経済なんでも研究会

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史上最大の景気対策 / アメリカ (下)

2021-03-17 07:55:17 | アメリカ
◇ 注意点は物価上昇のスピード = アメリカではいまコロナ感染者の増勢が弱まり、規制を少しずつ解除する地域が増えつつある。そこへ史上最大の財政支出が加われば、これまで抑えられてきた消費と設備投資は爆発的に増えるだろう。しかも原油や銅などの国際価格は、投機によって高騰している。したがって物価は、間違いなく上昇する--専門家の見方はほぼ一致している。

特に4-6月期の物価は上がりやすい。というのも昨年4-6月期はコロナの影響で経済活動が抑えられ、物価は落ち着いていたからだ。パウエルFRB議長が最近たびたび「一時的な物価上昇なら、FRBは我慢する」と述べているのは、このことを指しているものと思われる。だが問題は、物価上昇のスピードだ。仮にスピードが予想以上に速かった場合でも、FRBは緩和政策を続けられるのだろうか。

中央銀行は、自国の通貨価値の安定を最大の目標としている。物価が上がれば通貨の価値は下がるから、インフレの阻止が最優先の使命となる。もしアメリカの物価が3-4%も上昇し、インフレの気配が濃厚となった場合、FRBは少なくとも緩和政策を続けることはないだろう。市場がその動向を予知すれば、株価は下がるに違いない。

アメリカの消費者物価は昨年4-6月期、ほぼ0.3%の上昇で推移していた。それが7月以降は1%を超え始め、この2月には1.7%の上昇となった。これが景気の急拡大で、どこまで上昇するか。その結果、FRBは緩和政策の停止、さらには金融引き締めにまで進むのかどうか。市場の関心は、この一点に集中しそうだ。

       ≪16日の日経平均 = 上げ +154.12円≫

       ≪17日の日経平均は? 予想 = 下げ≫

Zenback

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