8/14(日)なんだかお腹がちょっと痛いと思いながらも、中学校の同窓会に行く。夜中胃痛で眠れず。ビールのせいだと胃薬飲んで寝る。
8/15(月)たいしたことないと思っていたが、親戚に強く勧められ、地元群馬の病院に行く。採血やレントゲンで検査され、盲腸かもしれないが断定はできないと言われ帰される。明日から仕事だし、まあいいかと思い、その足で東京に戻る。夜、右下腹部の痛みが確信に変わる。
8/16(火)ごまかしきれない痛みを抱え、湘南新宿ラインのグリーン車で実家に逆戻りし、昨日行った病院にまた行く。盲腸の可能性が高いと自ら医師に訴え、ようやくCTなどの精密検査が始まる。まだ盲腸と断定は出来ないようだったが、即入院、そして緊急手術となる。なんだか実感の湧かないまま、ドラマなんかでよく見るような広い手術室に運ばれる。手術は最初半身麻酔だった。脊椎に注射を打たれ、足が痺れ動かなくなる。その感覚がどうにも気持ち悪くて、辛うじて動いた上半身で、怖い怖いと子供のように暴れる。看護婦さんが大丈夫と励ますが、大丈夫なわけないので、尚も暴れる。そのうち朦朧としてきて、暴れることもままならなくなり、ああ、お腹切られてるなあと思いながら、必死で呼吸する。予想以上に炎症が広がっていて、腸の一部も取ることになったようで、首の付け根に何かを注射され、途中から全身麻酔に変わり、意識が遠のく。
8/17(水)当初一時間と言われていた手術が、結局4時間以上になったようで、高熱にうなされながら、集中治療室で目覚める。ぼうっとした意識の中で、母がなんども額の汗を拭いてくれていたことだけしか、この日の記憶はない。この日から数日間、熱にうなされ、20分間隔で寝たり起きたりを繰り返す。喉が渇くが何も飲めず苦しむ。ここから一週間は、何も飲めないし食べられないとのこと。気が遠くなる。
8/18(木)この日からトイレに自分で行くことになる。トイレまでの数メートルが、異様に長く険しい。点滴のせいで、トイレが近いのなんのって。手の甲の点滴が漏れ、左手が腫れ上がる。そんなことはもう気にならなくなってきた。
8/22(月)この日からやっと水分が取れる。水とほうじ茶なら飲める。調子に乗って飲みすぎて、お腹を下す。
8/23(火)この日は抜糸をした。そしてこの日から食事開始。といっても重湯(おかゆの上の液体部分)。久しぶりのごはんだと楽しみにしていたのに、あまりのまずさに絶句。無理やり食べたら、昨日よりも激しい下痢に襲われ、一日の大部分を、トイレで過ごすこととなる。
8/24(水)この日の朝、手術以来ずっとお腹に刺さっていた管と、手の甲の点滴が外される。もう病人みたいに点滴台を引きずって歩かなくても済む。でもふらふらしてうまく歩けない。この日の食事は三分粥。重湯に少し米粒が入る。昨日よりはまずくない。少し元気になってきたところで、同じ病室のおばさんとおばあちゃんと仲良くなる(私の病室は三人部屋でした)。
8/25(木)朝の回診で、医師に、あさって退院と言われる。そしてやっと、病気が盲腸だったと言われる(それまでは、腫瘍の可能性もあると言われていた)。痛みもあるので不安だけど嬉しい。同じ病室のおばさんと散歩したりのんびり話したりして過ごす。今日は五分粥。三分粥よりやや米粒増える。
8/26(金)この日入院して初めてシャワーが浴びられた。さっぱりしたけど、肌がびっくりして真っ赤になってしまい痒い。今日もおばさんと散歩。階段を歩く練習。足がうまく上がらず、すぐに息が切れる。隣の病室の、同じ病状の若い子とも仲良くなる。もっと早く仲良くなってれば暇も潰せたのになあ。今日は七分粥。普通のお粥に近くなる。だいぶ病院暮らしに慣れてきた。みんなフレンドリーで壁が無くて、落ち着く。でも落ち着いてる場合ではない。明日はいよいよ退院だ。
8/27(土)今日はいよいよ退院。三時過ぎに迎えが来るまで、おばさんと散歩したり、隣の病室の子と話したり、看護婦さんにあいさつをしたりして過ごす。おばさんは、もう二度と会うこともないんだろうねと言って、目に涙を浮かべていた。その日、同じ病室のおばあさんも退院だったので、おばさんは一気に一人になってしまう。それを思うと心苦しかった。おばさんは、その辺の噂好きでうるさいおばさんと違って、物静かで優しかった。一緒にぼーっと窓の外を眺めたり、のんびりと話したり出来た。家に帰ってから、私は思ってた以上にあのおばさんが好きだったと気づいた。あの人はおばさんだけど、もっと仲良くしたかったと思った。同世代なら、連絡先の交換もするかもしれないけど、歳の差があったからそういうことはしなかったけど、やはりしておけばよかった。そして、あのおばさんが退院する時におめでとうと言いたかった。そんなセンチな気分で帰りの車に揺られていたら、気持ちが悪くなった。やっぱり体力が落ちていて、そして気力も落ちているようだ。生きてるのが当たり前になってたけど、健康は大事だねとつくづく思った。もう病気はしたくないな。
