を出してこちらを見ています。
(心の中で「富士さ~ん!久し振り~っ」と呼びかけるプカプカであった…)
手前の上州のギザギザの山並が最高です。群馬の山ってほんとにかっこいい。
妙義山がひときわ目立ちます。

つくづくこの形、何も真似できない いびつさ、渋いですよね…いつか登りたい!

一部木々に阻まれながらも360度の展望が広がる山頂は、
それぞれの方角で異なる景色になっているのも魅力的でした。 つづきは後編で。

後編はこちらから→

 

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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
むっひょぉ~♪ (dalfour)
2007-01-12 09:43:31
雪山、楽しそうですね。
霧氷のご褒美に大パノラマの展望、いや~羨ましいです。
平日登山の醍醐味は静寂さですよね。雪で音も吸収されて、想像するだけでいいですねぇ。
ところでプカプカさん、毎週のように登っているうちにずいぶん膝が強くなったのではないですか?
膝の心配がなくなって登山そのものが楽しそうに感じますが
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Unknown (sanae)
2007-01-12 11:35:24
ヒョエ~!!!
素晴らしい展望でしたね~♪
新雪もたっぷりで、霧氷もきれいで・・
この展望懐かしく拝見、でもこの時期にはかないませんね~ 見てみたいです(^^♪
あっ!でもプカプカさんに見せていただいたので満足です\(^o^)/
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あ~~~~。 (masa@おひる)
2007-01-12 12:35:07
360度 満足です。

浅間山が、ドドーンと見えて…、あ~イイな~。
風の無い日に、ぽかぽかの太陽と戯れながら、こんな景色見てみたい。雪山見るのは堪りません!
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むっひょむひょ (へっぽこ山ちゃん)
2007-01-12 16:05:26
二度上峠でもこんなに雪があるのですね。行きたいけど四駆じゃないと無理かな。
でもこの景色は見てみたいな。
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Unknown (Shucream)
2007-01-12 20:32:45
こんばんは~。
霧氷と青空、ものすんごい綺麗ですね。
実物を体感したくなってしまいました。
明日は天気が良さそうだし久しぶりの山に行ってこようと思います。
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晴天の雪山、いいな~! (せっかちなカタツムリ)
2007-01-12 20:41:50
晴天の輝く雪山は最高ですね!
それにしても、いいご夫婦とお知り合いになりましたね。積雪期の山はまったく違いますから最初から教えてくれる方がいるのは本当に幸運だと思います。
もう次はピッケルやアイゼンの使い方や滑落停止ですね!!
山頂の95分の休憩は寒くなかったですか?
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こんばんは (あき)
2007-01-12 23:27:49
いいお天気に恵まれてよかったですね ここは機会があれば行ってみたいと思っていたところです 真っ白な浅間山の景色が素晴らしいですね 私の目には富士山よりずっとかっこよく見えます 「プカプカマジック」ですねー(笑
少しはお役に立てたようで嬉しいです 霧氷の写真撮りまくる気持ちが手にとるようにわかりますよ 後編も楽しみにしてますね
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こんばんわ (oyatsu300)
2007-01-14 00:33:10
おお~素晴らしい展望ですね!
プカプカさんはこの半年ですっごく進歩というか経験値増やしてますよね。ラッセルとか雪庇とか冬山用語も次々と。
後編楽しみにしてます(^^)ノ
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プカプカより (◆コメントありがとうございます◆)
2007-01-14 21:59:01
> ◆d a l f o u r さ ん へ◆

dalfourさんのおっしゃる通り、静かな山でした。シーンとしているとパタパタと霧氷の欠片が落ちる音だけが聞こえて来て…これは是非一度単独でも体験したいですね~

膝ですか!う~んまだ完全に強くなったとは言えないですね~
書くほどの事でもない程度の浅い痛みはいつも下山の時にやって来るんですよ。(後編に少し書こうと思います)
ただ、今までは下山が終った後も痛みが続いて、数日間階段の上り下りにも苦労していたものが、最近は山を下っているその時だけ痛くてあとは何でもないって感じなので、少しは強くなったといえばなったのかな??
 おかげで少し膝は痛くても楽しい登山になってます。普段見ることのできない現象が山にはたくさん溢れていて、その全てが私には新鮮で、だから楽しくて仕方ないんでしょうね~


> ◆s a n a e さ ん へ◆

新雪ってサラサラしてて歩きやすくていいですね~。
sanaeさんの所で「ツボアシ」って言葉を初めて知りました。ツボアシでラッセルってあんなに大変なんですねぇ。
 sanaeさんが5月に行かれた時のレポもHPで拝見しましたよ~。
鼻曲山と縦走してきたんですね、うーん さっすが~
鼻曲もいつも候補に上がってるんですけどなかなか機会がない山です。

 展望は私の写真より実際見た時の方が遥かに美しかったですよ!ああいう絶景を見るといつももっといいカメラ欲しいって思っちゃいます
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プカプカより (◆コメントありがとうございます◆)
2007-01-14 21:59:56
> ◆m a s a さ ん へ◆

masaさんとmoeさんも秋に行った山ですよね~。
「ここをM&Mさん達が歩いたんだなァ」とちょっと思いました。
後からもう一度レポを拝見しましたけど、同じ景色だよ~!と思うとなんかうれしかったり(笑)

 私もポカポカの陽気の下で暖かくしてこんな景色を見てみたいですよ…
しかし残念ながら当日はちょっとの風でも超寒くて死にそうでした。太陽の光も敵わない気温でした。ブルブル


> ◆へ っ ぽ こ 山 ち ゃ ん さ ん へ◆

どうなんでしょうね~私が乗せてもらった車は大きな4駆でした。
道路の状態はかなり凍ってたので、アスファルト上をアイゼンで歩いて丁度よいくらいでしたよ。
こういう景色を見る為には車の装備もグレードアップしなくちゃならないのがつらいとこですね
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