ぷれしおさのフラメンコ日記

水野直子の東京フラメンコブログ。
フラメンコ教室、コンパスとバイレ、日々の自分。

その背景も思い出す。

2014-02-22 22:57:46 | アートいろいろ
映画「レオン」をものすご~く久しぶりに観ました。
すきな映画のはずだったのに、ストーリーはほとんど忘れてました
この映画がきっかけでジャン・レノを知りました。
ウィキペディアを見て初めて知ったのがヒロインマチルダを演じたのはナタリー・ポートマン!
「ブラックスワン」を観ようと思ってそのままだったんだっけ…。

「レオン」は絵がとても美しい映画で、印象的なシーンがいくつもありました。
もう20年前の映画ですが、お気に入りシーンはまだくっきりと記憶に刻まれていました。

そう言えば最近全然映画を観ていません。私にとってちょっとさびしいことです。

笑顔の向こう。

2014-02-15 20:42:40 | アートいろいろ
最近はまじめに決めた時間にテレビもPCも消して眠るようにしているので、楽しみにしていた男子フィギュアも起きてからニュースで結果を見て、観戦はBSの再放送でしました。

個性的なプルシェンコ選手、本当に残念でした。ロシア開催が決まって現役復帰し、手術をしたそうですね。またメッセージにも涙…。
大ファンの高橋選手、これが最後という演技は笑顔で本当に素晴らしくて、が出ました。
そして羽生選手!日本男子フィギュアに金をもたらしてくれました。
私は苗字に「羽」の字があり、夫は羽生選手のシニアデビューのころから「羽を持つ仲間だ」と言って応援していました
演技全体が美しく、日本のフィギュアは本当にいいな、と心から思います。
解説は本田さんで、昔本田君ファンを公言していた私はテレビでお目にかかれるのが嬉しくて、解説も楽しく観戦しました。

運動はまったく苦手な私なので、世界トップアスリートの祭典を見るだけでも憧れの別世界。
トップを競う方々は私の努力なんてとうてい比べ物にならないほど重ね、それに伴う辛さを乗り越えてあの舞台に立っていることを思うだけで涙が出ます。

そして選手本人だけでなくそれを支える大勢の人たちを含め、人間がいまだ進歩を続けていることを見ることが出来るのはとても大きな喜びです。

私もまた精進しようと思います。

今夜も無事に。

2013-12-07 23:31:32 | アートいろいろ
本日サラ・アンダルサに出演しました。
ご来店いただいたお客様、応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
新たな課題に向き合って、来年も舞台に立とうと思います。

オープニング(セビジャーナス)
グアヒーラ
ソレア・ポル・ブレリア
ティエント
ソレア


ディナーはおまけ。

2013-11-17 23:19:31 | アートいろいろ
久しぶりに友人Yちゃんの踊りを観てきました。
10年以上彼女のダンスを観ていなかったので、とても楽しみにしていました。
ボールルームダンスのパーティはだいたい最初にアマチュアの方、途中の休憩にダンスタイム、
落ち着いたころにフルコースのディナーをいただいて最後にプロダンサーの演技を観るのが一般的です。

会場に着いて彼女にちらっとあいさつをするともう食事が始まる直前のダンスタイムで、
同じテーブルの人と少し話すくらいでお料理が運ばれてきました。

ダンスはまったく分からないのでダンスタイムもひとりでテーブルで眺めていただけで、
壁の花にすらなれなかったので、プロのデモンストレーションが始まってやっと落ち着きました

ボールルームダンス自体観るのが久しぶりだったので、とても新鮮でした。
彼女の踊りも以前よりずっと洗練され、とても惹きつけられました。

ボールルーム以外にもアルゼンチンタンゴの先生のデモや、ゲストのヒップホップダンスなどもあり、
趣向を凝らせたショーになっていて、あっという間にお開きとなりました。
フラメンコで使われるテクニックは、それが回転などであっても他ジャンルではまったくないんだな、など技術的な部分も見て勉強にもなりました
でも私はピンで踊るのがいいや

はっ。息を飲む。

2013-10-14 22:56:17 | アートいろいろ
三日目、ロシオ・モリーナ。
今彼女を観ずに誰を観るの?ということで今日も新宿文化へ。

開演5分前くらいに席についたのですが、幕の上がった真っ暗なステージにはすでに彼女が。
開演前にすでに始まっているというのは、以前エバ・ジェルバブエナの公演で観た
(微動だにせず座っているだけ、とか団員が巨大なロザリオを祈っているとか、過去ログあり。)ことがあったのでそれをつい思いだしてしまいました。片手にはグラス。足元には長いひも(なぜ?)のついたワインのボトル…。
前のほうの席でよかった。遠くじゃ絶対観えない。