8/15(月)たいしたことないと思っていたが、親戚に強く勧められ、地元群馬の病院に行く。採血やレントゲンで検査され、盲腸かもしれないが断定はできないと言われ帰される。明日から仕事だし、まあいいかと思い、その足で東京に戻る。夜、右下腹部の痛みが確信に変わる。
8/16(火)ごまかしきれない痛みを抱え、湘南新宿ラインのグリーン車で実家に逆戻りし、昨日行った病院にまた行く。盲腸の可能性が高いと自ら医師に訴え、ようやくCTなどの精密検査が始まる。まだ盲腸と断定は出来ないようだったが、即入院、そして緊急手術となる。なんだか実感の湧かないまま、ドラマなんかでよく見るような広い手術室に運ばれる。手術は最初半身麻酔だった。脊椎に注射を打たれ、足が痺れ動かなくなる。その感覚がどうにも気持ち悪くて、辛うじて動いた上半身で、怖い怖いと子供のように暴れる。看護婦さんが大丈夫と励ますが、大丈夫なわけないので、尚も暴れる。そのうち朦朧としてきて、暴れることもままならなくなり、ああ、お腹切られてるなあと思いながら、必死で呼吸する。予想以上に炎症が広がっていて、腸の一部も取ることになったようで、首の付け根に何かを注射され、途中から全身麻酔に変わり、意識が遠のく。
8/17(水)当初一時間と言われていた手術が、結局4時間以上になったようで、高熱にうなされながら、集中治療室で目覚める。ぼうっとした意識の中で、母がなんども額の汗を拭いてくれていたことだけしか、この日の記憶はない。この日から数日間、熱にうなされ、20分間隔で寝たり起きたりを繰り返す。喉が渇くが何も飲めず苦しむ。ここから一週間は、何も飲めないし食べられないとのこと。気が遠くなる。
8/18(木)この日からトイレに自分で行くことになる。トイレまでの数メートルが、異様に長く険しい。点滴のせいで、トイレが近いのなんのって。手の甲の点滴が漏れ、左手が腫れ上がる。そんなことはもう気にならなくなってきた。
8/22(月)この日からやっと水分が取れる。水とほうじ茶なら飲める。調子に乗って飲みすぎて、お腹を下す。
8/23(火)この日は抜糸をした。そしてこの日から食事開始。といっても重湯(おかゆの上の液体部分)。久しぶりのごはんだと楽しみにしていたのに、あまりのまずさに絶句。無理やり食べたら、昨日よりも激しい下痢に襲われ、一日の大部分を、トイレで過ごすこととなる。
8/24(水)この日の朝、手術以来ずっとお腹に刺さっていた管と、手の甲の点滴が外される。もう病人みたいに点滴台を引きずって歩かなくても済む。でもふらふらしてうまく歩けない。この日の食事は三分粥。重湯に少し米粒が入る。昨日よりはまずくない。少し元気になってきたところで、同じ病室のおばさんとおばあちゃんと仲良くなる(私の病室は三人部屋でした)。
8/25(木)朝の回診で、医師に、あさって退院と言われる。そしてやっと、病気が盲腸だったと言われる(それまでは、腫瘍の可能性もあると言われていた)。痛みもあるので不安だけど嬉しい。同じ病室のおばさんと散歩したりのんびり話したりして過ごす。今日は五分粥。三分粥よりやや米粒増える。
8/26(金)この日入院して初めてシャワーが浴びられた。さっぱりしたけど、肌がびっくりして真っ赤になってしまい痒い。今日もおばさんと散歩。階段を歩く練習。足がうまく上がらず、すぐに息が切れる。隣の病室の、同じ病状の若い子とも仲良くなる。もっと早く仲良くなってれば暇も潰せたのになあ。今日は七分粥。普通のお粥に近くなる。だいぶ病院暮らしに慣れてきた。みんなフレンドリーで壁が無くて、落ち着く。でも落ち着いてる場合ではない。明日はいよいよ退院だ。
8/27(土)今日はいよいよ退院。三時過ぎに迎えが来るまで、おばさんと散歩したり、隣の病室の子と話したり、看護婦さんにあいさつをしたりして過ごす。おばさんは、もう二度と会うこともないんだろうねと言って、目に涙を浮かべていた。その日、同じ病室のおばあさんも退院だったので、おばさんは一気に一人になってしまう。それを思うと心苦しかった。おばさんは、その辺の噂好きでうるさいおばさんと違って、物静かで優しかった。一緒にぼーっと窓の外を眺めたり、のんびりと話したり出来た。家に帰ってから、私は思ってた以上にあのおばさんが好きだったと気づいた。あの人はおばさんだけど、もっと仲良くしたかったと思った。同世代なら、連絡先の交換もするかもしれないけど、歳の差があったからそういうことはしなかったけど、やはりしておけばよかった。そして、あのおばさんが退院する時におめでとうと言いたかった。そんなセンチな気分で帰りの車に揺られていたら、気持ちが悪くなった。やっぱり体力が落ちていて、そして気力も落ちているようだ。生きてるのが当たり前になってたけど、健康は大事だねとつくづく思った。もう病気はしたくないな。