山と葉っぱと猫が好き

ヘタレなりに独学で女性単独登山を楽しんでます。
悩んでくじけて、いつも一人で起き上がる。
山がわたしを育ててくれる。

雪の八方池 | 八方尾根 春山トレッキング

2017年05月07日 | ◇山 登 り(日記)

2016年4月下旬のレポートです

去年の話ですが、2016年の4月下旬、北アルプスの八方尾根でトレッキングをしました。
この年の冬は数十年ぶりのひどい雪不足だったために、雪解けもかなり早くて、例年に比べたら雪の少ない稜線だったようです。

【行程】八方駅→(ゴンドラ1本・リフト2本乗継)→八方池山荘→八方池 [ピストン]

■春スキーで営業中の黒菱スキー場


ゴールデンウィークまで営業を続ける北アルプス山麓の黒菱スキー場。雪解けが進みすぎて土が露出した斜面を滑るスキー客にまぎれて、ゴンドラリフトを乗り継ぎました。※黒菱には夏期専用駐車場があって、夏秋はここまで車で来ることができますが、林道は初夏~秋以外閉鎖されています。そのため今回はゴンドラ利用です。

■雪の鎌池湿原

湿原はまだ厚い雪に覆われて、鎌池がどこにあるかもわかりません。

[秋に同じ場所から撮った鎌池湿原]↓

八方池山荘につづくリフト。

八方池山荘から稜線に出ると、もうすっかり雪解けしていました。

夏にここへ来ると、大勢の人に踏まれた蛇紋岩がつるぴかに輝いているんですが、雪解けしたばかりの春はまだ岩もくすんでいました。この状態だと多少滑りにくいです。

■早春の花みつけた

花の八方尾根で春一番に咲き始めた、フキの花(ふきのとう)。見つけた花はこれっきり。

山麓はすっかり雪解けして白馬三山の冠雪した姿も春山らしくなってきました。


振り返って見える頸城山塊も、妙高連峰の辺りはまだ白く冠雪してます。

八ヶ岳の方角。春は空がかすむので、これだけの晴天でも遠くまですっきり見えることがありません。

■鹿島槍ヶ岳・五竜岳の眺め


いやぁ、この眺め最高です(*゚▽゚) 五竜が近い。

場所によっては登山道にもまだ雪が。

八方尾根のトイレは冬季閉鎖中です。[10月下旬~6月下旬閉鎖]

■思いがけない残雪の壁

これまではのどかな稜線だったのに、トイレを過ぎるといきなり残雪たっぷりでびっくり。

150cmくらいはあったでしょうか。登った足跡があるので、ここをよじ登ろうとしてみたんですけど、これが全然あがれない…(TдT)
春の陽気で少しぐずぐずになった雪のせいか、途中まで上がっても崩れてしまうのでした。先に進めそうにないと諦めそうになった時、ずっと左の雪層が薄くなった辺りに人の踏み跡が続いていることに気づきました。

なんだこっちから行けたのかい(^^;)ゞ  
そこから先はずっとこんな感じ。シャーベットみたいな雪で、ちょっとズルっと滑るけど、踏み抜くこともなく安定した歩行ができました。

[白馬三山]

[鹿島槍ヶ岳・五竜岳]

[五竜岳]  何度見てもかっこえぇの~


ルートは雪でほぼ覆われているので、ケルンと足跡を頼りに道を進みます。急坂も雪に埋もれたおかげで岩がごろついた夏道と比べると楽に上がることができました。

八方池に近づくと、雪が溶けて木道がむき出しになっていました。その先の雪渓は夏でも雪の残る場所です。あそこを超えて上がっていくと八方池が見下ろせる場所に出ます。

■雪におおわれた八方池

登り詰めてみると、八方池は完全に雪におおわれていました。(そりゃそうだよね)
右側に祠がありますが、そこだけ雪が溶けています。そこまで降りてみました。

[八方池の祠 飯森神社奥社]

[祠の目の前に広がる雪の八方池]
いつもなら大勢の登山者・ハイカーで賑わう八方池も、今日は静か。他に人は誰もいません。

池の向こうに第三ケルンが見えます。このあとあそこまで登ってみました。
池の真ん中まで歩いた足跡もあるにはあるんだけど、春だし万一ということもあるので用心して、池の外周からまわりました。
何度見てもかっこいい白馬三山ですな~(*°∀°)=3

