防犯ボランティアグループ PRO-ACTIVE SECURITY 活動日記

ストーカー被害者の支援,体験型親子向け防犯セミナー,護身術セミナーなどを開催している長崎県の防犯ボランティアグループです

子供のアウェアネス(知覚)能力を高める

2006年04月24日 | 子供の防犯


こちらのブログをご覧の皆様、いつもご覧頂きありがとうございます。
少々忙しく、久方ぶりの更新になってしまいました。
今日も子供たちの安全のために少しでもお役に立つ情報をご提供でき
ればと思っております。

私は警備の仕事や防犯ボランティアを実施している関係上、武術
関係の専門誌などをよく読みます。定期購読まではしていませんが、
興味がある記事が掲載されている時は購入したりもしています。
特に「秘伝」はお気に入りの雑誌の一つです。

前の号になりますが、この「秘伝」の4月号の中で「護身秘伝最前線
2006 救命、気迫にあり」という特集記事が掲載されていました。
その中には、世界的に有名な防犯ボランティアグループや有名な武
道家の方々の取材記事等が掲載されていたのですが、その中に脅威
査定コンサルタントの毛利元貞氏の寄稿がございました。

毛利氏は元傭兵というキャリアを活かして、米国警察から指名を受け
て「テロリストや犯罪者の心理」教育等にも携わった方で、私も以前、
福岡での講演会の時にお会いしてお話させて頂いた事がございますが、
色々な意味で本当にすごい方でした。

さて今日は秘伝4月号の毛利氏の記事「本来持っている知覚(アウェア
ネス)能力の発揮を妨げない」から、一部抜粋してご紹介させて頂きます。

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「子どもが風邪をひいたとき、あなたはどのように治しますか。
自宅でゆっくりと療養させる、市販の薬を飲ませる、病院に行かせるとい
った心身の回復を最優先させるはずです。

 では、子どもが風邪をひかないようにするには何が必要でしょうか。それは
日々の心がけです。
風邪が流行する季節は人込みの中を避けさせる、外出後は手洗いやうがい
を心掛けさせる、食生活に気をつけさせる、適切な睡眠を取らせる、など
の予防法があります。

 しかし、大人が注意していても風邪にかかってしまうことがあります。
子どもが予防を軽く見る、もしくは免疫力が低下しているような場合です。

 暴力から子どもを守ることは、風邪をひかさないことに似ていると、私は
考えています。子ども本人の抵抗力が備わっていないときは、危険に曝され
やすくなるのです(以下割愛させて頂きます)

 では、いかに子どもの身を守れば良いのでしょうか。求められるのは現状
の対策(補足説明 監視カメラの設置、地域防犯パトロール、安全マップ作成
等)に加えて、子ども自身の自己防衛能力を向上させることです。迫る危険を
いち早く察知できる直感や直観を養う、すなわちアウェアネス能力を高めるこ
とが最優先される課題となります。

 アウェアネス能力とは、「自然やまわりの状況を深く認識し、鋭く意識して
知覚する能力」を意味します単純に言えば、周囲から感じる「違和感」です。
武道や武術の世界では「気配」や「殺気」と表現しても間違いではないでしょう。

 子どもは大人よりも鋭く他人を評価できます。純粋に見たまま、感じたままを
表現できるビジョンを持っています。多角的な視点からものごとを感じ取って、
知覚できるアウェアネス能力に長けています。

 しかし、成長するに従って、貴重なアウェアネス能力は低下します。理性的に
ものこどを判断するように叩き込まれ、常識的な価値観を周囲の大人から押し付
けられるからです」

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上記はポイント部分だけですが、実際の掲載記事には子どもが襲われたときの
ガイドラインや子どものための護身術などの具体的な方法も掲載されています。

以前も書きましたが、防犯教室の現場で子ども達を見ていると、アウェアネス
能力が高い子ども達は結構多いものです。そのまま、アウェアネス能力を伸ばす
事ができれば、犯罪の被害に遭いにくい子供、大人へと成長しててゆくのでしょ
う。毛利氏はこの中で、子どもを暴力から守る事を「風邪」を例に例えていらっ
しゃいますが、私も以前から、防犯教室では同様な例で「健康(体調)管理」など
という言葉を用いてご説明させて頂いております。

冒頭の画像のは毛利氏の書籍です。

毛利元貞著 ぶんか社
「通り魔・連れ去り犯・性犯罪者etcからわが子を守る」

私も持っていますが良書ですので、まだご覧になっていない
方はご一読をお勧め致します。また秘伝4月号を是非お読みに
なりたい方も、上記「秘伝」からリンクしてバックナンバーで
ご注文下さい。

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2 コメント

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Unknown ()
2006-04-25 13:57:31
こんにちは はじめまして



PTA関係のサイトからこちらへ来て、足跡も残さずに時々ロムしております。



>私は警備の仕事や防犯ボランティアを実施している関係上、武術関係の専門誌などをよく読みます。



 あ、なるほど。以前、子どもの危険を感じるセンサーを鍛えるといった内容を読んだとき、ひょっとして管理人さんは内田樹の「疲れすぎて眠れぬ夜のために」(なかに「勘をよくする身体運用」としてハンカチ落としなどの例が出てきて面白い)等を既読かなと思ったことがありました。

 身体を鍛えるというより、感覚を磨くという意味での身体性に着目されているように思われたので。



こういう方の防犯教室なら子どもを脅すような話し方にはならないだろうと思いました。(こちらとは全く関係がありませんが、困る話し方をする防犯教室があったので、最近懐疑的になってます。すいません。)

 では
返信する
コメントありがとうございます (Ken)
2006-04-25 15:08:27
K様



コメント頂きありがとうございます。



良い情報を教えて頂きありがとうございま

す。内田樹の「疲れすぎて眠れぬ夜のため

に」是非、読ませて頂き勉強させて頂きま

す。ハンカチ落としは面白いですね。

私も防犯教室の中では、子ども達にアイマス

クや耳栓を付けてもらうことで五感を制限し

て、周囲に注意を払うような事もやっており

ます。



ちなみにK様がご存知の困った話し方の防犯

教室についてもし可能であれば具体的に教えて頂けますでしょうか?

私も気付かないうちに同様の話し方をしてい

たら改めなければいけないと思っておりま

す。(メールの方にでも結構でございます)
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