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地中海の『美の島』 コルシカ島 23 < アルタ・ロッカ に分け入る 1 > サルテンヌ から バヴェッラ峠 にかけての山里

2021-09-29 00:27:09 | 素晴らしき世界/コルシカ島
巻頭写真 : 「聖ジゥヴァン・バッチステュ・ディ・ポッジオ礼拝堂」

地中海からいきなりそびえ立つ高山「コルシカ島」は
海の国で山の国
地球創生期の野生の自然が多く残る故に「美の島」と呼ばれてきた



「サルテンヌ」から北北西に10kmでヴァランコ湾奥の港町「プロプリアーノ」に至り
「サルテンヌ」から北東に入るとリッザネーゼ川とその支流のい渓流に沿って
『アルタ・ロッカ(高地の城塞)』と呼ばれる
コルシカ巡りの初期にご紹介した「バヴェーラ峠」に至る山里がある

バヴェーラ峠から主峰「バヴェーラ針峰」を望む



この地図では中央下部に「サルテンヌ」
国道196号線(T40)で北北西に行くと「プロプリアーノ」で
北東に飛びる間道(白線)を行くと
『アルタ・ロッカ』の主邑 『サント・リュシー・ド・タラーノ』

『Alta Rocca』地方の峰々

「サルテンヌ」から6km ばかり北上すると『リッツァネーゼ』川に至り
程なく「ジェノヴァ」統治時代13世紀の美しい橋『スピンナ・カヴァリュ』がある

『Spin'a Cavallu』




まず「アルタ・ロッカ」南部の中心集落「サント・シュリー・ド・タラーノ」を
訪れてみよう

『Santa Lucia di Tallà / Sainte-Lucie-de-Tallano』



黄色に塗られている範囲が「サント・リュシー」自体の自治体範囲で
その中に「サン・タンドレ」「ポッジオ」「キウザ・ロンガ」「キウザ・デイ・フラーテ」
などの「あざ」があり
さらに周辺部にも「サント・リュシー」の下に
「オルミチア」「サン・バスティアーノ」「ペラテッラ」「アラージュ」「コスティオーロ」
その他の準自治体がある

この集落自体はコルシカ島内いたるところに見られる典型的な山里だが
村の入り口辺り「Chiusa Longa」地区にかつての女子修道院の建物がある


『Ancien couvent de Saint-François 旧聖フランシスコ女子修道院』

Photo by Ⓒalta-rocca-tourisme

Photo by Ⓒalta)rocca-tourisme






一棟だけ残る回廊部分に向き合って




修道院聖堂がある
この建物は現在は村の文化センター

修道院聖堂内部


入り口近くの壁に
十字を切る際に右手指を湿らす聖水を入れる大理石製の「聖水盤」が壁に架かっているが
人の手で支えているような意匠で作られているのが大変ユニーク


こういう角度で見ると地形がうあ間合いであることがよく分かる
そして
当然ながら村の周りはオリーブの木々

オリーブの枝越しに見る村の全景

そういえば村の縁取りもオリーブの木々



ということで
ここからもう少し離れたところ「Chiusa dei Frate」地区に
かつての「Molino de Aceite(オリーブ搾油所)」が残っていて博物館になっている

『Molino de Aceite Eco-Museum』

コルシカ語の「Molino モリーノ」はフランス語の「Moulin ムゥラン」で
英語「Mill ミル」つまり風車や水車のことで
より正確には挽く機械のこと
コルシカ語の「Acete アセト」はスペイン語と同じでオリーブ油


すぐ横はオリーブ畑


地上スレスレに収穫用のネットが張ってあった
この搾油所の中がオリーブオイル博物館



オリーヴの実はこの「弾み車」のついた機械ですりつぶし



荒い麻の繊維の座布団のようなシートに広げ
それを何枚も重ねて
圧搾機で絞る



昔は素焼きの甕に保存した

村自体はバラ色でとってもチャーミングだ


この写真の右上に時計が写っているのが
この村の教会『聖リュシー教会』



自治体としての「サント・リュシー」の面積は25km2 もあるが
人口は500人もいない
しかも標高が60m台から850mを超えるので大きな高低差があり
道は綴れ折り
その一角の古からの共同パン焼き窯が残っている


前に回って正面から見ると



横の木に妙な彫刻が施してあるのが残念だが
未だに現役らしくススが付いているし
少し離れてみると



蒔も積んである



水道などなかった頃は必需品だった共同の水場も


共同洗濯場も残されている

非常に愛らしい礼拝堂もある
『聖ロカ礼拝堂』

『Chapelle Saint-Roc』





「サンタ・ルチア・ディ・タラーノ」のすぐ北側「ポッッジオ地区」の北側山間に
12世紀「ピサ」統治時代(ロマネスク時代)の名刹がある
『サン・ジャン・バティスト・ド・ポッジオ・ド・タラーノ』

『Chapelle Saint-Jean-Baptiste de Poggio de Tallano / 
San Ghjuva Batissa di Poghju di Tallà』



この写真は広角レンズの魔法で
実物はこんなに大きくはない




軒下の刳り型模様は典型的なロマネスク時代のピサの教会建築の特徴です




非常に小さな礼拝堂だが礼拝堂内部の床の修道僧の墓の発掘その他
現在鋭意復元作業が続いている


とりあえず床の修道僧たちの墓は血うさが終わって埋め戻され
壁も修復が終わり
痛んでいた天井は張り替えられた


「サンタ・ルチア・ディ・タラーノ」から南に直線よりで10km
渓流沿いの山道なので迂回が続くから実質的距離は倍くらいになるが
「リッツァネーゼ川」の上流支流「フィウミッチコーリ川」の流域に温泉がある
『Source de Caldane カルダンヌ温泉源』

『Bains de Caldane』

なんと露天風呂


普通の住宅地の道路沿いにゲートがある
「カルダンヌ温泉」
「スポーツ・ジム」「ミニ・ゴルフ」「トレーニング・サーキット」「マッサージ」
「レストラン」
という表示があって一応「スポーツ健康ランド」のようなタイプで私企業の経営

上の写真のゲートを入ってくるとここに着く




更衣室兼ロッカールームが7部屋


浴槽プールは大小五つ
更衣室の前に横長いプールと
それに直角になる二つ


この写真は現地の案内ポスターの写真を写したもの

扇型の小さくて深いものは湯温が高い


普通ヨーロッパで温泉というと
鉱泉水のプールに入り
それを飲み
理学療養を受けるタイプがほとんどだが
この温泉はヨーロッパでは珍しく湯温が38度以上あるのです
純粋に「お風呂」を楽しめる


見知らぬ同士も同じ湯に浸かればお友達
混浴ですが当然水着着用です

夏季は夜間も営業




とはいえ
夜はレストランで食事するお客がほとんどです


コルシカの島の形のボードに
「さあ皆さん楽しくお湯の浸かりましょう」
みたいな宣伝文句が掲示されておりました

この項続く
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