[丸山・唐松岳(超チラ見え)・不帰嶮]

この場所に来ると不帰嶮の迫るようなスケールに圧倒されるんですが、今日は丸山の雪をかぶった美しい姿の方が際立って見えます。
[第三ケルン] こっちの稜線はもう雪がありません。

[第三ケルンから八方池と白馬三山]

[秋に同じ場所から撮った八方池と白馬三山]↓

こんなふうに美しい八方池が見えるようになるまで、あと二ヶ月はかかりそうです。
[第三ケルンからの展望]


いつものようにここでゆっくり景色を眺めました。春山とはいえ標高2000m級の稜線は寒かった…
もっとすごい雪を覚悟していたけど、思っていた以上に雪不足の影響は強かったようです。

今日は登り始めた時間も11時半と遅出だったので、唐松岳を目指すような大きいザックの登山者は1人しか見かけませんでしたが、登ってる間は3人くらいの下山の方とすれ違いました。

八方尾根は夏、秋にもう何度も何度も登っている親しみ深い場所ですが、春ははじめてです。やっぱり花の季節が一番好きだな~
雪をかぶる北アルプスは美しいけど、なんだか色が単調で、生きものの気配もなくて、さみしい感じがします。

でもこの雪があるから高山植物が生きていくことができるんですよね。
豊かな雪の恵みのおかげで守られる命や環境があるんだから、ぶぅぶぅ言わないの!


(おしまい)













いつも応援してくださるみなさま、どうもありがとうございます(*´ `*)



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんばんは! (oyatsu300)
2017-05-08 00:51:07
こんばんは。ご無沙汰しています。
相変わらずキレイな写真ですね。先日の「なんてことない山おやつ」の背景も白馬三山でしたが(ですよね?)、私も八方尾根から眺める白馬三山の姿が好きです。

先日ぶぅぶぅ言いながら唐松岳に登りました(笑)
私は雪が降ると庭を駆け回るタイプですが風が強くて寒かったです。。。
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プカプカより (◆oyatsu300さんへ)
2017-05-09 11:21:02
おやつさん、こちらこそご無沙汰してます。
唐松岳まで登ったんですかー
先日というと最近?まだ雪のある季節ですよね。雪の上を駆け回っちゃったわけですね。さすがですな!

山の上の強風はシャレにならないくらいしんどいから、ぶぅぶぅ言いたくもなるでしょうw

ほんとうに、八方尾根ほど間近に三山を眺めながら歩ける(手軽な)尾根はないですよね。

あ、そうです。先日の「山のおやつ」の撮影場所は、八方尾根の丸山。背景は白馬三山ですよー(^^)
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八方尾根・・・ (チャマ)
2017-05-09 22:13:02
プカプカさん、こんばんは。
今年こそは、八方尾根と思いながら未だに登れていないです。
八方尾根からの眺めは最高ですね。
高山植物を見ながらの山登り、想像するだけでワクワクします。
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プカプカより (◆チャマさんへ)
2017-05-10 21:46:04
今年こそはと思いながら登れない山、わたしもいっぱいありますよー

計画をたてていたのに天気が変わってしまってやめたとか、他にもいろいろ。

チャマさんもいつか八方尾根に登れますように。
お花を求めるなら7月初旬から遅くても8月初旬までがおすすめです(^^)
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Unknown (T.HOHO)
2017-05-13 17:35:33
八方尾根は四季を通じて いつ歩いても心を打つものがありますね。フキノトウがもう咲いているんだ。よく見つけることが出来ましたね。第三ケルン辺りで、熱いコーヒーと どら焼き(あん好きのおじさんです)頬張りながら、白馬三山、唐松岳、五竜岳、鹿島槍ヶ岳を のんびりと眺めたいなーと思いました。
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プカプカより (◆T.HOHOさんへ)
2017-05-16 23:23:20
T.HOHOさんお返事が遅れて申し訳ありません。

山の上でどら焼きと熱いコーヒーの組み合わせも最高ですよねー。わたしもあんこ大好き!
もちろんチョコも生クリームも好きだけど(^q^)笑


麓では見慣れたふきのとうも、八方尾根の稜線では輝いて見えました。
この年一番最初に咲いた花だからかなー

八方尾根からの眺めは本当に春夏秋冬、美しいですね。
北アルプス好きにはたまりません。
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