10、初午の女　　②

・といって女はあとをふり向かず、さっさと行こうとする。「ま、待ってくださいよ。これ、この通り・・・私の申したことにいつわりはありません」重方、女を引き止め、頭を下げて拝

34人

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2021年7月26日

10、初午の女　　①

・京は深草の稲荷、二月初午の日は京中の人が稲荷詣でに参りつどう。早春の風はまだ冷たいが...

34人

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2021年7月25日

9、思慮ある武者　　②

・わしはいった。「そうそう、そんなことがござったよ。いや、手前もいままで忘れておりまし...

25人

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2021年7月24日

9、思慮ある武者　　①

・時雨して、空はどんより曇ったまま夕方になった。折々、風が烈しく吹く。壷庭の桜や椋の木...

31人

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2021年7月23日

8、猿の気ばたらき　　②

・私は後ろから猿に叫んだんです。「この恩知らずめ。自分が殺されそうになったときに、助け...

32人

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2021年7月22日

8、猿の気ばたらき　　①

・鎮西（九州）のさる国の弓矢づくりの家で、人々が集まって美事な鷲の尾や羽を賞美していた...

28人

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2021年7月21日

7、生霊の女　　②

・「ここがそのお邸ですよ」「まあ、ありがとうございます」女はしとやかに礼をいう。「さぞ...

32人

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2021年7月20日

7、生霊の女　　①

・野分の夜である。真っ暗な京の町の虚空に風が咆哮している。邸の大屋根をゆすりたてて嵐は...

31人

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2021年7月19日

6、くぐつ目代　　②

・「よくよくめでたく舞うものは巫（こうなぎ）。　たんたん小楢葉（こならは）。たんたん車...

31人

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2021年7月18日

6、くぐつ目代　　①

・野分の前じらせであろうか、雨まじりの強い風が京の町をかすめてゆく。横ざまの雨脚が格子...

28人

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2021年7月17日

5、受領と平茸　　②

・一同は大喜びでかけはしの上に殿を据え、「さてもご無事でようございました」と喜び合った...

24人

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2021年7月16日