経済なんでも研究会

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日米交渉は アメリカの判定勝ち

2019-08-30 07:13:12 | トランプ
◇ “奥の手”を温存したトランプ大統領 = 日米2国間の貿易交渉が、大筋で合意した。9月末までの署名・成立を目指す。注目された日本側の農産物輸入は、すべてTPP(環太平洋経済連携協定)並みに自由化。たとえば牛肉は、現在38.5%の関税率が33年には9%にまで段階的に引き下げられる。すでにTPPでは26.6%に下げられているので、アメリカ産についても協定が発効すれば、即時この水準が適用される。

一方、アメリカ側は広範囲の工業製品について関税を撤廃する。ただ乗用車にかかる2.5%、ピックアップ・トラックにかかる25%という関税は変更なし。また大統領権限で実施できる輸入自動車に対する追加関税や数量制限についても、日本に対して適用しないという約束はしなかった。トランプ大統領は“奥の手”を温存したわけである。

日本側は9月の署名に向けて、こうした大統領権限を日本には適用しない確約を取り付けたい方針。だが、その望みは全くムリだろう。現にトランプ氏は「現時点では考えていないが、あとになってやるかもしれない」と、脅しともとれる発言をしている。ここまでが精一杯と言ってしまえばそれまでだが、“奥の手”を封じられなかったことで、日本側は判定負けになった形だ。

最後に日本側は、アメリカ産のトウモロコシ250万トンを購入することになった。日本国内で害虫の被害が広がり、飼料用のトウモロコシが不足するからだという。だが、これはトランプ大統領の票田であるアイオワ州が中国向けに売れず、苦境に陥っていることへの支援。こんなお土産まで付けても、トランプさんは隙をみせなかった。

       ≪29日の日経平均 = 下げ -18.49円≫

       ≪30日の日経平均は? 予想 = 上げ≫

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