6時半。空腹で何度か起きるも、まあまあよく眠れた。
まずいお粥をおなかに入れ、いよいよ山頂へアタック開始。
まずは、昨日偵察したHoyadaまで上がる。
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この西面を登ることなどできないので、ルートは氷河脇のモレーン
をひたすら詰めていき、稜線にでて、南稜線をたどって山頂に至るルート。
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long and winding (and steep)road that leads me to the ridgeline
Hoyadaを越えたあたりから、斜度が立って来る。
蟻地獄のようなザレた急斜面を、息も絶え絶え高度を上げていく。
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稜線に向けての急登からのvallecitosとLincorn。
見上げていた山の高さに少しずつ近づいてきた。
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Romas amalillas(写真)とのコルに到着。小休止。
お腹の調子はいまいちな中、お腹が受け付けてくれるdurce de leche(キャラメル)
と、レーズンで栄養補給。
ここからさらに稜線をLa Plataへの道を分ける小ピークまで登る。
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標高5000m付近。氷河脇の斜面を登る。この辺りが一番しんどかった。
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小ピークの脇を登りきると、一転、ゆるやかな稜線に。
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そして、ここで初めて東と南の展望が開ける。絶景!
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東方面。中央奥には雄大なアコンカグアの山容。
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南方面。緩やかな山がLa Plata(主峰はもっと奥)。
山頂へはしばらく天国かと思うほどの緩やかな道。
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愉しい散歩を終え、最後の登り。
緩やかに登ってるように見えても、なかなかの急登だった。
標高5200mから約5500mへ。さすがに高度で一歩がしんどくなってきた。
息も上がってくる。最後は20mに一回は立って休んでいた。
頂上直下の岩場が最後の難関。
切れ落ちた岩峰を慎重に登ると、ついに山頂へ。
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標高5475m。今までで、そしておそらくこれからも含めて、
最高のピークに立った。
西壁から急速に雲が上ってていく。
見上げると、太陽の周りに虹が出ていた。奇跡のようだった。
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天気が崩れそうなので、のんびりはしてられない。
慎重に速やかに下山をした。
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雲の煙を吐くvallecitos。
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テントに戻ると同時に、雪が降り始めた。
出発がもう少し遅くなっていたら、めんどうなことになっていた。
お腹が空いたので、夕食のお粥を作る。
が、疲労もありのどを通らなかった。
頼みの綱のレーズンを食べて寝る。
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が、空腹でなかなか寝られない。
そんな中、一冊持ってきた本、「シャーロックホームズ」が大活躍した。
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空腹を読書と水でごまかし、なんとか就寝。
「明日は下界でステーキだ!」
翌朝。
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コーンスープで朝ごはんを済ませ、下山。
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昼過ぎに、サンベルナルド小屋に到着した。
標高を下げればお腹はもとの調子に。
小屋で食べたエンパナーダとコーラが美味しかった。
サンドラとお別れし、車でメンドーサへ。
馬ポーターの手配でついでにお願いした送迎車は、タクシーやレミースではなく、
ただのヤンキー風のおねえちゃんが、駆るぼろ車だった。
飛行機の時間に間に合うか微妙だったので、
「un poco rápido, por favor(少し急いでください)」
と伝えると、尋常じゃなくrápidoだった。
慌てて、「rápido, pero primero seguro, por favor(でも安全第一で!」
と付け加えた。
飛行機に間に合い、空港で無事ビール&ステーキを堪能。
明後日からは2020年。
今までの登山の集大成のような、会心の冒険は終わった。