コローをいいなと思うようになったのは、それほど前のことではありません。
逆に若いときは、こういう絵はほとんど目に入らなかったでしょう。
ところが、何年か前から、
美術展をみに行くたびに、ほっとする絵が記憶に残るようになって。
それが、コローだったのです。
(コローの絵ってけっこういろんな絵画展にちょっこっとおいてあります。
「バルビゾン派絵画展」 とか 「なんとか風景画展」 とか。)
今回の上野のコロー展
「モルトフォンテーヌの想い出」 はもちろんのこと、
描いていたなんて知らなかった人物画。
「青い服の婦人」 *載せている絵は全部
ちょっとデフォルメ、切り取って
あります。失礼。
売らずに手元に置いて、
加筆を続けたという 「真珠の女」。
~~~~~ 閑話休題 ~~~~~
絵はすばらしいことに、異論はありません。
が、静物画とか他の絵ならわかるけれど、
同じ人物画を傍にずっと置いておくなんてえ。
いくら理想像でも、いつも同じ目から見られていると考えただけで、
怖~。
レオナルド・ダ・ヴィンチも然り。
そういうのって、あるんでしょうけどね。
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心和む ヴィル=ダヴレーの風景画。
「トトロ」をみて懐かしいと思うのも、
コローの絵をみて懐かしさを感じるのも、
なにかおんなじものがあるような。
『 道、立ち並ぶ木々。
自然の中にまずフォルム・色彩のニュアンスを探す。
そしてすべてを、心動かされた最初の感覚にゆだねるのだ。』
「彼は目で見た現実によって夢想を支える・・・」
上のコローの言葉と、下のルドンのコロー評、
ずしんと頭に入りました。