◇ 年末には国債など売り戻しへ = アメリカの中央銀行であるFRBは5月3日のFOMC(連邦準備理事会)で、政策金利の据え置きを決定した。この措置は市場の予想通りだったため、関係者には素直に受け入れられている。その一方でイエレン議長はじめFRB幹部の言動から、FRBが想定する今後の引き締め計画の行程表がかなり明らかになってきた。
FRBは一昨年12月から、金融政策を引き締めの方向に転換した。その後は昨年12月とことし3月にも、政策金利を小幅に引き上げている。この3月の利上げ時に、イエレン議長は「年内にあと2回の引き上げをしたい」と意中を漏らした。さらに最近になって「年末からは資産の売却を始めたい」とも述べている。
仮にこの計画通りなら、6月には4回目の金利引き上げを実行しなければならない。なぜなら12月の資産売却と利上げを同時に行うと、引き締め効果が強くなりすぎる。そこで市場は「6月と9月に利上げ。そのあと間を置いて12月に資産の売却」という行程表しかないと考え始めた。
景気動向も、この行程表を支援する状況にある。1-3月期のGDP成長率は0.7%に急減速したが、その後に発表された4月の雇用統計は大きく持ち直し、景気の先行きに対する不安感は一掃されたようだ。こうしてアメリカの金融引き締めが予定通りに進行すると、日米間の金利差は拡大。為替市場ではドル高・円安の力が働くはずだが、どうなるか。
≪8日の日経平均 = 上げ +450.00円≫
≪9日の日経平均は? 予想 = 下げ≫
FRBは一昨年12月から、金融政策を引き締めの方向に転換した。その後は昨年12月とことし3月にも、政策金利を小幅に引き上げている。この3月の利上げ時に、イエレン議長は「年内にあと2回の引き上げをしたい」と意中を漏らした。さらに最近になって「年末からは資産の売却を始めたい」とも述べている。
仮にこの計画通りなら、6月には4回目の金利引き上げを実行しなければならない。なぜなら12月の資産売却と利上げを同時に行うと、引き締め効果が強くなりすぎる。そこで市場は「6月と9月に利上げ。そのあと間を置いて12月に資産の売却」という行程表しかないと考え始めた。
景気動向も、この行程表を支援する状況にある。1-3月期のGDP成長率は0.7%に急減速したが、その後に発表された4月の雇用統計は大きく持ち直し、景気の先行きに対する不安感は一掃されたようだ。こうしてアメリカの金融引き締めが予定通りに進行すると、日米間の金利差は拡大。為替市場ではドル高・円安の力が働くはずだが、どうなるか。
≪8日の日経平均 = 上げ +450.00円≫
≪9日の日経平均は? 予想 = 下げ≫