しごくゆっくりしたパフォーマンスの中で会場アナウンスが流れ、
その延長で公演は始まりました。静まり返る劇場内。

昨日のイスラエルだってその存在感に圧倒され翻弄されたのに、今日のロシオにも度肝を抜かれっぱなしで放心状態。飛び散るワイン、粉々になるグラス、木端微塵のボトル…。

その発想力とそれを具現化出来る肉体に完全に飲まれっぱなしでした。
来年の4月に再び東京に来るそうで、これは無理をしてでも来なくては、と思いました。

が、その公演日は私にとってもとても大切な行事があり、来年のことと言うのに頭を抱えています。


時代の寵児

2013-10-13 23:26:43 | アートいろいろ
公演二日目、イスラエル・ガルバン。

彼の世界は、こうやってフラメンコの末端の私には言葉やなにやであらわすことなんて出来ません。
「フラメンコ」とか「ダンス」などカテゴライズすることすら、なんだか陳腐に思えます。
ただ黙ってその瞬間のつながりを見つめて、その香りを一滴も漏らさないように息を詰める…
と、それに感づいた彼は、呼吸を忘れそうになっている観客にくだけた動きで我に帰らせるのです。

完璧な身体、ため息すらつけないコンパスの応酬。
とにかく、これを「目撃」することが出来ただけでも私は生きていた甲斐があったというものです。

いつかまた彼の舞台を観ることが出来ますように!


果てしない流れも、始まりは必ずある。

2013-10-12 20:31:20 | アートいろいろ
長く楽しみにしていた三日間のフラメンコ公演。
初日の今日はマヌエル・リニャンとベレン・マジャ。

幕開けはカンティーニャで、これがなんとパレハのバタ・デ・コーラ!
ベレンは細かい水玉(たぶん)、マヌエルはグレーのバタで、これが面白いハーモニーとなりました。
構成はいたって普通!とても気持ちいい運びです。

最後はベレンのマルティネーテだったのですが、これはマリオ・マジャのオメナヘ(オマージュ)??
椅子に座ったままの踊りなど、まさしくそうでしょう。

公演はその他ソレアやタラントなどを途中にカンテやギターソロを挟んで休憩なしで1時間半あまり。
バイレ二人、バックもカンテ二人、ギターひとりと、最近の公演としてはとてもシンプルで、
それがかえって空間全体を研ぎ澄ませていて、奥行きの深い豊かなステージとなりました。
衣裳は黒やグレーといったモノトーンだけ、靴も黒とグレーでした。
曲の構成や歌もよく知られたトラディショナルなものばかりでした。

ベレンの踊りを初めて生で観たのはもう10数年前です。
当時はまだその独特の動きやリズムの運び方が斬新で「飛びぬけた感」が彼女にはありました。ただ彼女の父、マリオ・マジャもおそらくそういう風に評価されていたと思うので、新しい風というのは突然吹いてくるのではなく、どんどん続いているのだな、とつくづく感じました。その風はすぐにその時代を映し出し、次々と新しい風が吹き込んでいるのです。
それでも彼らの動きや呼吸やリズムには確実にプーロ、お手本的典型的なフラメンコが息づいていて、その土壌の上に立つフラメンコはとても説得力があり、いつまでも色あせることがありません。

明日イスラエル、明後日ロシオと次の風、その次の風とまとめて観られるこの三日間。
今日は今日でお腹いっぱいでも、どんどんいただきましょ~

luna llena ~満月~

2013-09-19 23:58:26 | アートいろいろ
今日は中秋、見事な満月が見えました。
道行く人が時折月を見上げているのを見て、とても穏やかな気持ちになりました。

夜テレビをつけるとスペインの温泉が出ていました。
スペイン各地にスパがあるのは知っていたのですが、ひとつも訪れたことがありません。
その中でもオウレンセ(最近は日本でもオウレンセとガリシア発音にするのですね、昔はオレンセと言っていました)郊外のスパが紹介されていました。

そのスパには日本語で「Onsen」という看板があるのですが、日本の温泉を再現したような作りになっています。この施設を作った人は東京に5年ほど住んでいたスペイン人で、日本各地の温泉に感銘して同じようなシステムを導入したそうです。
ゆったりお湯につかる、というのは日本の豊かな温泉文化だと思うのですが、それを浸透させるためにはそれ相応の努力と苦心があったそうです。

