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MOUNTAIN PEOPLE ~Life in Sasayama~

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奥穂高岳南稜 (その1)

2020-09-19 18:57:11 | mountain

 写真中央、左下端から右上のピークにかけて伸びる岩稜が奥穂高岳南稜。上條嘉門次とウェストンの奥穂高岳初登ルート。由緒正しいバリエーションルートに挑みました。

 2020年9月13日。先月、北鎌に行ったときは、まさか一か月後に再び来るとは思ってもなかった上高地へ。岳沢をつめ、岳沢ヒュッテのテント場へ。

 翌14日。5時起床。

天狗の頭を朝日が照らします。

朝ごはんにラーメンを食べ、出発。
一般登山道を外れ、岳沢をつめていくと、奥穂の南壁が覆いかぶさってきます。

写真中央、逆三角形の雪渓の左上の角から上に伸びるルンゼをたどり、顕著な3本の岩峰(トリコニー)を登っていくのが南稜ルートです。

崩壊しつつある雪渓の左端を通り南稜取り付きへ。

ここから取り付きます。

取り付きからの50m上あたりが地味にとても悪い。
慎重に切り抜け、ルンゼを詰めます。

下部岩壁を右側から回り込んで登ります。

やがて、モノリス岩が見えてくると、本格的な岩稜の始まりです。

モノリス岩(トリコニー1峰の前衛峰)への登り。





モノリス岩で一休み。
登ってきたルートを見下ろします。

見上げると、トリコニーへの岩壁です。

核心の岩壁。

ここを登りきると、トリコニー1峰に到着。


北鎌尾根 単独行 ~エピローグ~

2020-08-20 20:20:45 | mountain

頂上で眺望をゆっくり楽しんだ後、槍の肩に無事到着。
夏休みの真っ盛りにしては空いている槍ヶ岳山荘前でのんびり昼食。
後はテント泊して一般ルートを下山だけなので、のんびり、のはずが、最後の試練が。
昼過ぎから雲に覆われ、槍のテント場は飛騨沢から吹き上げる突風が一晩中
テントを叩く。ロープを足し念入りに立てたテントが飛ばされるんちゃうか
と思いながら、一晩過ごす。

槍でテントを張るなら、槍の肩より、槍沢を少し下った殺生ヒュッテのテント場の方が
おすすめです。
 翌朝、収まらない風の中、テントをたたんで下山。
槍沢を下るのは前やってるので退屈なので、飛騨沢を下りました。

千丈乗越下のお花畑を愉しみ、

槍平小屋を通り、

滝谷の出合を過ぎ、ひたすら歩いて、

正午ごろ、無事、新穂高に下山。
平湯で温泉に入り、飛騨牛を食べて帰宅。
長年憧れた北鎌尾根を踏破し、2020年、特別な夏の山行
は終わりました。





北鎌尾根 単独行 ~槍へ~ 

2020-08-20 18:15:43 | mountain







穏やかな朝。勝負の一日の始まり。

本峰までいくつもの岩峰を越えていく。

ルートの見極めが難しい。基本は稜線通し。
時に千丈沢側に巻き道。ただ巻き道に見えて、ただのザレ沢、バンドという場合も。
例えば、ここ。

鬼のような岩峰。まさか直登はないな、と思い、トラバース気味のバンドの踏み跡
をたどると、踏み跡はなくなり、絶壁へ。
少し戻り、稜線に復帰できそうなガリーを詰める。

稜線直下、チョックストーンの挟まったチムニーを抜けて、稜線復帰。

今回の山行で最も集中力を要した場面でした。(鬼の形の岩峰、は「巻き」ではなく、「稜線通し」が正解です。ご注意を!)
さらにいくつかのピークを越えていくと、

本峰が迫ってきます。

槍ヶ岳西稜。左から大槍、ひ孫槍、孫槍、小槍。

いよいよ本峰へアタック。

最後の難関、2つ連なるチムニー。
1つ目は中央から。

2つ目は左の岩を蹴りながら這い上がる。

チムニーを越え、岩壁をよじ登ると、

頂上の祠の裏に飛び出す。
登頂。20年ぶり2度目の槍の頂。
ガスってなにも見えなかった20年前と違い、360度の絶景!

硫黄尾根の向こうに、鷲羽、水晶、薬師。

登ってきた北鎌尾根の向こうには、鹿島槍、立山まで。

雲に覆われた穂高連峰。

北岳、甲斐駒の向こうに富士山も見えました。





北鎌尾根 単独行 ~独標へ~

2020-08-18 19:55:01 | mountain
北鎌のコルから、まずは天狗の腰掛といわれる岩峰へ。
たどり着くと独標が大きなスケールでそびえる。
そして奥には槍の姿が。

近づいていくとさらに大きな迫力。どう登る?

正面の中央部のバンドをトラバースすれば独標を巻く道。
左稜線の岩稜は、北鎌最大の難所とも言われる難易度の高い直登ルート。
迷わず直登ルートへ。

絶壁の草付のチムニーを這い上がる。
ここの最初の一手がかなり悪かった。
なんとか、岩峰のリッジに上がると、次なる難関が目の前に。

この岩峰のナイフリッジをトラバース。
ナイフリッジを上から見下ろすと、すっぱり切れ落ちている。

落ち着いてホールドとスタンスを見極めながら進む。
ここを切り抜けると、独標のピークへ。
独標にたどり着くと、視界が広がる。

ピーク直下にテントを張る。

最高に贅沢なたった一人のテント場。

大天井、燕をバックに。

双六、水晶、三俣蓮華、薬師方面。

槍を眺めながらの夕食。

槍、左手に穂高連峰。
明日は、この尾根を越えて、槍へ。









北鎌尾根 単独行 ~北鎌のコルへ~

2020-08-18 17:49:23 | mountain
水俣乗越から天上沢への下りは、ガレ場の急斜面。

そして、いまにも落ちそうなスノーブリッジ、の上は
危ないので、脇を慎重に下る。

しんどい思いをして水俣乗越への急登で稼いだ高度を、
しんどい思いをしながら沢を下っていく。
(雨に中のこの上り下りの徒労感が、ある意味北鎌の核心だったかも。
それ以降のスリリングな緊張感はある意味楽しいので。)
「そろそろかな?」と思っていると目印のケルンを発見。

北鎌沢の出合に到着。

ここで大休止のコーヒータイム。
稜線に上げる水を減らすために。夕食用のアルファ米もお湯で戻しておく。
ここでついに雨が上がる!
元気を取り戻し、北鎌沢の急登を詰めていく。急登、急下降、そして再びの急登です。

写真ではわかりにくいですが、、、、とても急です。



コルに着く直前、出来たてほやほやのクマのフンが。

出合から約2時間。北鎌尾根の稜線上、北鎌のコルに到着。



ここでテントを張るつもりだったが、時間はまだ14時。
あと2時間行動できる。体力的にも余裕がある。おまけにここにはクマのフンがある、
というわけで、北鎌独標まで行ってしまうことに。
いよいよここから北鎌尾根の「本番」が始まります。