テルマエ・ロマエという温泉を舞台にした漫画を読みました。古代ローマ人と現代日本人が温泉を通して触れ合う、というちょっとおかしなお話ですが、映画がとても面白かったので漫画も全巻揃えました。
この漫画の作者さんに是非オウレンセの温泉を訪れてほしいと思います

今夜のような見事なお月さまを露天風呂で眺めると最高でしょうね。





懐かしいにおいをかぐ

2013-09-11 23:47:04 | アートいろいろ
久しぶりに水道橋で降りました。
以前は水道橋のスタジオにも行っていたのでよく使っていた駅なのですが数年ぶりとなりました。

岩波ホールという由緒ある映画館でエルマンノ・オルミ監督「楽園からの旅人」というイタリア映画を観ました
(以下ネタバレあり)。


取り壊しになる村の教会に意気消沈の神父さま。次々と撤去される聖堂内を見ていたたまれなくなった彼は思わずミサを始めようとしてしまう…。勿論止められちゃうけれど。
そんな切ない夜にアフリカからの不法移民たちが逃げ込んで来る、というところから始まります。
信仰とは?善とは?現代人がほとんど忘れている問題に老司祭が、おそらく人生最後、最大となる局面(聖書の再現!)に遭遇するのです。
キリスト教、できればカトリックの知識がないと、かなり理解に苦しむ映画だと思いますが、
短いながらも私にとってはいい映画でした。できればもう一度くらい観たいです。

久しぶりに降りた水道橋駅でしたが、ずっと通っていたのと反対口だったで周辺のことはまったく知りませんでした。
こういう映画を観に行くからなのか?道すがら教会を見つけてしまいました。
案内板を見ると4時までは解放されているということで、時間に余裕もあったので寄り道。

文化庁の登録有形文化財に指定されているカトリック神田教会の壮麗な聖堂は1928年に出来たそうです。一時的に東京のカテドラル(司教座)にもなっていたそうで、美しいステンドグラスからこぼれてくる光にうっとりでした。
なんとフランシスコ・ザビエルのレリキア(聖遺物)、遺骨が展示されているのです。が、これはまた次の機会に。

フランシスコ・ザビエルはおそらく日本で一番有名なスペイン人でしょうね。
私がスペイン語とスペイン史を習った修道司祭の先生はザビエルと同郷、パンプローナのご出身でザビエルが日本で布教したのも来日のきっかけだ、とおっしゃっていました。
バスク圏なのでフラメンコは一ミリもないですけど。

さてせっかくの神田なので神田ランチをしようかと思ったのですが結局スタジオの近くで済ませてしまいました。

練習とレッスンのあと、夜は友人が出演するというのでエルフラに水曜ライブを観に行きました。
休憩なしの90分でしたが、趣向を凝らせたプログラムでまったく疲れず、最後まで本当に楽しめました。
ショーの作り方としても勉強になりました私も群舞がやりたいなあ。

人の話を聴く。

2013-09-05 23:51:37 | アートいろいろ

カトリック麹町聖イグナチオ教会主聖堂


「講演会なんて初めて!」と思っていたけれど、今年はマリア・パヘスやアントニオ・ナハーロの講演会に行ってたことを手帳を見てから思いだしました

今日の講演会のポスターを見てから渡辺和子氏の「置かれた場所で咲きなさい」を買って読みました。
昨年出版され、すでに100万部を突破しているベストセラーです。まだ本屋さんでは平積みされていました。
こういう生き方指南本は、もうすっかりご無沙汰していて正直興味も薄かったのですが、ご本人の肉声を聴けるのなら、と思ってやっと読みました。

でも目を通した、という程度だったかもしれません。
当たり前のことしか書かれていない、という、身も蓋もない感想(乾燥…)でしたが、
今日のお話を聴いてやっと理解した気がします。

今までの講演どころか他の著作すら読んでいなかったので比較しようがないのですが
教会の聖堂での講演会だったので本の内容を説明するというより、人としての生き方について信仰の視点からぐっと踏み込んだお話でした。

いろいろメモをとったのですが、その中でも特にウケた(?)エピソードのひとつに
「不機嫌は人間(関係)の環境破壊」がありました。
確か斎藤孝氏の著作を読んだときにも、とても似た表現がありました。
上機嫌でいこう、みたいな感じ。
それを読んで以来私自身のご機嫌とりをするようになっていたので、今日のお話もとても興味深く聴きました。

ところでこの本に寄せられた批判のいくつかが紹介されました。
ナナメ読みで内容が伝わっていないとかタイトルだけで判断した感想なども多く、
私も反省しきり。きちんと読み返そうと思います